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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの『菊と刀』:「地図の上に描き出された道に従う日本人」。自ら選択できるか。都知事選挙

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『菊と刀』:「地図の上に描き出された道に従う日本人」。自ら選択できるか。都知事選挙


孫崎享のつぶやき




先般過去衆議院議員4期、衆議院議員3期を経て、残念ながら一昨年の衆議院選挙で落選し、捲土重来を期す二人の議員と一緒に、東京都知事選挙の見通しを語っていた。

「マスコミの力は本当に強い。彼らにはもはやシステムがあった、望むべき方向に誘導する力がある」

 今、東京都知事選挙を見るとこの力が働いている。

1:まず選挙戦の争点を、特定候補者が投票しやすいように設定する。

  今回で言えば、細川氏は原発に絞り立候補をした。宇都宮氏も再稼働に強く反対している。しかしマスコミは争点を景気、経済成長の方に関心を誘導している。再稼働問題を紙面、放送で極力避ける。

2:個人の資質などにおいても細川氏の佐川事件は執拗に取り上げるが、桝添氏の問題点(赤旗指摘)はほとんど言及されない。

 この様な形でマスコミに誘導され、都民は選挙に臨む。

 日本人が、こうした設定された道を歩む傾向はすでに、ベネディクト著『菊と刀』に言及されている。

 ベネディクト著『菊と刀』(1946年出版)された。第2次大戦中、米国は日本に関する文献の熟読と日系移民との聞き取り等を通じ徹底的に日本人とは何かを研究した。そのチームの一員がベネディクトである。『菊と刀』はアメリカ文化人類学で最初の体系的日本文化論である。

 私が『日本人のための戦略的思考入門』で記述したことを引用したい。

***********************************

 『菊と刀』は、日本人社会の特徴は「各々その所を得ること」を最も重視しているとし、「日本社会は著しく階級的、カースト的な社会であった」「日本の封建社会は複雑な層に分かれ、各人の身分は世襲的に守ってきた。徳川氏はこの制度を固定化させ、各々の日常行動を細かく規定した」「行動は末の末まで、あたかも地図のようにあらかじめ決められている」「日本人が誠実であるという語を用いる際の意味は地図の上に描き出された道に従うということである」とし、占領時代には「日本人が日本におけるアメリカの権威に高い階層的位置を承認するに至った」と記している。

 ベネディクトが描く日本人像、「各々の日常行動は第三者によって規定されている」「行動は末の末まで、あたかも地図のようにあらかじめ決められている」は今日の日本社会にも当てはまる。

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