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ドキュメンタリー映画の地平コミュの【伊勢真一監督密着記2】伊勢真一トーク後質疑応答、完全採録@大阪、シアターセブン業務試写後(2017年10月28日)>

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※まず、この頁の内容は拡散していただきたく思います。そうしていただけると、とてもありがたいです。その際は、本文と画像は全て御自由にお使い下さい。



 ドキュメンタリー映画作家の伊勢真一監督最新作『やさしくなあに〜奈緒ちゃんと家族の35年』が、現在、大阪、名古屋で公開中です。大阪では12作品を揃えた特集上映も同時開催中。名古屋では『奈緒ちゃん』も上映されます。名古屋では19日(日)に、大阪では20日(日)に監督の舞台挨拶が開催されます(東京上映は終了)

 『やさしくなあに〜奈緒ちゃんと家族の35年』は、<『奈緒ちゃん』シリーズ>の4作目です。てんかんと知的障がい、多動性障がいを持って生まれた奈緒ちゃんは伊勢監督の姪っ子さん(実姉の娘さん)です。「この子は長く生きられません」と医師に宣告された奈緒ちゃんを、「記録として残したい」と撮り始めたのが35年前。そして12年の年月をかけ、1995年に1作目の『奈緒ちゃん』が完成しました。その後も、奈緒ちゃんは元気に生き続けています。伊勢監督も、【元気な奈緒ちゃんを撮る】をコンセプトに奈緒ちゃんを撮りつづけ、2作目の『ぴぐれっと』(2002年)、3作目の『ありがとう−「奈緒ちゃん」自立への25年』(2006年)を世に送り出しました。そして今年、4作目が完成。35年の記録としてまとめられました(奈緒ちゃんは44歳になりました。そして、伊勢監督は、これからも奈緒ちゃんを撮り続けるそうです)

 さて、今回は、伊勢真一監督が大阪での業務試写後に行われたトークの、その更に後の質疑応答の模様を完全採録という形で皆さんにお届けします(←この模様は、劇場も撮影、録音を行っていないため、ほぼ完全に記録しているのは日本で僕だけであります。ちょっと「エッヘンっ♪」な気分^^;)

 では、参ります。お読みくだされば幸いです。


※尚、今回は【トーク後質疑応答編】です。この後、【伊勢真一監督と僕の対談形式インタビュー編】もUPする予定です。




【伊勢真一トーク後質疑応答、完全採録@大阪、シアターセブン試写後(2017年10月28日)>】


Q:「奈緒ちゃんを撮り始めて35年間。今、振り返ってみて、いかがですか?」


 以下、全て伊勢真一監督の答え。


 最初、奈緒ちゃんを撮り始めた時、奈緒ちゃんは8歳でした。一緒に撮影したのは(キャメラマンの)瀬川順一さん。ある日、瀬川さんと一緒に上がってきたラッシュを観た時に、瀬川さんが「なんか、幸せが映ってるね」って言ったんです。

 僕は、その<幸せ>という言葉に「えっ!?」と思って。でも、同時に「うん」って。「僕らは幸せを撮ってた。撮れたんだなあと思って。

 35年の間に、奈緒ちゃんはグループホームに行ったり、お正月は家族のところに戻ってきたり。

 僕も、クルーも他の作品に係って奈緒ちゃんから離れもするし、でもまた毎年、必ず奈緒ちゃんを撮るために集まる。これもひとつの<家族>だと思うんです。 

  といったところで、(今は亡き)瀬川さんの「幸せが映っている」という言葉に対して、「今でもそう言えるだろうか?」と考えました。

 「じゃあ、<幸せ>ってなんだろう?」という思いを抱えながら、その答えを探し続けて。その中で、「辛い事や苦しい事は誰にでもあることだけれど、それは不幸なことなのだろうか?」と。その辛い事や苦しい事を、どう受け止めて、どう生きていくかが大切な事で。そう考えると、それも幸せの一つだと思うんだよね。家族という関係について、その事を考えると、この作品の場合、奈緒ちゃんの家族が答えらしきものを引きだしている。体現してくれていると思います。障がいを持っているとか、病気になるとか。そういう事ではなく、「<幸福・不幸>というのは何であるか?」ということがキャメラに映り込んだと思うんですね。

 それは35年という時間の中にある幸せ。ユートピアとか、そういうのとは違った、<現実感を伴った幸せ>です。

 だから、この作品(=『やさしくなあに〜奈緒ちゃんと家族の35年〜』)は定点撮影みたいになっていると思うんですね。家族というものが現象的に映っているのはでなくて、お正月に、ある年は誰かが居なかったり、ある年は別の誰かが居たり、っていう。それは誰にでも、どこの家庭にでもある事だと思うんだけど。その中で奈緒ちゃんは35年間、ずっと変わらなくて。うん、変わらない。気持ちが変わらないんですよ。ずっと「やさしくなあに?」と言い続けていた。(「やさしくなあに?」=奈緒ちゃん語。<優しく「なあに?」って言わなくちゃ>の意)

 そんな奈緒ちゃんがいるから周りが良い方向に…… それも普通に、自然な形で関わっていくことができたのだと思います。

 あと、今回、奈緒ちゃんがてんかんの発作を起こすシーンがあります。1作目の『奈緒ちゃん』(1995年)の撮影時から、コンセプトは【元気な奈緒ちゃんを撮る】で一貫していて、「発作が起きたら撮影は止めよう」と、ずっとスタッフにも言っていた。でも、今回、初めてキャメラの前で奈緒ちゃんが発作を起こしました。その様子を、素材を使うかどうかは編集の段階で迷いに迷いました。でも、迷いに迷った末に「これは使わなければならない!」と思って切らなかったという経緯があります。

 「ちゃんと見て欲しい」と奈緒ちゃんが言ってくれたんだ、と思って。ここに、最初の10年、15年とは違った関係性があるかな、って。奈緒ちゃんがそういうように向けてくれたんです。

 ドキュメンタリーを撮っていて、よく思うんだけど、目の前のその人たち(=被写体)がドラマを作る。それを映せない事の方が圧倒的に多いのだけれど…… でも、撮り手である自分の思い通りになっていくと良いのか、というと、そうではなくて。撮っている内に自分も変わっていくんですよね。変えてもらっている、と思うんだけど。それが楽しいっていうか。だから、ドキュメンタリーを撮るのをやめられない。これからも撮り続けていきます。応援よろしくお願いします。


(採録、ここまで)

 各地での上映情報は、いせフィルム公式HPを御覧下さい→https://www.isefilm.com/
 
 大阪・シアターセブンでの上映詳細はコチラ→http://www.theater-seven.com/2017/movie_yasahiku.html

 名古屋・名演小劇場HPはコチラ→http://meien.movie.coocan.jp/


(この密着記述は、まだ続きます。多分^^;)


<左添付画像使用許諾:許諾フリー>
<中&右添付画像使用許諾:いせフィルム>

コメント(2)

>>[1]

アカウント名を何度も変えて、少なくとも2019年2月22日から執拗なつきまといと嫌がらせ行為を続けていますね。運営「等」に相談します。場合によっては他の公的機関にも相談します。以上です。ID、HN、文章等、全て保存してあります。mixi外でのことも。、

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