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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの外務省の国際協調を軍従属に変更は吉田茂。猟官運動で田中義一内閣の外務次官に。

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孫崎享のつぶやき
外務省の国際協調を軍従属に変更は吉田茂。猟官運動で田中義一内閣の外務次官に。
2015-04-04 06:253



吉田茂はこの時代、重要な役割を演じています。彼は戦後数々の著作を行っていますが、戦前の軍部との協力関係についてほとんど記述していません。

従って吉田論には戦前の軍部との協力についてすっぽり抜ける場合が非常に多いのです。

吉田茂著『日本を決定した百年』では、あたかも自分が部外者であったかのように記述しています。

・植民地は国力の重要な源泉であった。それゆえ、狭い国土と貧弱な資源しかもっていないことは日本の弱味であったし、それを憂うる人も少なくなかった。

・内戦のもたらす混乱状況と、その中で行われる排日運動は中国と満州を圧迫していた。満州のシナ側軍閥は日本人に対して極めて高圧的な姿勢をとり、日本政府はこれに対して十分に日本国民の利益を保護しなかった」

すでに見てきたように、中国に対峙するのに、外務省には二つの流れがありました。

小村寿太郎―山座円次郎―広田弘毅の系統です。これは満州の利権を確保しようとする側です。

もう一つは幣原喜重郎に代表される国際協調派です。

吉田は前者に属しています。1925年11月27日奉天総領事時代、幣原外相に次の電報を送っています。

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 本官一個の私見を以てせば、昨年奉直戦争中の例にならい、帝国政府はこの際、毅然として満州治安の維持を高唱し、満州における帝国の特殊な地位に樺身、わが勢力圏内において、軍閥の私闘を許さざるの儀を鮮明にするを機宜の処置と思慮す」

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 1927年田中内閣が成立した翌日、アジア局長木村に書簡を送り「満州の治安はわが力の及ぶ限り」と介入策を進言します。更に当時中国への積極介入を主張していた森恪政務次官に働きかけ、1928年7月田中首相(外相兼任)の事務次官に就任します。

 原四郎著『大戦略なき開戦』は吉田茂が同年4月外務省に提出した「対満政策私見」を「幣原外交とは全く氷炭相容れないもの」として次の内容を含むとして紹介しています。

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 『従来の対支那政策頓挫の原因』は欧州戦後の民族自決等の反動的思想をその儘に聴従しすぎたこと、日支親善の空言に捉われ過ぎ、我上下を挙げて支那側のご機嫌取りにのみに汲々ならしめ、支那人を驕慢ならしめた、実質において我指導の下に東三省の政治を改善せしめる。当面の対策は機会ある毎に先ず各地に増兵若しは派兵を断行することを強調した。

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 戦後吉田首相は「反軍の代表」のような顔をしていますが、中国への派兵を、先頭をきって論じていたのです。

 外務省は日露戦争以降、軍と対峙する人々が中心でした。その中にはテロの標的になった人がいました。

 しかし、吉田茂が田中義一首相に自らを売り込み、外務次官になって以降、外務省では、協調派が省の中心になることはありませんでした。

組織がいったん狂い始めると、その流れに追随するものが主力になり、回復するのは困難になります。それが戦前の外務省です。その意味で吉田茂の罪は大きいのです。

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私見
 戦時中獄につながれたこともあるという逸話で吉田茂を思い違いしていました。孫崎さんの指摘は示唆に富み、すべてを盲信はしないけれど、多くはとても参考になります。

コメント(2)

なるほど・・・知りませんでした。

戦後の日本を造ったのも、ほとんど、戦前の戦争推進派の政治家、官僚だったのですね。
(軍部ではないでしょうが・・・・)
>>[1]

私もこの記事を見て驚きました。
いま日本が戦争推進体制をつくっているのは、
黒幕がアメリカ軍産体と安倍総理、
になっているのが自民党公明党の首脳部(地域地方は少し異なるかもしれません)
実務が官僚や役人、意のままに動く公務員と思います。
日本会議などの排外国粋都主義者も見落とせません。

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