みんなで作るゲームブックコミュの食料探しは明日にして、木の上に寝床をこしらえる

君は食料も大事だが、それよりも今は冷えた身体を休めて体力回復が先決
だと考え直した。
何より、不案内なこの異形島の夜に動き回るのは危険すぎる。

常に不満を訴えかける腹の虫を無視して寝床を作る。
森より少しはなれたあたりに手ごろな木を見つけた。幹も太く、枝ぶりも立派だ。
ためしに登ってみると、下から見たよりもしっかりしておりナップザックを
クッション代わりにすれば十分寝台代わりになった。

君は自分で想像しているよりも疲労していたようだ。
枝の上で寝心地の良いポジションを見つけて目をつぶるやいなや寝息をたてていた。

目が覚めると、朝日が昇ってくるところだった。
暖かい朝日が気持ち良い。
少し伸びをすると、体中がバキバキと鳴り、同時に腹の虫も鳴った。

枝の上に伸び上がりながら見回すと、辺りの様子がよくわかる。

昨夜は暗くて気づかなかったが浜辺には流木などいくつかの漂流物があるようだ。
そして東の浜辺のさらに向こうには例の大きくそびえ立つ二つの大岩が見て取れる。
ここからだと二つの大岩は重なって巨大な人影のように見えた。
飛行機が沈んだのが大岩の近くであった事を考えると、潮流のせいだろうか
だいぶ西に流された事になる。
翻って西には岩場があり、波が打ちつけられている。あそこまで流されていたら
怪我で済んだかどうかわからない。
森はうっそうとしていて、立ち入るものを拒んでいるような気がした。
そして森のはるか向こうには小高い山がそびえ立っていた。

君は今度こそ食料を探さないと厄介なことになりかね無いなと思いながら
木から降りようとして固まることになる。

君の居る木の下の砂に大きな足跡がいくつも残っていたのだ。