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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの 明治時代ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が個人主義軽視の日本の崩壊を警告。「陸海軍が諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ悲運を見る」

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【孫崎享のつぶやき】2017-04-04 08:37


【激変の社会環境の中、様々な見方を内蔵する個人主義重視は発展の基本的条件。明治時代ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が個人主義軽視の日本の崩壊を警告。「陸海軍が諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ悲運を見る」】



A:事実関係:ラフカディオ・ハーンは著『神国日本』(1888年米国で出版し、日本では平凡社、1976年)からの引用

・(日本の)近代の変転、変化の目まぐるしいばかりのあわただしさー19871年の社会の改革から1891年の第一回国会開設に至るものーを考察いただきたい。

 19世紀の半ばに至るまで、この民族は、2600年前のヨーロッパの族長社会と同じままでいた。

・ド・クーランジェ(注、19世紀のフランスの中世学者)は個人の自由の欠如ということがギリシア社会の紛乱と結局の壊滅を見るにいたった真因であったと指摘している。

・日本の場合にはこの(族長組織)解体は、電気と蒸気の持つ急速な力の作動する強力な外敵圧力によって起こっている。無政府無秩序の状態の危険性は目睫の間に迫っており、それに人民―驚いたことにもう一千万以上にも増大しているのだーは産業状態下の窮乏から展開されるあらゆる形の悲惨さをもうすでに経験し始めている。

・事態の新秩序下に適合調和する最大の自由が、最大の危険を孕んでいる方面に支えられてきたことは、おそらく已むを得なかったことだったろう。(省略)ここわずかに三十年間で輸出製品の総額は50万円から5億円に上昇している。

 しかしこの莫大な発展は、別の方面の深刻な犠牲によって成就されたのでもあった。家庭内生産の古い方法―この方法ゆえにあれほど長い間名声を博してきたあの美しい制作や美術の多くが作られてきたのだーは、いまではもう絶望の悲運にさらされているように思われる。
 そして親方と職人との間の温情ある関係に代わり、最悪の工場生活のあらゆる恐るべきことが、生まれてきている。

・今やその改革を求める人間的な叫びが挙がっている。ところがその努力は、予想されるとおり、工場側と組合側から猛反対を受けている。
・事態の新秩序下に適合調和する最大の自由が、最大の危険を孕んでいる方面に支えられてきたことは、産業状態の窮乏から展開されるあらゆる形の悲惨さをもうすでに経験しはじめている。

・この国の前途はもう暗闇に見えてくる。日本は今、死に物狂いになって、あらゆる努力を傾けているけれども、結局は経済経験では幾世紀かの先輩にあたる各国の人々を引きいれる余地造りの準備に終るのではないであろうかという懸念の悪夢なのである。

 この国の何千マイルに及ぶ鉄道や電信、その鉱山や製鉄所、また兵器廠も諸工場もドックも艦隊もみな外国資本に使用されるために準備をしているのでないか。

 この国のあの称賛すべき陸軍も、軍武すぐれた海軍も、政府の力ではとても抑制のきかないような事情に激発され、あるいは勇気つけられて貪婪諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ、自らを最後の犠牲にしてしまう悲運を見るのではなかろうか。

コメント(2)

小泉八雲が、バッチリ予測していたんですね。
>>[1]

「イイネ」をありがとうございます。
「会談」や「奇談怪談」を、受験塾ではない英語塾で読みました。欧州の知性なんだと思います。

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