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石原莞爾平和思想研究会コミュの暴走する関東軍

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日本の軍部は、満州を完全に手中におさめることを狙っていました。しかし、満州が外国であることに変わりはない。日本みずからが支配権を握ることは中国やロシアの手前も不可能でした。そこで、張作霖を傀儡政権にして彼を操り、満州支配を遂げたかったのです。

ところが、張作霖は、必ずしも日本の軍部の言うとおりにはならなくなっていた。張が東三省一帯に勢力を伸ばすまでは、彼も日本軍部を利用したが、北京で大元師となってからは、満州から日本勢力の一掃を考えるようになったのです。

また、張も孫逸仙とは違った主義で中国統一の希望をもつようになっていた。日本軍部からすれば、かえって張に利用されて裏切られたことになります。しかし、田中首相は、張作霖が満州の実権を握るただ一人として彼に期待をかけていました。

張が憑玉祥と戦って敗れた最初の昭和3年にも、彼が野望を抱いてふたたび北京に出ることを抑え、満州経営に専念すべきことを勧告しています。つまり、彼をあくまでも日本軍部の身代わりとして満州に温存したかったのです。

もし、蒋介石の国民党軍に大敗を喫したとなると、張の没落は必至となります。そのあと、張のように日本軍部のいいなりになってくれる将軍は見あたらない。田中がしきりと張に北京から満州に引揚げするようにすすめたのは、その意味だったのです。

しかし、関東軍では、全面的に日本のいうことを聞かなくなった張にかなりの不信をもつようになっていました。満州治安維持の宣言が田中内閣によって発せられたとき、旅順にあった関東軍が奉天に進駐したのも、一つは現地軍の積極的な要求があったからです。

遼東半島の先端にある旅順よりも、東三省のど真ん中の奉天に軍を移したほうが満州支配には他の利を占める。このことは、はたして列国、ことにアメリカの疑惑をおこさせる結果となったのです。

それまでの田中の方針は、東方会議の決定どおり、満州の治安維持を中心とする積極策だったが、アメリカ国務長官ハルから、「日本は満州に対して何らかの積極的行動に出るのではないか。もし、そうなら、事前に米国にその内容を示してほしい」

という警告的要求が強く出されると、田中の腰は砕けた。米国の警告は、当然、関東軍司令部の奉天進駐という事態では予想されることだった。ただ単に司令部の奉天移転だけではない。それにともなって大連から移動した、莫大な数の日本軍隊のつぎの行動が米国の関心の的だったのです。

明らかに関東軍は何かを予定している。それが何であるかは具体的にはわからないが、のちにおこった盧溝橋事件のようなものを発生させ一挙に満州占領という行動を計画していたことは考えられる。

表面上は張作霖軍が北伐軍に敗れて関外に敗走した場合、日本軍が駐留地から出て、「満州の治安維持」の名のもとに張軍を武装解除するにあった。しかし、その結果は、満州占領に到達する。関東各省会議でこの方針が決められたとき、時の関東軍司令官武藤信義大将は田中に覚悟をきいている。

「これは決して欲することではないが、それだけの大方針を実行に移すには、そのために世界戦争がおこることも覚悟しなければならない。少なくとも米国は黙っていない。米国が黙っていないとすれば、英国も、その他の列国の、その尻について騒ぎたてることになるが、その米国に対する対策、また世界戦争がおこった場合にどうするか、その決心と用意はあるか?」

田中首相は、これに対して、「おら、決心がある」と言下に答えた。武藤は重ねて、「あとになってぐらつくようなことはないか?」と念を押した。すると、田中はまた、「おら、大丈夫、決心している」と断言した。

そこで、武藤は、「政府にそれだけの決心と準備があれば、何もいうことはない。われわれはいつでも命令一下政策の遂行にあたるだけだ」と答えたという。「政策の遂行」が満州占領の軍事行動にあったことは間違いない。

また武藤の田中への質問は、関東軍を代表して、米国の横槍で政府がぐらつくことはないか、大丈夫か、というだめ押しだが、また、それによって暗に田中に圧力をかけたとも解せられるのです。ここから関東軍は暴走して石原莞爾の理想国家建設が崩れ始めるのです。

満州国に関する限り、決して植民地国家ではなく、欧米の帝国主義支配を排してアジアに理想国家を建設する運動の場でありました。満州国建設は一種のユートピア実現の試みで建国育成は、歴史上前例のないトライアルです。

侵略、植民地化万能の歴史的時代にあって、満州の地に民族協和する理想国家を作ろうとしたことは、日本民族の誇りです。少なくとも石原莞爾は日本と中国の安定、日中の平和的提携関係を求め続けたのは歴史の真実なのです。この事をマインドコントロールされた日本人の呪縛を解く為に語り継がれて欲しいのです。

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