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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】今日の引用、素敵な随筆。読売新聞 編集手帳17年8月3日

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【孫崎享のつぶやき】
《今日の引用、素敵な随筆。読売新聞 編集手帳17年8月3日「夏目家の猫も名前がなかった。冷遇されていたように見えるが、そうでもない。〈眼の色は段々沈んで行く。日が落ちて微かな稲妻があらわれるような気がした〉。死の床にあるらしい猫の描写」》
2018-06-25 08:49


夏目家の猫も名前がなかった。漱石は「猫」と呼んでいたという。飼い犬には「ヘクトー」というギリシャ神話の英雄にちなんだ立派な名前があった。主人の文名を高めた功労者の割には冷遇されていたように見えるが、そうでもない。
〈眼の色は段々沈んで行く。日が落ちて微かな稲妻があらわれるような気がした〉。
『猫の墓』と題する一編には死の床にあるらしい猫の、瞳の色の移ろいが描かれている。そばにいて、じっと見つめていたのだろう
漱石が門下生4人に猫の死を知らせたはがきのうち、所在の不明だった1枚が所蔵者から東京都新宿区に寄贈されたという
俳人の松根東洋城に宛てたもので、1908年(明治41年)9月14日の日付がある。黒枠で縁取られた文面は〈逝去〉〈埋葬〉の事実を告げ、〈御会葬には及び不申候〉と結ばれている。短いながらもユーモアのなかに哀惜の情がにじむ名文である
瞳に浮かんだ稲妻の光を忘れかねてか。漱石は白木の墓標に「猫の墓」と書き、一句をしたためている。
〈この下に稲妻起る宵あらん〉。
ついに名前はなかったが、以て瞑すべし、だろう。

コメント(2)

>>[1]

ええ。いつもちょっと変わった趣でいいですよね。

「イイネ」に厚くお礼申し上げます。

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