孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】消費税延期発言のドタバタ。

首相側近の萩生田幹事長代行「日銀の６月の企業短期経済観測調査で景況感が悪ければ３度目の延期もあり得る」。菅官房長官「予定通り引き上げる」。麻生財務相：迷惑。見えてくるのは、安倍首相に消費税１０％をやらせようとする力。
2019-04-20 08:21

A:事実関係「自民・萩生田氏、消費増税延期を示唆「６月の日銀短観次第」（産経ニュース2019.4.18）

萩生田幹事長代行は１８日のインターネット番組で、１０月に予定する消費税率１０％への引き上げに関し日銀の６月の企業短期経済観測調査（短観）で景況感が悪ければ３度目の延期もあり得るとの考えを示唆。

　萩生田氏は「真相深入り！虎ノ門ニュース」で「（増税の）前提は景気回復だ。６月の数字を見て、危ないぞと見えてきたら、崖に向かってみんなを連れていくわけにはいかない」と述べた。

B：萩生田発言への反応

・菅官房長官：菅官房長官は18日の記者会見で、10月に予定する消費税増税について「リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、予定通り引き上げる」と述べた（日経）。

・麻生財務相：麻生太郎財務相は１９日の閣議後会見で「どういうつもりで言っているのかわからん。迷惑している」と不快感を示した（朝日）。

・財界：日本商工会議所の三村明夫会頭が18日の会見で、萩生田氏の発言について「信じられない」と厳しく批判

C:評価

・萩生田氏が安倍首相と極めて近いというのは、ほとんど全ての人が感じている。

・したがって、「日銀の６月の企業短期経済観測調査（短観）で景況感が悪ければ３度目の延期もあり得る」と言うのは、安倍首相の考えとほとんどの全ての人は受け取る。

　（萩生田氏は19日、「私個人の見解を言った」と釈明した。「政府と（発言に際して）話していない」とも述べ、安倍晋三首相の意向を背景にした発言だとの見方は否定している。）

・しかし、菅官房長官、麻生財務相は強い反発。

・つまり「安倍一強」は、都合がいいから「安倍一強」の構図を作っているとも言える。

　つまり・経済界の利益

　　　　・米国軍産複合体の利益

　この枠組みで動く限り、「安倍一強」は容認する。これを越えれば反対するという事であろう。