米国のトランプ現象も同じ流れにある。トランプの「Make America Great Again! |(アメリカを再び偉大に)」スローガン、そして「全イスラム教徒の入国禁止」発言は欧州のナショナリズムと同じ流れにある。 米国では、現状に不満な層が、右派的トランプと自称「民主的社会主義者」のサンダースと両極端に流れていったが、この現象は欧州各地で現れ、その象徴的現象がオーストリアの大統領選挙であった。
欧州のナショナリズム政党
フィンランド the finns 18% デンマーク Sweden Democrats 13% オランダ Freedom Party 10% 独 Alternative Party 4・7% 仏 National Front 14% オーストリア Freedom Party 35.1% スイス Swiss Peoples Party 29% ハンガリー Jobbik 21% イタリア Northern League 4%
こうした動きについてハフィントン・ポストは「オーストリアは一段と分離する世界の始まり(Austria Is Just the Beginning of a More Polarized World)とするAlex Gorlach論評を掲載している。
・世界中で右派勢力支持が増えている。 ・オーストリアは緑の党と右派との支持が50対50 ・ドイツではこの現象は出てないがthe Social Democrats and the Christian Conservativesが連立内閣を組まざるを得ず、結果、重要政策で身動きがとれない。 ・欧州社会全域で新愛国的、反イスラム、ホモ嫌い、男女同権への反発が勢いついている。 ・彼らは民主主義を標榜するが、少数グループがもたらす悪から民主主義を浄化することを主張する。 ・彼らにとって民主主義とは少数派に対する多数派の支配である。他方、自由主義的民主主義とは少数派をもよく扱うことによって、彼らの価値と正当性を作ってきた。 ・今流れは英国的とは、フランス的とはドイツ的とはを問う方向にいっている。 ・グローバル化の世界でidentity(同一性、主体性、本性)の問題が重要になっている。 ・西洋外でも、いくつかのグループは均一性を求める。中東からキリスト教徒の追放は「イスラム国の同一性と優越性の夢に起因する。同じことはインドにおけるヒンズー・ナショナリズムにも言える。 ・同じレトリックが米国、英国、フランスで聞かれる。