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ほほ笑みの大地に!コミュの被災地の方の声

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あの日のことを思い出そうとすると、頭が真っ暗になります。
不安・恐怖・絶望・・・すべての感情は一切なく、子供たちを安全な場所へと・・・
そんな当たり前の思いもなく
ただ山道を歩いていたことだけが思い出されます。

その日は、「目が痛む」という主人を気仙沼市の眼科に連れて行って、昼食を食べ、
日々の買い物をし、そんな何気ない一日でした。
レンタルショップに寄ろうとした主人に「保育所の迎えがあるから寄らずに帰ろう」
そう言って、車を気仙沼市から南三陸町にある主人の実家に向かわせた。
途中、当時住んでいたアパートにその日購入した荷物を降ろし主人の実家に車を止めて
「ただいま〜」と声をかけようとした瞬間、あの地震が起こりました。

そのときまだ外にいた私は、初めて聞く緊急地震速報のエリアメールを知らせる携帯と
徐々に強くなっていく地震に得体の知れない恐怖をおぼえました。
揺れに耐えながら周りを見ると、まるで蜃気楼のように揺れる向かいの建物。。。
それでも川で「あさりかき(潮干狩り)」をしている人々

腰を抜かしたお姑さんを主人と二人がかりで車に乗せ、当時11ヶ月の次女を
チャイルドシートに座らせ、主人を助手席に、トランクに僅かばかりの荷物を積んで車を、
長女・長男のいる「志津川保育所」に走らせました。

まだ揺れている中での避難だったので、渋滞はなく保育所に着きました。
保育所にいた私の子供たちは意外にも冷静で、周りで泣いている子達に寄り添っていたのを
覚えています。

子供たちの様子を確認した私は、お姑さんに子供たちを託し、町の様子を見ようと外へ出ました。
ただの好奇心がそうさせたんだと思います。
津波が押し寄せ、このままでは保育所の園庭にも波が来そうだと周りの声が聞こえ、大急ぎで
保育所に戻ると、すでに先生や子供たちは外に出て来ていて、裏山を通って「志津川小学校」へ
避難することになりました。
途中、「上靴がぬげた!」という長女の外靴を取りに保育所に戻った主人。
戻ってきたときに一言・・・
「実家が崩れた」
その言葉が私のその日の最後の記憶です。

その後どう過ごしたか、全く覚えていません。

次の記憶があるのは、翌日。
前日の雪がうっすら降り積もった、変わり果てた町を見て、絶望というか衝撃というか。
とにかく印象が強く今でも脳裏に焼きついて離れません。

壊滅して黒一色の町に、それを覆い隠す白い雪。
まるで亡くなった方に白い布をかけるような、
自然から、この町はなくなったんだよ。そう言われているような・・・

結婚して南三陸に来て8年。
人が優しくて、自然が豊かできれいな南三陸が、自分の地元より好きでした。
その気持ちは今も変わりません。
でも、主人は壊れてしまった生まれ育った町を見るのが辛いといいます。
確かに、私も育った気仙沼市鹿折地区を見るのは辛いです。


2012年5月現在の南三陸町志津川地区

でも、未来の子供たちのため 私はこの町の復興のお手伝いを少しでも出来ていければと
強く思っています。
子供たちに、これからの南三陸町で過ごす「当たり前の日常」を取り戻すために、今大人が
がんばるときですよね。

一人一人は微力ですが、思いを寄せてくれる人が多ければ、その思いが強ければ、
震災からの復興は明るいものになると私は信じています。

「3月11日の震災をわすれないで。この震災から何かを学んでほしい。」
これが私の一番の願いです。

遠藤郁恵

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