孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュのリハーサル１２／２８

【孫崎享のつぶやき】

トランプは大統領選で反権力、反金融界で当選。しかし彼の政権は史上最大の富豪内閣。閣僚資産４５億ドル、プラス彼自身の資産３７億ドル。彼らが中間層、貧困層向け政策を打ち出せるか。裏切られた時どうするか。
2016-12-28 08:18

トランプは、金融機関を中心とする米国の既存勢力が１％の人口にのみ利益をもたらすことに対する米国中産階級、下流階級の不満を土台に当選した。しかし、トランプ自身は１％との中の人間として富を貪ってきた。トランプは閣僚への指名を次々に発表したが、この内閣は歴史を通じて最も富を持つ人々の集まりである。

　１２月２２日付FORBUS誌は「 Here's What Each Member Of Trump's　$4.5 Billion Cabinet Is Worth」と題する論評を掲載した所主要論点。

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・ポプリストの波が彼を国家の最高位の地位につけた。しかし彼は決して一般の人々を代表する人物ではない。

・トランプは億万長者、エクソン・モービルＣＥＯ,前ゴールドマン・サックス・パートナー等を含む米国歴史の中で最も富豪な内閣である。

・すでに彼の指名した内閣は４５億ドルに匹敵する。それは２７億５千万ドルと推定されるオバマ政権より６０％富が多い。オバマ政権では２５億ドルのペニー・プリツカー商務長官（女性）商務長官のお陰で、これにHeinz家と結婚した一億５千万ドルのケリーによる。勿論貧乏人ではなく３人を除いて億万長者である。

・トランプ内閣の資産は、トランプ自身の３７億ドル資産を除いてである。

・ウィルバー・ロス商務長官、２５億ドル

・ベッツィ・デヴォス教育長官（夫のディック・デヴォスは、アムウェイ創業者の大富豪リチャード・デヴォスの息子）１５億ドル

・ティラーソン国務長官　３億２５００万ドル（エクソン・モービルのＣＥＯ）

・ムニューチン財務長官（ゴールドマン・サックス出身）３億ドル

・プライス保健福祉省長官（下院議員。下院予算委員長を務めていた）４５００万ドル

・カーソン住宅都市開発長官（医師）２９００万ドル

・チャオ運輸長官（元労働大臣。労組と対立）２４００万ドル

・プライス保健福祉長官（下院議員オバマケアを厳しく批判）
・マティス国防長官５００万ドル等

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　上記の長官予定者の何人かは貧困層対策の政策に反対している。

彼らの作り出す政策は、本当に中産階級や下層階級のためになるものだろうか。多分そうはならないだろう。裏切られた米国選挙民の怒りはどこに向かうだろうか。