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ポエム大会【TOBACO】コミュの或る虎のシ

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大切な想いは
言葉にしない

言葉にすると
形ができる

形ができると
いつか壊れてしまうから……

だからこの想いは
いつまでも言葉にならないのだ

強いて言うならば

こうやって君を見つめいている事が
僕の詩なのだ

コメント(59)

倒壊するビル

地響く大地

アスファルトがシーツのごとくよじれる

「だめよ」

と女がいう

「大丈夫、この星にはもう誰も住んじゃいない」

男は激しく動く

二人は絡みあう異星人

銀と赤の肌を入れ替えながら

銀色が太陽を弾き

赤色が大地を均す

女の足が逃れようとして鉄塔を蹴り折る

男の鼻息で樹木が倒れる

かつて守るべきだった都市を

怪獣の如く破壊しながら愛しあう

永遠に比すべし3分の終わり

「じゅわっ」

男大いに果てる

女も幾重に果てる

嗚呼凄まじき

ウルトラのエロス

こうしてエースや太郎が生まれる
バイクを降りると
人間の感覚が遠ざかり・・・

ついこの間
野焼きを終えたばかりだというのに
河原は緑の坊主頭
充満する草いきれ

俺はたまらず仮面を外す

今や仮面なく
ライダーでもない一匹の俺

緑色の血が騒ぐ
腹の底から渾身の雄叫び

「スイッチョーーーーーン」

俺は草むらを跳ね
緑の湯気立つ新芽を
思う存分に齧る

そして・・・

恋に落ちる

彼女が地球を蹴って跳ねるたび
俺の心も跳ねる

彼女の美しさ
その面長の面
エメラルドの複眼
スラリと伸びた後足

彼女の腹部の横にある気門から
若草色の吐息がふしゅふしゅ漏れる

俺は・・・更に改造されたい・・・

彼女と愛し合える体へと
改造されたい・・・

今日の夕暮れは
ほとんど青のみ

俺は昆虫的動きで
彼女を指先に捕らえると
人間のキスをした

「さよなら・・・」

彼女の薄羽が
はたはたとはためく
こころのときめきぶりかえす・・・痛み

バッタの踵を返して
河原を去る

そして仮面を被り
バイクに跨る

ブオォォォオオオン

心は草むらに置いていこう

もはや私には訪れることのない
人間の愛・・・

せめて
君たちの分を守るために
なろう

なろう

あさってなろう

あさっては・・・

ああさてなんになろう?
トゥモロー

トゥモロー

明日越そう

明日を越して明後日にはハニーバンダムになろう


とぅもろこし物語
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
理想を言えばそれもうミニッミニでかろうじて布切れが確認できるくらいのレベルのどうしようもなく破廉恥な超ミニスカート
それはTバック
それはカーターベルト
それはセーラー服
それは・・・はぁはぁセーラー服
それは巫女さんの衣装
それはボンデージ
それは猫耳
それはそれは・・・やっぱミニスカート
それらをプラネタリウムに映してニタリウムしたい
すべての美しいもの
性的なエッセンスを含むため誤解されがちだが
純に美しいのだそれらは
隠すために着けると思いきや
心許した人には見せたいという
なんともはやありがたいフリルなどの意匠
そして
隠された僕の下心を
注意深く暴くのは止めて欲しい
人は愛するということ
いのちということ
Lucy in the deep Sea with Diamonds



キラキラ光る海星

ぽっかり浮かぶ雲丹

雲丹から顔を覗かせる海月

深度1000mの夜空にて
とらばーゆせんき



僕は傷ついた戦士

Lvはまだ3

僕を表示する文字や枠は

真っ赤だ

友は見かねて

ホイミをかけてくれた

でも効果はなかった

だって心は死んでいたから・・・



僕は酒場で友と別れ

戦いを棄て遊び人になった

放蕩の日々

草原を森を歩く

旅の一歩のたび

目の前がレッドフラッシュする

そう・・・

ステは毒状態



でも歩く

遊びながら歩く

彼女は今頃高Lv

僕のことなんか

すっかり忘れているだろう



でもいつの日か

この放埒な日々

僕なりの無様な戦いの繰り返しを抜けて

きっと勇気ある者となる


僕は彼女の横に立つ

世界のためでなく

彼女のために


今はただ

目の前の敵

→たたかう
 にげる
瞼を喪失した眼球は
剥き出しのアイを
粘度の高い涙で覆い隠そうと必死でした

そんなひ弱な眼球を
指の群れは執拗に責めました

眼球の球体たる所以である
曲部をなぜてはなぜて

でっぷりとした中年指の腹は
涙腺に全体重でのしかかり

涙一滴逃がすこと無く
激しくそして時に激しく
機械的運動を永続させました

眼球はもう人生を終えたいと願いました
しかし瞼が無ければ目を閉じて
祈ることができません

眼球はなんとかして
SOSを流そうと
涙腺を手繰りましたが
それも叶いませんでした

いつしか指は無数となり
眼球は果てることも
乾くことも赦されずに

世界を凝視するのです

嗚呼

瞼さえあればと
憤りに似た悲しみ

永遠に次ぐセンセーションの連なり
地獄を模した淫猥なアトラクション

貴方の眼窩にて
いずれ近いうちに・・・
めたるもるふぁーぜ



鋼鉄の虚ろは
愛の鋳型

艶かしい曲線
交わりもせず

めらめらと銀色に
君の心を映す鍍金

心の鍍金が剥げ
高鳴りは即ち音を催す

そげのように刺さるべき音
鼓膜を求めて彷徨うは
まさに金属音

メタリックな音の群れ
決して音楽になろうとはせず
空間に満ちるに悠久を要す

悠久はゆうくりと
ユークリッド幾何学金属化
あらゆる現象を道連れにして

音 光 色彩

そして感情までが
メタルと化し完了す

【Metalmorphose】

私は万物のパーツ
・・・の一部

私の愛だけが選ばれて
溶鉱炉に落ちていく

いずれ金型で冷やかされ
私無き愛のパーツ

金型から一個
世界に飛び出し

地球を回転させる
メカニズムにインクルーズ

一片の名も無き金属
捩じ込まれ捩じ込まれ
命果つ

果てる命の音よ
かつて愛であった金属の私よ

嗚呼

キィィーーーンとして
こんなにも寂しくない死があろうとは・・・
唇に指当ててC



僕は彼女を書く
彼女(She)という憧れを恣意する

肉体について言及する

光子を放つエナメル髪
新素材ビニールの唇
眼差しはグロスすぎる魔
肌はWhyと白すぎる妖艶
輪郭は愛しい曲線の重なり
神が僕のためにデザインしたと
聖書に書いてあった通りだ

↑は何度目の試み?
兎にも角にも
僕は書いてきた
何度となく書いてきた

Sheを・・・
そのディテールを

この世に現出するほどに
詳しく
爪の形や肛門の皺さえも
描いてきた

恋すべき女性を書いてきたつもりが
いつしか書いてきた女性に恋をしている遍歴
そのクロクニルを黒く煮る
割れ鍋は我
夜をなべて世を嘗める

いつしか
僕は才能が折れたHB
木屑が物語る

僕の言葉は闇雲で
彼女を生命として発生させるには
整合性がなさすぎる・・・


僕は自分を分解し
詩になろうと試みる

もはや僕の方から彼女に会いに行くしか無い

僕を分解する酵素が欲しい

神よ
僕を彼女が望む形に再創造してはくれないか?

溶けるまでは容易く
文章に遊ぶ

彼女の隣に行をつくるほど
僕は精製されていない駄文

所詮メモ端の落書きなるや我が生命

僕の書かれた紙片を
詩篇に焦がれたとりとめのない僕を

スニーカーの隣に発見したならば

どうかお願いだ

胎児と一緒に
へしゃげたコインロッカーに
叩きこんどいてくれ

そこで僕は
何かになれそうな気がする
ナケない蝉もしくはバタイユの標本箱




公園を横切って買い出しの帰り道
僕の標本箱がかたこと音を立てる

この心象風景を素通りするべきか
しばらく悩んだのだが
原罪を明らかにするためには
原体験を白日に晒さねばなるまいと思い
実態の不明な告白ということにして
描写しておこうと思う

あの夏
僕は半ズボン姿で
虫取り網をほっぽり出し
ブランコの斜めになった支柱に跨っていた

僕が述べたい感覚は
ある哲学者によって
「失われた少年の肉体をとりもどそうとする行為」
と表現されたもの

支柱の錆びた臭いが
夏の太陽に熱せられて
えもいえぬ感覚をいやます

「なにしてるの?」

幼馴染の三つ編みが見える
僕はたじろいでとっさに

「蝉ごっこだよ」

と言った

「ふーん」

早く立ち去って欲しかった
しかし不思議な事に
彼女に見られていると
僕が独り占めにしていた感覚が
さらに激しく脈打つのが感じられた

「わたしもやってみよ」

そういうと彼女は
別の支柱によじよじと登った
スカートがめくれて
普段見えない日焼けの境界線が
目に飛び込んできた

僕はなんといったらいいのか・・・
その時・・・

彼女はというと
「つくつくぼーしつくつくぼーし」
と雄叫びながら
勢い良く上下運動をしていた

僕はじっと
ただじっとその動きを
昆虫のように観察していた

しばらくして
彼女は黙ってしまった

呼吸が浅く繰り返されている
耳たぶが紅潮しているのは暑さのせい?

動きは激しさを失っていったが
止むことはなかった

僕は確信した
彼女が僕と同じ秘密を共有していることを・・・

ブランコのそっちとこっちで
2匹の巨大な蝉が
鳴き声密かに
小さく動いていた

何度が蝉が死ぬ時のような
小さな蠢きがあった

それを交互に繰り返されていたが
時として同時期の場合があった

そんな時に僕は
この支柱を介して
どうしようもなく彼女の存在と
つながっていることを意識した

本家の蝉さえ鳴き止む頃
二人は蝉であることをやめる

「あしたもせみごっこしよう・・・ね」

彼女は僕の目を見ずに顔を伏せて言った
僕はこんなにも後ろめたい思いで頷いた

あの夏
あの公園には

2匹の幼い蝉が
不思議な感覚に襲われて
悲鳴の様に鳴いていた

幼すぎる情景は
標本箱に収まりきらない

このいい大人の夏に
ピン止めせんと採集の続き
近縁種たる愛を求めつ
鉛色のコンクリで護岸された
僕の水無し川に

カノジョがいる

黒い脂ぎった髪を振り乱し
フリッフリのスカートでしゃがみこむ強烈

手には塗装のはげた水色のスコップ
そいつで僕の川底に穴を空けようというのか?

ザクッザクッ ザクッザクッ×3

ヤメロッ

ザクツ・・・

カノジョが振り向きざまに言う

ニャロメ?

口もとを歪ませ・・・
笑っているのか?泣いているのか?

お願いだからヤメテクレ
懇願するが
カノジョはやめない

そのうちかっさかさの川原石に
じんわーと液体が滲み出てくる

ザクザクザクザクザクザクザクッ×19

僕はえぐえぐすすり泣く
止めるすべもなく

ただ僕が僕であろうと護岸してきた水無し川が
人並みに潤いを宿し
そのうちゆるゆる流れ出し
川としての機能を持ち始めるのを
人事のように見守るしか・・・

足首まで水位は推移している
カノジョがクスリと呻いた

僕はおどけて小さくジャンプした

カノジョハトリツカレテイル
ボクハツカレテイルダケ

深々一刺しスコップずさり

途端に川底が爆ぜ
水柱が轟音を上げ
カノジョが吹っ飛ぶ
ボクも一緒に

そうして
くっそ冷たい空の下
出来立てほやほやの3流河川にポカポカ浮かび

ボクラは笑い合いながら流されていく

海へ
アナトミックムーン



アパートの理科室を抜けだすと
球体関節を駆使して
90度を見上げる頚椎

そこには

ぬばたまの夜空の星無き天蓋に
爪で開けたような月

家庭科室の包丁逆手に
丹念に丹念を重ね

半身の皮を剥ぎ取ったw

幸い出血も少なく
僕は校門から外に出て
夜空の爪痕から差し込む

ほっそいほっそい月光

その特設のやり場なきステージに
ぎこちなく身をさらしたギコギコ

月の細光は
蛍光灯よりやさしくて
ただやさしくて
僕は人間を思って泣いた

風が吹いても
桶屋は儲からず
僕が痛いだけ


僕はアナトミー


今宵 街 人 星 すべて

半身曝して

『人体模型の夜』
兵隊さんが空砲撃った

撃たれたお空が死んじゃった
白磁のような卵殻に
ビビビとヒビが入る

黄色い羽毛がチロチロはみ出す
もうぴよぴよが聞こえている

ヒビのラインは既に太ペン
轟音を上げ稲妻を描く

そして命が
飛び出してきた


ぴよ!


黄身に毛が生えた程度の
半熟な生命

不思議そうに僕を見つめる
幼すぎる眼差し

僕を親だと認識しようとしているのか
この罪深い僕を・・・

僕の唇は躊躇する
真実の残酷を告げることに

僕は君の親ではないのだ
それどころか・・・

よちよち
倒れながら迫り来る
ほやほや


僕は・・・


しなだれた心に
罪悪感を添え木して
立たせる





僕は・・・



君の両親を屠殺した者です



ぴよ?


まだ産まれたて過ぎて
怒りも憎しみも知らないのだろう・・・

それでも言葉の意味を知り
ちっちゃな瞳を何度も瞬く

涙が羽毛のカールを滑って
僕に跳ね跳ぶ

君の涙に濡れながら
祈り模し
僕は誓う



君が雄々しく鳴く日まで
きっと守り続ける

君が天に召されるまで
全てを捧げ育むから

いつか許してくれ
僕の罪を・・・



朝日がようやく差し込んで
僕の肩に光を置く

ぴよぴよが減音してゆき
黄色い嘴が僕の指に触れる


そうして僕らは本当の親子になった
壺に毒虫を入れる

様々な種類の毒虫を入れる

百足 蜘蛛 蠍 蜂 毒蛾 斑猫 羽隠 等


餌は一切与えない

そうして何日も放置して置くと

毒虫同士が互いに喰らい合い

淘汰され

最終的に一匹の

毒虫が残る


その虫は蠱毒と呼ばれ

種々の呪いに使われる


僕の心の暗闇で

同じことが起こっている


禍々しい毒心と毒心

毒に塗れた心肉を

喰らい合い

その毒に咽せ

吐き戻す


喰らっては嘔吐

喰らっては嘔吐

毒毒と吐瀉物溢る


生きるためか

ただ本能にまかせてか

その根源すらも定かで無い

ただの修羅道


それは

こころの

ぼくの

こどく
太陽が黄色かったから人を殺したという

カミュの「異邦人」

それと同じ動機で

人を愛す
肉体の虚ろに半透明な純真と欲望を持ち合わせていたいけな天使に擬態しているマグマ女にちょっと優しく言葉を尖らせて切っ先で敏感な肉体以前の心の実態を何度も小突いたらいとも簡単にヤレた! 3時間スペシャル
幼馴染があの日の空をデフォルメして便箋に涙と一緒に再会を神に祈る祈りを敬虔にしてまるで夏空は懐空のようだと僕の下心を薄ら雲でろ過して純真に回帰させてくるのでもう我慢ができない! 2本組
湿った土にひとひら落つる

見あげる空の春まだ浅く

水色の残寒を纏いて

雲2、3個連れ花びらを過ぐ

その花びらをば温めんと

熱無きなめくじ一房

ほうほうと這う

花びらに身をくねらせること執拗

春を貪るが如し

花びらの涙 色は桜
愛を少しでも引き伸ばしたい

貴方を見つめ

瞳を潤ませて

あ い を

少しでも引き伸ばしたい

このあーいを永らえさせる

手を振り上げ

震える唇をさらに震わせ

君めがけて

(_´Д`) アイーン
甘髪の匂いで呼吸を奪って

流し目の濁流で僕を流して

その気ないのに気になる気にさせる

もしも君を抱きしめた場合の

幸せをばねばかりで量れば

バネのバイーンで雲をつんざき

神様の靴底にぶつかるだろ

僕の射幸心をこんなにも掻き立てる

違法性気高き彼女

遊ばれる遊びにうつつを抜かし

7二つしか揃わぬ日々を送る延々
【Ctrl】+【Alt】+【Tabidati】
愛を終了する
きのうを
きの と う にわけて
き のえだもちて
のう をつく
ねじこみねじこみ
わするあおぞら

きょうをわかつは
こんなんなり
きょ と きょ とさぐり
う とうなるのみ
うなりし う のみ
たしかなるひび

あしたを
あし と た にわけて
あし のねつまみ
た のどろにさす
あし たにねづき
ひをのびこえてん

あのひを
あ と のひ とにわけて
あ ときづきつつ
あ ときずつきつ
のひ つづきつつ
むいみなるのおん
いつまで
あ が ん のひがんにいきつくまで
しがんでひをのぶ
ひのひのひのひ
せみそらに

あおかしつけて

にたりがお

あさのかおまね

ゆうにへんさい
あいすぼう

はずれともなき

のっぺらに

なげゆくそらは

あたるものかし
いのちを

いのと

ちにわけて

いのをいったん

みぎにおく


いのりを

いのと

りにわけて

りをひだりおく


いのちのいのと

いのりのりもて

いのりをつむぐ


のこりしいのとち

おのずから

いのちとならん
水色の風船に口つけて
思いっきり好きな子の名を叫ぶ

風船はパンパンに膨らむ
あの子の名前で

急いでデベソをキュ

唇に残るゴム味は
キスに憧れている味

空に放つ
僕の思い

風船に詰まった
行き場の無い叫び

風は空に帰るついでに
風船を連れて行く

そうだ上昇気流よ
ぜひ奪ってくれ

僕の恋心を
その行き着く先で
空に擬態させてくれ

そこはかと消えて行く風の船

雲のまにまに
空のまにまに
キリンの青首

レモンのキリリ

炭酸空で馴れ初めて
なみだを

な と

みだ にわけ

な ほほはわし

みだ さかずきにさる
この街は罪積み上げしビルの街
ここはソドム市ゴモラ町

音の無い雷鳴落ち
熱の無い業火降る

神の裁きは市役所を通さずに
郵便受けから侵入するのだ

このままでは街の道連れ

お願いだ
とにかく僕を信じて
遠くに逃げてくれないか?

振り返らずに
駅まで走ろう

僕は彼女を半ばひこずり
息せき切って駅へと向かう

右手に彼女の熱
振り返れば死
この先には死よりましな何か

彼女が喘ぐ

「馬鹿みたい何から逃げるの?」

振り返る彼女
指先から失われる質量

パキパキ・・・ペキペキと
愛した女性が
塩と化して砕け散る音

僕の心は振り向いたが
体まっすぐ駅に向かう

歪む販売機で切符買い
四次元的な列車に乗り込む

ネオンに炎上する街遠ざかる

下りに揺れ
ぐんなり座席に没す

息も絶え絶えに
内ポケットから
取り出す
塩化し化学式を変えた心

握り締める悲しみ
そして
止めどなくにじみでる廃液

そは涙?

否

網膜に浮かぶ化学式

NaCl

それは

塩化ナミダリウム
網膜が泣いている
涙腺捻って泣いている
景色歪めて泣いている

もういいよ
もう世界なんか映さなくても
いいんだよ

と

目蓋優しく被されば

真っ暗闇から
滲み出た

暗い涙
暗涙

大気にほどけ
雲に浮かび

いずれ池や川
果ては海

涙よ

もし心在るならば
どうか途中下車して

彼女に挨拶しておくれ

雨粒に混じって
パラソルに弾かれて
ナメクジでなくて本当に良かったよ

君の汗に塗れ愛し合う
だくだくとした真夏日

とかいいながら
すっかり溶けて
正気失い

息も絶え絶え
僕の軟体生活
生命は素晴らしい
しかし人生は必ずしもそうではない

そのギャップが
僕を苦しめる

人生を楽しコツは
忘れる事である

なにかれと忘れてしまえばいい
辛いことは

でも

忘れないでいようと思うことが
人生にはびっしりだ

忘れたくない思い出達が
今の僕を生かしている

*****

僕は記憶媒体

思い出を保持して

生きていく

*****

僕が記憶している間は

あの人も
またこの人も

現存している事なのだ

所で話は変わるが

神は無能だ
怠慢といってもよい

少なくとも彼女を救いはしなかった

神
僕は憎む

お願いだニーチェ

「神は死んだ」

なんて
糞つまらない戯言を撤回してくれ

憎むべき相手すらいない世界に生きていけるほど
強くはないよ

僕は……
ハードパンチャーが言った

対戦相手が憎いわけじゃない

寧ろ憎むべきはこの拳
俺の両腕の先端にくっついた
赤黒い瘤

試合中

この拳をぶっ潰してしまいたくって
相手の顔面にぶち当てているだけなんだ俺はただ

ハードパンチャー?

そいつは俺じゃない
この悪魔のような拳のこと

俺の魂は
この拳によって詐称され
不当契約に隷属している

誰か教えてくれ

次の挑戦者の
顎は硬いか?
アシナシトカゲというトカゲがいる
見た目はまんまヘビであるが
トカゲであるらしい

抽象的で申し訳ないが
かのトカゲが抱えている悩み
それと同類な物を
僕も抱えている
琥珀色の液をば飲み乾せ
紫の煙を吸いつけ

グラス傾け琥珀の水平淫らしめんとすれば
世界の水平それにつれ傾き狂うの可笑しみ
錬金術の副産物 尊きアルコールを焼けた咽喉に注ぐ

フィルターすら疎ましく全力呼吸
数センチの悪癖で濾過濾過せなば
清浄なる大気たちどころ好ましく穢れ
ニコチン肺胞隅々に染み行き渡る

蓄毒し
体奥にて変性

君にささやく
愛の言葉へ

穢れきった僕の中奥
たった一粒の聖なる粒子

アコヤ貝が異物を真珠でくるむ様に
僕は自己嫌悪諸々の遺物を
言葉やメロディーでコーティングして
君に捧げるのです

それが輝いて
君に愛されることを願って

やりきれない世界に
君は一縷の望み

だから止めないでおくれ
「お酒やめて」
「タバコやめて」
なんて
死にゆく僕には勿体ないよ

刹那を更に突き詰めて
君との時間を過ごしたいんだ

僕はそういう男です

自己憐憫のオナニズム
大人になれなかった大人

誇れるものは
君を想う気持ちだけ

僕がもし遠からず死んだなら
この胸抉って見ておくれよ

きっと大粒の真珠があるはず
それはひょっとしたら
ただの涙なのかもしれないが

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