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石原莞爾平和思想研究会コミュの石原莞爾の世話をした淵上千津

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石原莞爾の病室、5月28日にやってきたソ連の検事は陰湿だった。もともと宣戦布告と同時に満州を奇襲したソ連に起訴される筋合いはない。この日は石原莞爾平和思想研究会同志、淵上千津が石原莞爾の世話をしていて、傍で聞いています。

「アメリカの人たちは、将軍にゼネラルといって、すごく尊敬してね、礼を尽くすけど、ソ連の方はね、将軍が物を言うでしょう、すると何も言わないで固くなっちゃう。ぜんぜんダメです。アメリカ人は正論に対しては、そうだそうだと喜ぶの。今でも覚えていますけど、一番の犯人は非戦闘員を殺したトルーマンだって。これは明日のあなたたちの運命だ、といったんです。皆んな、そうだそうだ、といいましてね」

ソ連の参謀検事が通訳官と一緒に来たのは5月28日である。ソ連の検事は当時5人いた。ソ連の通信社や特派記者から、石原については大筋を聞いているらしく、いきなり満州事変について、また満州建国について尋問した。

昭和8年、ジュネーブに行く途中、ソ連の参謀長と会ったことを話すと、この検事はちょっと顔色を変えた。この日、こんなやり取りがあった。国体について尋問した時、石原は天皇を中心とした国家でなければ日本は治らない旨を話したところ、検事はせせら笑ってスターリンを持ち出した。その時石原は、ムッときて激怒した。

「自分の信仰を知らずして、他人の信仰を嘲笑うような下司なばかやろうとは話をしたくない。帰れ!」その大きな声に、検事と通訳官はびっくりしてしまった。傍にいた淵上千津は、この時のやり取りを聞いていたが、無愛想なソ連の検事に、不快感を覚えた。

通訳官が心配になって、石原に、「この人はソ連では優秀な参謀です。話をすれば分かると思います。ぜひ話和尾進めてください」と頼んだ。石原は、「馬鹿を言うな。こんなのはソ連では優秀かもしれないが日本には掃き出すほどいる。こんなバカとは口を利きたくない」

石原にしてみれば、会いに来たから話をしてやっているのに、天皇の悪口を言われたのでは我慢ならなかった。それで二人をじろっと睨みつけて、口をつぐんだ。困ったのは通訳官だった。なんとか石原に話を続けてもらいたくて泣き入って、頼み込んだ。

ソ連の参謀検事のことはどうでもよかったが、石原は通訳官がかわいそうになって、思い直した。暫くして、がらっと話題を変えた。「ソ連は芸術を尊ぶか」唐突ではあったが、参謀検事が話に乗ってくる話題であることを考慮の上だった。石原の方から、会話に誘い込んだ。予想したとおり、無愛想な検事は、得意顔になって頷いた。

「ソ連は芸術を尊ぶ国である」石原のペースに乗ってきた。「チャイコフスキー、トルストイなど立派な芸術家、作家がいるな」「そうだ、ソ連は芸術の国だ」「芸術は信仰だ。分るか」「――?」

「分るように話してやる。君らは、スターリンといえば絶対ではないか。スターリンの言葉にはいっさい反発も、疑問も許されないだろう。絶対なものは信仰だ。どうだ、判ったか。自分自身が信仰を持っていながら、他人の信仰を笑うような馬鹿には用はない。もう帰れ!」石原は、そこまで言っても分らぬ奴とは話したくなかった。それっきり口をきかなったといいます。

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