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アリアンロッド2E EMコミュのまとめ

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Eight melodies 第1話「吟遊詩人の歌」

 アラクレム山麓テスの街。この街に住むパティシエのドーレル氏の娘、リリエル。彼女は身体に、アラクレム山を支配していた雪の女王と呼ばれる存在の魂を宿していた。リリエルの寿命は尽きており、彼女を生かしているのは、雪の女王の存在。その状況を許さなかったビルたちは、リリエルを救うべく行動を起こす。
 リリエルを生き返らせる。その方法は、このエリンディルにおいてはないと言っても過言ではなかった。しかし、言い伝え、伝説、神話の中に可能性を見出し、その方法を探そうとする。そしてビルたちは、ある情報を手に入れる。
「雪の女王は、死者を甦らせることができる」
 リリエルの中にいる雪の女王の魂には、今はその力がない。しかし、108の溶けない雪に変った自らの身体を取り戻すことができれば、またその力をふるうことは可能だと雪の女王は言う。
 少々遠回りだが、雪の女王を復活させることが、リリエルを甦らせることに繋がる。雪の女王復活の為に情報を集めると、街の吟遊詩人ルチエの話の話から、その方法について知る者を見つけだす。それは、古の英雄伝説に登場する孤高の魔術師レカスチャリィだった。
 街の吟遊詩人から、レカスチャリィが実在の人物であることや、いまだなお生きており、シベツ山に住んでいることを教えられると、PCたちはシベツ山のレカスチャリィの庵を目指す。冬山の険しさに阻まれながらも、レカスチャリィの庵にたどり着く。しかし、庵の番人ダイアゴーレムが最後の障害としてビルたちに立ちふさがる。
 なんとか、ダイアゴーレムを倒し、レカスチャリィに会うことができるが、レカスチャリィが告げるのは、途方もない話だった。
 雪の女王は邪神の僕を封じるための人柱であったこと。故に、力を暴走させたときに邪神の僕の封印が即座に解けないように、108の溶けない雪に変り、封印を堅持する呪いをレカスチャリィ自身が雪の女王にかけたこと。その呪いを解くためには、ある歌が必要であること。
 その歌は「Eight Melodies」というらしいが、作曲したレカスチャリィ自身も忘れてしまっている。しかし、エリンディルのあちこちに居る古い友たちがその歌の断片を知っているはずだとレカスチャリィは言う。
 最初の歌は、古の英雄の血を引く、吟遊詩人が知っているはずだとレカスチャリィは言った。彼の助言を得てテスに戻り、吟遊詩人フーリエに会うと、最初の歌と、他の断片を誰が持っているのかを教えてもらえた。
 孤高の魔術師レカスチャリィ、彼の足跡を辿る旅が、始まろうとしていた。

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Eight melodies 第2話「波音の乙女の歌」

 孤高の魔術師レカスチャリィの作ったEight melodies。吟遊詩人フーリエの助けを得、古の英雄伝説を紐解くことで、少しずつ、彼女たちが何者なのかが特定されていく。
 黄昏の魔女、賢き竜、蒼海の歌姫については、居場所がほぼわかるが、少し遠くて骨が折れそうだった。そこで、波音の乙女の情報を集めるうちに、波音の乙女という存在はアラクレム山麓の街、セニの街に伝わる水の精霊の話に行き着く。
 ウンディーネはたゆたう波の精霊。4大元素の水を司る大精霊である。人間の愛を得て、真の命を得るという伝説を持っている。
 昔、セニを流れる川に、一人のウンディーネが居たという。彼女は、ある男性に愛されて命を得て、その男性の妻になったという。しかし、時が過ぎ、男は次第にウンディーネを疎ましく思うようになったらしい。そして禁忌を破り、水辺でウンディーネを罵ってしまう。ウンディーネのことを水辺で罵ると、ウンディーネは水に帰らなければならず、さらに他のウンディーネに男は殺されるという決まりがあったのだ。愛する人を死なせたくない。その一身で、そのウンディーネは自ら水に還った。
 このウンディーネの血を引く娘がセニにおり、どうやら先祖がえりを起こしているらしく、人ならざる力を備えていた。名前はシェリエ。美しく成長した彼女は恋をするが、それは恋人の裏切りという最悪な形で結末を迎える。
 そしてある日、彼女の遺体が、川辺で見つかった。人々はシェリエが失恋の痛手に耐え切れずに、自殺したのだと考えた。
 ウンディーネの血がそうさせたのか、それとも彼女の怨念の力なのか、彼女の魂は水の体を得て、この世にとどまってしまった。狂ったウンディーネになってしまったシェリエは、水辺に近づく街の人間を次々に水の中に引き込み殺してしまう。
 こんな事件の最中にセニの街を訪れたビルたち。ウンディーネという言葉は、街の人達の中では、恐れとともに語られていた。しかし、Eight melodiesの断片を手に入れるためには、ウンディーネに話を聞くしかない。連続水死事件が続くなか、ビル達は情報を集め始める。
 シェリエの思い人は、町長の娘と結婚したばかりのヒートという男だった。彼は自分の出世のために、シェリエを捨てたのだった。シェリエの死の真相を知っており、川辺に近づくことを極端に恐れている。
 調べを進めていくと、シェリエとヒートは結婚を約束していたことがわかるが、ふいにヒートに、事情を知らない町長から、娘との縁談を持ちかけられる。ヒートは、出世栄達とシェリエを秤にかけ、シェリエと別れる決意をする。しかし、一途なシェリエは別れることを受け入れなかった。結果、ヒートは街のならず者に金を払って、シェリエを殺させたのだった。
 シェリエから命を狙われているヒートはジョークにウンディーネ退治を依頼してくる。同様にビルも狂ったシェリエにヒートにあわせて欲しいと頼まれる。どちらの要求も呑むために、ビル達は2人を引き合わせる。意思をもったかのような水がヒートを川へと引きずり込もうとする中、シェリエとビル達は対決する。
 シェリエを倒したものの、ヒートは水に引き込まれてしまう。諦めかけた時、一体のウンディーネがヒートを抱いて川辺に姿を現す。ヒートは生きていた。
 事情を聞くと、ウンディーネは言った。
「生きてくれていたほうが、きっと私を一生忘れないでいてくれる。一番つらいことは、愛されないことではなくて、忘れられること。だから、満足だといっていました。波音に耳を澄ましてみてください。あの子の声が聞こえませんか。」
 波音に耳を澄ませると、シェリエの歌声がかすかに聞こえる。短い一節の歌。それこそが求めていたEight melodiesだった。
Eight melodies 第3話 「黄昏の魔女の歌」

 商業都市ルタオ。この街には、古の英雄伝説に語られる「黄昏の魔女」の伝説が残されている。エリンディルの時の管理者である「黄昏の魔女」は、ルタオのどこかで、時の砂時計を守っているとされている。
 このルタオの時の流れがおかしくなってしまっている。先月の満月から、時が止まっているのだった。人々は歳をとらず、病気をせず、死なない。それは同時に、治らない病、死への恐怖の延長でもあった。
 この現象は、時の砂時計を管理する黄昏の魔女クロノスに異変が起きたからであった。街の有力者である、フランジェリオ卿が冒険者を雇い、クロノスからルタオの時の砂時計を奪ったのである。理由は、娘のフリュネにあった。フリュネは不治の病を得ており、まさに死に至ろうとしていた。フランジェリオ卿は、娘の延命策として、ルタオ全体の時を止めることを願ったのだった。
 欠けない月(時が止まっている現状)について調べていくうちに、黄昏の魔女の居場所を知ったビルたちは、時の迷宮に挑戦し、クロノスに出会う。そこで、クロノスから時の砂時計を奪われたことを知ると、その時の砂時計を取り返す約束をする。
 クロノスは急いだ方がいいという。時の砂時計はエリンディルの時を管理する砂時計。計り知れない大いなる力である。人である身でそれを動かせば、無理が必ず来る。自分だけではなく、周囲にも必ず不幸をもたらす。そのために、クロノスは、一人で守ってきたのだと言う。
 急いでルタオの街に戻るが、異変はすでに始まっていた。街の中心部にある高級住宅街の当たりから、明らかに瘴気が噴出していた。その中心部にあるのは、フランジェリオ卿の館である。館に踏み込むと、屋敷の人間の妖魔化が始まっていた。
 妖魔を倒しながら屋敷を進む。そして館の奥で、妖魔に成り果てたフランジェリオ卿と対峙する。妖魔となっても、娘への愛情は変らず、ビルたちを排除しようとするフランジェリオ卿。それを倒し、時の砂時計を手に入れる。
 キャロルは急いで時の砂時計をクロノスに返しにいく。時の砂時計を使ってみたいという好奇心と戦うのは大変だった。時の砂時計を受け取ると、クロノスは聞いたことのない呪文を唱え、宙に砂時計を縫いとめる。まもなく街の時は回復した。
そのころ館に残ったビルの前には、幼いフリュネがいた。フリュネは、苦しそうに息をすると、ロウソクが消えるときのように、ふっと息を引き取った。
 クロノスに時の砂時計を返し、ルタオの時を回復させたビル達。そのお礼にと、Eight melidiesを教えてもらうことができた。しかし、娘の延命を願い、魂を暗黒に売った父親の姿を、ドーレル氏に重ねることを止めることはできなかった。果たして、リリエルを甦らせることは、正しいのか間違っているのか。悩む時間はまだたっぷりとありそうだ。Eight melodiesはあと5つもあるのだから。
Eight melodies 第4話 「賢き竜の歌」

 ルタオからテスに戻る道中、空から黒い大きな影が行過ぎていった。見上げると、そこには大きな翼を広げた美しい竜の姿があった。竜は、はるかに見える山並みの上でゆっくりと弧を描くと、どこかへと消えてしまった。
 同行していた、吟遊詩人フーリエが言う。あれは、古の英雄伝説に歌われる、古代竜ではないだろうかと。実際、竜が消えた方角は、イナワといい、古の英雄伝説「古代竜との邂逅」の舞台でもある。あの竜が、Eight melodiesを知っているかもしれない。ビル達は、進路をテスからイナワに変更した。
 イナワでは、久しぶりに竜の姿を見たということで、人々は動揺していた。前に竜が姿を見せたのは4年前のことらしい。その時は子供が2人、行方がわからなくなっていたが、たまたまこの地を訪れていたギルド“瑠璃色の獣”のメンバーによって、子供たちは無事に戻ってきたという。
 当時、行方不明になっていた子供は現在も村におり、ビル達にこっそりと秘密を教えてくれる。山に住む竜は、優しく賢い竜であり、自分たちに決して危害を加えるようなものではないこと、そして、竜の子供たちと自分たちは、友達だということも。
 子供たちが言うには、昔はよく遊んだのが、4年前に騒動を起こして以来、遊んではいないという。森の奥深くにある岸壁に、うがたれた洞窟の奥に、竜の住まいがあるといわれている。
 森の奥深く、竜の住むという洞窟までやってきたビル達。しかし、そこは自然の洞窟ではなく、なんとマンションだった。1階には今、まさにイナワに攻め込もうとしているフォモールの軍団に遭遇したり、地下1階では怪しげな集団のアジトがあったり、地下2階では、マンションの住人の闇の竜と遭遇したりする。
 最深部の地下3階までくると、ちいさな空飛ぶひよこが管理人だと名乗り、古代竜のピセルに会いたいのであれば、試練を受けるように告げられる。
 平坦だが長い道、険しいが短い道。どちらを選んだとしても、古代竜の試練である、なまやさしいものではない。なんとか試練(算数をさせられたり、ひよこのようになったり)を乗り越え、ピセルの居所にたどり着くが、そこでビルたちを出迎えたのは、一人のエルダナーンだった。
 なんでも、古代竜ピセルと、古の英雄伝説にでてくる賢者は夫婦になったらしい。かわいらしい娘も3人いて、これがきっと子供たちの友達だったのだろう。賢者ブライトとピセルは、ビル達の事情を聞き、昔話に華をさかせた上で、Eight melodiesを教えてくれる。
 これで、Eight Melodiesは半分集まった。雪の女王の復活も、夢物語ではなくなってきた。しかし、本当にこのままでいいのだろうか。今だ悩める時も少なくはない。しかし、8つのメロディが集まるまでには結論をださなければならない。
Eight melodies 第5話 「蒼海の歌姫の歌」 (前半)

人と海がきらめく街、シャタヤ。この街には古の英雄伝説と、ローレライの物語が伝わっている。3年前、封印の解かれたローレライにより、海が荒れたが、ギルド“瑠璃色の獣”により、ローレライは再び鎮められた。そして、今、この街は新たな災厄に見舞われようとしていた。半年前に発生した地震により、ローレライを封印する海底遺跡の装置に不具合が起こり、再びローレライの封印が解かれてしまう。ローレライは再び歌で海を荒らし、船乗りを幻惑する歌を歌い始めた。シャタヤの街にEight melodiesの断片を求めてやってきたビルたちは、街からローレライを鎮める方法を探すように依頼される。
ビルたちは、装置を復活させるべく情報を集める。その結果、何人かの子供たちが、ギルド“瑠璃色の獣”から、何事かを託された事実を知る。その子供たちも3年で成長し、まもなく成人の儀式を迎えようとしていた。ラーブ、ティア、モア、ダナ、アノン、グラン、リアールの7人は成人の儀式を行うため、数日後に船に乗ることになっている。しかし、晴れの日を迎えるよというのに、彼らの表情は固い。なぜなら、彼らは歌により、死を宣告されているからである。彼らはそれぞれ、海から聞こえる歌により、成人を迎えることなく死ぬことが予言されていた。 
口の堅い7人から、なんとか信頼を得て話を聞き出すと、“瑠璃色の獣”から教えられた謎の数字を教えてくれる。それこそが、封印の歌を流すための音階を作る暗号になっているのだが、それでも1音足りない。足りない音こそ、7人が死なせてしまった友達、エマが守っていた音であった。
 エマは歌の上手な娘だった。しかし、彼女が歌うと、必ず誰かが死んだ。彼女の歌は、死を予言する歌だったのだ。村人は彼女を恐れ、自分の名を呼ばれるのを嫌がった。半年前、7人とエマは成人の儀式の練習のために、船で沖に出た。そのとき、エマが不意に歌った。そして7人全員の名を歌ったのだ。成人を迎えることなく7人は死ぬと。恐慌を起こした7人は勢いあまってエマを海に突き落としてしまう。そして、エマは海に消えた。死体は上がらなかった。
 この件は事故として処理された。7人は極端に海と歌を恐れながら半年を過ごした。そして成人の儀式を前に、海から聞こえる歌に、忍び寄る死の影におびえていた。
しかし、エマは死んではいなかった。ローレライに保護され、7人に死の危険を知らせようと必死だった。それとは裏腹にローレライは怒っていた。エマを殺そうとした7人を許すことができずにいた。皮肉なことに、エマを海に突き落としたことで、ローレライの怒りを買い、7人には死の運命がもたらされようとしていたのだった。
 海底遺跡の装置を復活させ、ローレライの住む海底宮殿に向かうと、ローレライが立ちはだかる。人は醜く、心汚れた者だといい、ビルたちも排除しようとする。ローレライをなだめ、話ができる状態になると、エマが現れる。そして、真実を告げるが、その時には荒ぶるローレライの影響で海は荒れ、海は成人の儀式を行っていた7人を襲っていた。すんでのところで、ローレライが力を行使し、海を鎮め、7人は九死に一生を得る。

Eight melodies 第5話 「蒼海の歌姫の歌」 (後半)

 エマは、もう街には帰らないといい、ローレライと一緒に穏やかにここで暮らすという。 彼女には、7人を恨む気持ちも、何もないという。自分が歌うことで、死を予言してしまうなら、誰とも出会わなければいいのだと彼女は言う。同じく、ひとりぼっちのローレライとともに、穏やかな凪を守りたいと、エマは言った。
しかし、ビルが言った。「このままあの7人に罪の意識を抱えたまま生きていけというのか」と。その言葉を聞いたエマは、考えをあらため、街に戻るという。そんなエマをジョークが見つめていた。
改めて問われたEight melodiesを教えると、ローレライは、もう誰も海底宮殿に来ないようにと言った。
 街に戻ると、海の平穏を取り戻してくれたPCたちを歓待しようとする街の人々の姿があった。その中には成人の儀式を終えた7人の姿もあった。エマを殺そうとした事実は事実である。そのことは許されることではないだろう。しかし、処断するのは自分たちではない。
 肝心のエマは青い顔で、ただ状況を見守るだけであった。エマが生きていたことに7人は安心はしたものの、罪の意識が消えるものではなかった。そして、エマが帰ってきたことは、街の人にとっても面倒以外のなにものでもなかった。
 そのことをわかっていたエマは、「自分は死んでいなかった。だから罪の意識を7人が抱える必要はない。」というメッセージを伝えるためだけに街に戻ったのだった。エマは決意を固めると、ナイフを手に祝宴を抜け、自殺を図る。
 エマが祝宴を抜けるのに気がついたジョークが、エマの自殺を阻み、彼女に生きることを説く。エマは、ジョークの言葉に希望をつないで新天地、テスの街にいくことを決意する。
「ジョークのひみつは決して言わない。」
 と、謎の一言を言って、エマは再び沈黙してしまった。
 ともかく、5つめのEight melodiesも集まった。残りはある3つである。生きたいと願うリリエルの頭を思わず撫でたビル。その心は、少しずつ動きはじめたようだった。

Eight melodies 第6話 「霧の森の娘の歌」

 6つめのEight melodiesの所在のヒントは「霧の森の娘」だ。霧の森といえば、エリンディルの者はドルイドたちの住むという霧の森を思い浮かべるのが普通だろう。それ以外に手がかりはない。雲をつかむような話ではあったが、一行は霧の森へと向かうことにした。
 とはいえ、霧の森は余所者を拒む地でもある。神官サリチェの進言で、一行は先に聖都ディアスロンドへ向かい、そこからテレポートでスピアルゾンに向かうルートを選ぶことにする。なんでも、ディアスロンドには、サリチェの古くからの知り合いで、ドルイドのことを知る者がテレポートのマーキングをスピアルゾンに残しているらしい。
 ディアスロンドで仕事があるというサリチェと別れ、サリチェの友人、ルエルの導きでスピアルゾンに入る。うっすらと霧に覆われた霧の森の街は、静かに一行を出迎えた。街の入り口に警戒に当たっていたドルイドに怪訝な視線を向けられるものの、排斥されるほどの様子でもない。
 早速、Eight melodiesのことを調べはじめる一行だったが、その調査は難航した。Eight melodiesについては、一向に情報が出てこないのだ。そのかわりに、昔話の中にレカスチャリィの名前をやっと見つけることができた。
 昔、霧の森に魔物が現れ、スピアルゾンが危機に陥ったことがあるという。その危機を救った英雄と魔術師。その魔術師は孤高の魔術師と呼ばれていた。レカスチャリィのことに違いない。住人の9割がエルダナーンである霧の森である、当時のことを知る者もいるに違いない。しかし、そのことを語る者は少なかった。
 一行が情報を集めていることを知った、霧の森の女王エアルフィンは、一行を召喚する。何を目的として、孤高の魔術師の情報を集めているのか。女王エアルフィンにとっては、孤高の魔術師の名も、英雄の名も悲しい思い出を呼び覚ますものでしかない。なぜなら、この2人が関わった事件の際に、エアルフィンは妹を失ったからである。
 レカスチャリィのこと、Eight melodiesのことを聞いたエアルフィンは、側近のソラというエルダナーンを呼び、一行に協力するように言う。ソラからは、霧の森の英雄伝を聞かされる。英雄と英雄を愛したエアルフィンの妹、フオリ、そして、そのフオリを愛したレカスチャリィのこと。話を聞いたが、ソラは何かを隠しているように思えた。
 スピアルゾンに逗留するうちに、すこしずつソラと打ち解けていく一行。そして、ソラはついに自分の罪を告白する。英雄が死ななければ成らなかった原因は自分にあると。
そして、Eight melodiesをレカスチャリィに託されたのは自分であると。
 Eight melodiesを教えてくれるようにソラに頼むが、ソラは困ったように首を振るだけだった。ソラは、レカスチャリィの心を一日だけ自分のものにするために、迷いの森の妖精と取引をし、自分の歌声を売ったのだという。自分は、その妖精に逆らうことはできないのだという。
 一行はソラの歌声を取り戻し、Eight melodiesを手に入れるために、魔女の庭とも呼ばれる西の森を抜け、迷いの森へと挑む。そこには、哀歌を愛する妖精が住んでおり、哀歌を作るために、積極的に悲劇に手を貸している。フオリが死の呪いを受けたのも、英雄が死ななければならなかったのも、この妖精メルポメネが美しい歌を作る為に仕組んだものだった。
 その事実を知った一行は、メルポメネを倒しソラの歌声を取り戻す。歌声を取り戻したソラは、Eight melodiesを一行に教えるのだった。歌声は戻ったが、ソラが失ったものはあまりにも大きすぎた。フオリという親友を失い、真の愛を失った。しかし、いつかまた、彼女も誰かを愛せるはずであるし、誰かに愛されるはずだ。幸せになって欲しい、そう願うことしかできないのが、もどかしかった。
 残るEight melodiesは2つ。槍もつ乙女とは何者なのか、その情報は思わぬところからもたらされた。
EIght melodies 第7話 「槍持つ乙女の歌」

 シベツ山の山頂、レカスチャリィの庵では、レカスチャリィが水鏡を見ていた。彼はさまざまな魔物の封印者であり、あちらこちらの様子を常に監視している。アラクレム山麓を監視していた時だった、気になることができたといって、押しかけ弟子のルゥに使命を告げ、旅立たせる。
 テスの街では2つの良家ライレール家とフィーリイレ家の縁談が持ち上がっていた。両家の息子と娘は幼馴染で、相思相愛であり、周りはみな祝福していた。しかし、それを妬む闇の者もいた。一匹の妖魔がフィーリイレ家の娘に無理やりに通ってしまう。妖魔の子を宿した娘は絶望し、死を選ぼうとするが、そこにレカスチャリィの使命を受けたルゥが現れ、親の了承のもと、娘を連れて姿を消す。
 シベツ山に登りレカスチャリィに会った一行だったが、求める戦乙女を封印した杖は、今はルゥが持ち主であることを知らされる。そして、そのルゥはテスにいるという。テスにきびすを返した一行は、フィーリイレ家の娘とルゥが駆け落ちしたという噂を聞く。そしてのライレール家の息子の方から、姿を消した娘の行方を探すように依頼を受ける。
 情報収集を重ねるうちに、ルゥはテスの地下に向かっていることがわかる。そこは、精霊の泉と呼ばれている古代遺跡で、その名の通り、精霊が泉のように湧き出る地域である。
 湧き出す精霊たちを倒してルゥたちに追いつくが、ルゥは杖を渡すわけにはいかないし、娘も渡すわけにはいかないという。これはレカスチャリィが仕組んだこととわかりつつ、ルゥは下手な芝居をうち、一行と戦う。なんとかルゥを打倒し、駆け落ちの件の真実がわかる。
 しかし、そこに娘に通っていた妖魔が娘を迎えに現れる。娘を妖魔に渡すわけにはいかないと、一行は死闘を繰り広げる。
 妖魔を倒し、娘と一行は決断を迫られる。精霊の泉にある水を使えば、腹の子を安全に殺すことが出来るという。
救いは息子の言った言葉であった。「僕が愛したのは彼女であって、何があっても彼女が彼女である以上、愛はかわらない」
試練を乗り越えた一行に、ルゥは杖に宿る戦乙女を呼び出してみせた。戦乙女は7つ目のメロディを歌うと、一行の武勇を褒め称えた。
 一度は妖魔の子を宿した娘であっても愛し続けることを決意したライレール家の息子に娘を託し、参列者の誰もいない2人の結婚式を挙行し、見送るのだった。
 ひとつの命を救ったのか、苦しみを生んだのかはわからない。しかし、この決断に迷いが生じては、リリエルを、雪の女王を救うことはできないような気がした。決断のときが近づいてきている。

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