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法隆寺の四季コミュの法隆寺あれこれ

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法隆寺ボランティアガイドをしていますが、時々考えてしまうことがあります。

法隆寺には七不思議の言い伝えが残っています。
法隆寺前管長、現長老の高田良信師の著書によると、この言い伝えは江戸時代のころ、法隆寺に参詣した太子信仰の信者さんたちに、
寺の縁起を説明した案内者が作って語り聞かせたものらしい。

天保7年(1836)の記録に「伽藍案内八口」(八人のこと)とあり、それらのグループでいろいろ不思議話を作ったのかもしれないと、
考えられています。

「七不思議」と言われますが、現在十の不思議が伝えられています。

1 伽藍の建物に蜘蛛の巣がはらない

2 地面に雨だれの穴があかない

3 五重塔の九輪に4本の鎌がある

4 法隆寺の境内に3つの伏蔵がある

5 因可池に片目の蛙がいる

6 南大門の前に鯛石がある

7 夢殿でお水取りという行事がある

8 雀も伽藍の堂塔に糞をかけない

9 舎利から太子が見える

10 不明門と不閉門がある

上記のもの以外にも法隆寺には不思議なところがありますが、これらは主に信仰上の説話を中心に作られたものが多く、あまり現実的ではありません。


最近、バスガイドさんの声が耳に入ったときに、思わず訂正したくなるような
説明もあります。

6南大門の鯛石の説明についてですが、

伝えによると大和一円が水害にあった場合、水が南大門におしよせても決して寺内にはいらなかったという。
そこで南大門の下に魚の形をした石を据え、魚もここまで泳いできたということを示したものという。
これはとりもなおさず、法隆寺が最高の立地条件に建っていることを意味するものであり、
この地を選ばれた太子の遺徳を讃える、太子信仰の伝説であることを物語っています。

修学旅行の子供達は、ほとんど全員がこの鯛石を思いっきり足で踏んづけていきます。

ガイドさんの説明では、

しょうとくたいし→しょうとくたいいし  となるとか

この石を踏んでいくと、願いがかなうとか・・・いろいろと尾ひれがついて、今では、間違った七不思議になっています。

最近の新聞記事でも、間違った説明が多々見られて、残念に思います。

法隆寺については、いろいろ勉強していますが、あらためて初心にもどり、勉強しなおして、法隆寺のご案内をしたいと思うこの頃です。

1枚目の写真は・・・鯛石

2枚目の写真は・・・五重塔の4本の鎌

3枚目の写真は・・・大湯屋前にある伏蔵のあるところ(地面の中に入り口があります)

コメント(7)

>タクヤさん

子供たちが石の上でドンドンと飛び跳ねているのを見ると、無邪気な様子で可愛いのですが・・・ガイドさんには、ちゃんとした説明をして欲しいです目がハート

鯛石は南大門の前にあるので、踏まないで飛び越えて石段の1段目に足を置くって動作をするのも難しいし、踏んでも何の問題もないと思いますよ。
>タクヤさん

鯛石は結界の意味合いを感じます。
鯛石の内側の境内は、洪水がきても水害の被害をうけない神聖な場所、の意味合いがありますね。
ただ実際は、法隆寺の裏には山があるので、山崩れの恐れが無きにしもあらずです。
境内にある礼拝石から内側には、昔は天皇も入ることができなかったので、やはり特別に神聖な場所でした。

怨霊封じの説は、梅原猛さんの説ですね。
現在、法隆寺再建説が定説となっていますので、「怨霊封じ」には当てはまらいと思います。
建築学の立場からは、そういう構造をとる必要があったからだと考えられています。
中門の構造は二層式で、屋根の瓦の枚数は15000枚、飛鳥時代の瓦は1枚3kgなので、瓦の総重量だけで約45トンになります。
その上、瓦を敷くために土ものせられていますので、総重量はもっと重たくなり、それを支えるために、現在の中門のような構造になっていると考えられています。

法隆寺では、飛鳥建築の様式は、金堂、五重塔、中門、回廊に見られますが、私が特に好きなのは、中門の柱です。
建築されてから1300年を経ていますが、本当にあちこち修理されています。
柱にパッチワークのように穴埋めされている木片を見ていると、先人の熱い思い(法隆寺を守るという)がひしひしと感じられます。

それから、金堂の雲斗、五重塔の雲肘木も好きなところです(大宝蔵院で見られます)、飛鳥人のお仕事はとてもきれいです。
小学校の修学旅行で若い女性のバスガイドさんが
「法隆寺の蛙はかためなんですよ! 普通の蛙って柔らかめですよね!」
とアナウンスしてました。

かわいくないガキだった僕は後でこっそりガイドさんに間違いを指摘してあげて、あまり嬉しくなさそうな顔をされましたとさ。
鹿苑院さん、

七不思議の五番目の「因可(ヨルカ)の池の片目のカエルがいる」の池・・・ヨルカと読みます。

この池は普段公開されていない場所にあります。
東大門から夢殿に向かう右手にある聖徳会館のそばにあります。

ここで、7月26日から29日まで、法隆寺夏季大学が開催されますので、門があいたままになっています。
この期間においでになることがあれば、門から入ってのぞいてみてください。

(片目のカエル)は、もちろん言い伝えで、本当は(ふたつの目のカエル、やわらかめ)ですよ。

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