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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】明治維新とは何だったか。米国政治学教授アイゼンシュタット、新しい指導者層の「サムライ化」

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【孫崎享のつぶやき】
明治維新とは何だったか。米国政治学教授アイゼンシュタット、新しい指導者層の「サムライ化」。新倫理の中心部分は、た忠誠の観念を一層強調し、儒教的用語で再構築、愛国心や法の遵守を付加。新指導者層の「サムライ化」を強力に推進することが、時代の流れ
2018-10-27 09:40


新しい指導者層の「サムライ化」

アイゼンシュタットは一九二三年ワルシャワ生まれ。ヘブライ大学教授。ハーバード大学、スタンフォード大学等で客員教授。『日本比較文明論的考察(二〇〇四年岩波書店)』からの引用

・明治国家の最大の特徴は、驚くべき速度で、高度な政治的・行政的中央集権が達成されたことである。行政の中央集権化は、幾つかの段階を経ながら、次の三つの特徴を備えていった。
(1)統合の中心的権威としての天皇の名における支配、
(2)統合的な中央官僚制による直接支配、
(3)国民皆兵制、士族の廃止、統一的権利の制定における国民の平等。日本は何百もの大名の支配から統一国家へと姿を変えていく。江戸時代の半自律的な地方権力や法的伝統は、全国共通の法制度によって取って代わられ、中央権力が全国津々浦々に浸透していった。

・明治日本の新しい政治制度の設立は、欧州の国民国家における国家建設の過程と似通っていた。いや、多くの点で日本はそれを模倣したのだった。

・同時に、騒乱が多数起こったのもこの時代の特徴である。徳川に忠誠を尽くす農民、地方の仏僧、職を失った武士達、あるいは民権運動といった、より近代的な民衆運動による騒擾である。

・明治初期の諸政策には幾つかの特徴がみられる。第一に徳川社会の垂直的な身分制度に帰属する社会的規制がほぼ全面的に取り払われ、経済的にも社会的にも大規模な社会移動が促進された。第二に、中央の強力な指導が働いて、自律的な社会勢力をー地域、職業、宗教、階級のいずれのものであれ―直接おさえこまないまでも、それらが大きくならないよう、エネルギーを一定の方向にそらす施策がとられた。もう少し一般的にいうなら、自律的市民社会の生成を妨げようとしたのである。

・教育システムと軍隊は国民意識と進歩を強調する政府の価値体系やイデオロギーを国民の間に浸透させる回路として有効に作用した。

・新しい倫理の広がりが大きな役割を果たした。この新しい倫理、その中心部分は、すでに徳川時代に存在していたーは、日本社会に広範に行き渡っていた忠誠の観念をいっそう強調し、儒教的用語で再構築したもので、さらにそこに愛国心や法の遵守といった近代的市民道徳等を付加したものであった。新しい指導者層の「サムライ化」を強力に推進することが、時代の流れとなったのである。

コメント(2)

このアイゼンシュタットさんの、明治維新の分析は、日本人の私も、だいたい同感ですね。
>>[1]

改めて読み、すーちゃんさんのご指摘に同感です。

掲載する時に、
熟読と通読と通行読み(とおりすぎる!!×)とありまして。
m(_ _)m

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