鋼管・パイプに携わる鉄鋼人コミュの業界動向(11年11月21日～25日)

<10月鉄鋼生産速報>　鉄鋼新聞11/21
普通鋼鋼管　継目無鋼管：49.8 溶鍛接鋼管：306.9 (単位1000M/T)
http://www.jisf.or.jp/data/seisan/index.html

<東京地区市況> 鉄鋼新聞11/21&11/22
東京地区の溶接管の値がかんばしくない理由は外材の影響であるとの記述がありました。
安い外材により価格が引っ張られて安値競争に巻き込まれるとのことです。
22日付の鉄鋼には黒ガス管も同じような状況にあるとの記述もあります。

<丸一鋼管・SUNSCO> 鉄鋼新聞11/21
SUNSCO…丸一鋼管の連結子会社。亜鉛めっき鋼板と鋼管を造っている。
・パイプカタログ
http://www.sunsteeljsc.com/images/pipes_and_tubes.pdf
・SUNSCO社サイト
http://www.sunsteeljsc.com/index.html

SUNSCO社は2013年以降に月産3万5千トン体制に拡充するとのこと(現状の約2倍)
内訳―亜鉛メッキ鋼板・カラー鋼板：月2万5千トン　/ 鋼管：1万トン
ベトナムなどのアセアン市場では建材や配管需要が拡大するようで、その対策で拡充するとのことです。
タイやインドネシア向けにも造っていてベトナムのほかでも建材・配管の需要増しが見込まれるとのことです。

<住友金属工業　品種別戦略>　鉄鋼新聞11/21
住友金属工業のパイプに関するインタビュー記事がありました。
・<国内>　建材土木は低調。自動車・建機は急激な回復。
・タイの洪水影響は今のところ見えない。
・油井管の注力マーケットは中東、西豪州、中央アジア。
・原子力発電用鋼管は12年度まで受注済みであるが、今後の動向は注視。
・高級品は和歌山製鉄所、汎用品はVSB(ブラジル継目無鋼管高炉一貫合弁製鉄所)で造管。
http://www.sumitomometals.co.jp/business/products/tubes_and_pipes_01.html

○感想
住友金属のインタビュー記事の通り、国内では表面的にはタイの洪水による減産がそれほど顕著に見られない。感覚的であるが、ヒアリングすると逆に代替生産として忙しくなっている感がある。現地で金型引き上げて国内で造ってるという話を聞いた。もちろんタイ現地生産稼働率は部品メーカー被災により激減しているので、全体的に見ればどうかとおもうが…。
インフラ的問題がこのたび顕在化した今、これからのタイはどうなるのかなぁ～と思いをはせています。メーカーさんは違うところに工場立てるのでしょうか？？？

国内に目を向けると市況品は厳しい状況が続いているようですね…。
ヒアリングしていても確かに元気がない。詳しくは突っ込んで聞いていたなったが、その背景には外材の流入があったんだとわかりました。
まぁ～中には問屋さんで外材置いてますってところありますもんねぇ～。国産扱っているところからすればたまったもんじゃないでしょうね。
市況品のみならず、外材の流入はここ数年話題によくのぼりますね…。
しかし保障体制とかどうなってるのか疑問です。