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小説 17BEAT Generationコミュのtrack 1

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ジョンレノンのことを僕はあまり知らない。
だけど『イマジン』って曲を聴いたとき涙が流れた。
これってすごいことかもしれないっておもった日、僕はバンドを結成することにした。
もともとあまり好きじゃなかった野球部をやめた。
僕の人生でこれだけ興奮したことは初めてのことだろうと思う。
流行りの音楽を聴く友達だらけのなかで、貴重な存在の洋楽ばっかり聴いてた友達に誘いをかけたけど受験で頭がいっぱいなのかいい返事をもらえなかった。

メンバーはなかなか見つからなかった。僕はしかたなく、ほかの高校の友達をあてにするしかなくなって工業高校へ通う裕也に連絡をとった。
「ふ〜ん。よかよ。だるまやに5時ね。」
中学の頃一番仲がよかった裕也は、中学からバンドをやっていてドラムをたたいている。ドクターフィールグッドが死ぬほど大好きでよく部屋で解説してもらったのをよく覚えている。
放課後、中学のころからのなじみのお好み焼き屋だるまやで待ち合わせることにすることにとなんだか懐かしさといろんな期待感とで心が踊った。
ほんの一週間ほど前は野球に明け暮れていた時間だったんだけど、部活を辞めたことはそれほど気にならなくなっていた。

ひさしぶりにあった裕也は前にもまして細身ではあるが筋肉質の身体に磨きがかかっていた。
お好み焼き屋のおばちゃんに軽く手をあげて微笑んだ裕也はちっとも変わってなかった。僕らは一番奥の畳の部屋に向かいながら注文をすませると新しく出たストーンズのアルバムの話に夢中になった。
夏に出たストーンズのアルバムは、爽快なロックナンバーが多かったけれど
どこか寂しい感じのアルバムだった。

裕也は、6つ上の兄貴がいてその影響でローリングストーンズにはまっている。僕は長男だから兄貴がいる裕也がたまに羨ましく思うことがあった。カウンターをくぐりお好み焼きの生地を運んできたおばちゃんは、今日は機嫌がいいのかサイダーを珍しくサービスしてくれて生地を鉄板に流しいれた。
僕たちは、おばちゃんに冗談を交わしながら
「おつかれ〜」
と乾杯した。唐突に
「まこっちゃんは、彼女おると?」
と裕也が聞いてきた。
裕也は、いつも突然ズバッと聞いてくることがある。
「う〜ん、彼女って特別なこは、おらんけど、それに近い友達はおるよ。」
「ふ〜ん」
裕也は、ジュージュー言ってるお好み焼きを見たまんま、それ以上なんにも言わなかった。

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