孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの創価大教員等の安保法案に反対する署名運動は中止。当初「いかなる圧迫にも屈せず民衆のために声をあげること、これこそ建学の魂」 2015-08-21 08:255

孫崎享のつぶやき
創価大教員等の安保法案に反対する署名運動は中止。当初「いかなる圧迫にも屈せず民衆のために声をあげること、これこそ建学の魂」
2015-08-21 08:255


A事実関係

・創価大と創価女子短大。教員や卒業生らが８月１１日、安保法案に反対する「有志の会」を設立した。声明は戦時中に弾圧を受けて獄死した牧口常三郎・初代会長に触れ、「いかなる圧迫にも屈せず、民衆のために声をあげること。これこそが創価教育の魂」などとしている。

　呼びかけ人の一人で創価大非常勤講師の佐野潤一郎さん（５０）は「憲法軽視は許せない」と感じていたが、公明党を公然と批判する声はほとんど聞こえてこなかった。やがてツイッター上で同じ考えの学校関係者とつながるようになり、一緒に声をあげることに決めた。「『安全保障関連法案に反対する学者の会』も活発に活動している。私たちだけ何もしないわけにはいかない」と話す。（朝日新聞）

・「声明」は次の内容をもっている。

「いかなる圧迫にも屈せず民衆のために声をあげること、これこそが建学の魂だと私達は信じます。

　池田大作先生の理念を我が人生の根幹に据え、安保関連法案の反対を表明します。

人類の平和を守るフォートレスになれとの建学の精神を生涯堅持することを、ここに誓います。」

・署名は一気に膨らんできた。

　８月２１日現在で１３６８名である。

・しかし、何かが会ったのであろう。

　次の方針が出された。

「100大学有志共同行動」にて署名を提出するため8月26日午前0時をもって一度署名を締め切らせていただきます」

・日刊ゲンダイは次の記事を掲げた。

　「“仏敵”と罵倒…創価学会「安保反対サイト」に陰湿な嫌がらせ」

　「サイトの発起人に対する嫌がらせが始まっている。

　署名サイトの呼び掛け人のひとりである創価短大教員の氏家法雄氏がツイッターでこんな苦悩を吐露しているのだ。（省略）

　もうひとりの呼びかけ人、創価大教員の佐野潤一郎氏もツイッターで、〈最近、「仏敵」と罵声を浴びせかけられることが多い〉〈苛烈な戦いの中で、心が折れそうになったり、疲れて涙も出ないことがある〉と漏らしていた。

　ほかの呼びかけ人も無言電話や正体不明のメール攻撃などの被害を受けているそうだ。

・発起人の一人のtwitterです。

「学問の恩師に今回の立ち上げを遅まきながらご報告。ご心配されているのでは思いお話しましたが「よく立ち上がった！」「いいことしているんだ」と激励されました。正直チキンなので、毎日、心細く折れそうなんですけど、涙がこぼれてしまった。」

「ああ、それから今回の案件で「仏敵」認定の第一号は私の母親です。関係者有志の会を立ち上げた翌日「仏敵、反逆者、泥を塗りやがって」と罵倒されましたよ。母親も現在の安保法案は「よい」とは思っては居ません。話し合いましたが平行線は「なんでお前が出るの」って話です。誰もいないからでしょう。」

B:評価

・　安保関連法案にもし、公明党が支持していなければ、法案は採択されない。

　公明党の動向は重要な意味を持つ。

・「平和の党」のスローガンを掲げてきた公明党には別の選択があったはずだ。

・こうした状況下、公明党の支持基盤である創価学会の内部に反対の動きが見えている。

・今回の動きもその一環であろう。

・当初の呼びかけをみれば、「安保関連法案の反対を表明します。人類の平和を守るフォートレスになれとの建学の精神を生涯堅持することを、ここに誓います。」と述べているので、時限的な行動であったとは見られない。

　支持も膨らんだ。それが突然「「100大学有志共同行動」にて署名を提出するため8月26日午前0時をもって一度署名を締め切らせていただきます」との方針が出された。極めて大きい力が働いたと言わざるをえないであろう。

・残念な展開である。