みんなのワールド\(^o^)／コミュの日々のトレーニング?

これは俺がいつものようにＳＡＳＵＫＥの練習をしに公園に行った時の話だ。

最近早朝トレーニングに切り換えた俺。

午前３時に家を出発した。

公園に着いてストレッチをして、ウンテイでジャンピングバー（両手で棒を離し、両手で次の棒をキャッチするやつ）の練習をしようとすると

？？？『ぬ゛～～…』

酔いつぶれたおっさんが遊具で寝とる。

この遊具は、すべり台とウンテイ、登り棒、その他がまとまって一つの遊具になっているのだが

ウンテイにぶらさがると２m先の正面におっさんの寝顔がある感じだ。

大変分かりづらくて申し訳ないが。

真っ赤な顔、ハゲ散らかった頭、しわくちゃなスーツ、絵に描いたようにマックスなよだれ。
顔と体型は西田敏行と上島竜兵の中間を想像してもらえると助かる。

なぜベンチがあるのにわざわざここを選んだ！？

まぁそんな事はどーでもいい。

俺は練習を始めた。

一本一本ウンテイを進んでいくと…

パチっ。

おっさんと目が合った。

思わず動きを止める俺。

まばたき１つせずにガン見してくるおっさん。

見つめ合う２人。

俺は思わず棒から手を離して着地。

すると目を閉じるおっさん。

再び『ぬ゛～～』と、いびきをかき出す。

寝てる…のか？

気を取り直してもう一度最初からウンテイをはじめると

『…………』

いびきが止んだ。

そしてまたガン見。

怖すぎる。

再び手を離す俺。

目を閉じた。そしていびきをかき出すおっさん。

俺がウンテイに触るとまるでスイッチのように目を開けるおっさん。

俺は『ウンテイスイッチおじさん』と名付けた。（以下ウンチおじさん）

起きているのか寝ているのか分からないが、そこにいられると集中できない。

勇気を出して声をかけてみた。

俺『あのぉ…風邪ひきますよ？』

ウンチおじさん『ぬ゛～～…』

俺『ベンチの方がまだよく眠れますよ？』

ウンチ『ぬ゛～～…』

…起きないのでウンテイをやりながら声をかけてみた。

俺『あのぉ…』

ウンチ『パチっ』

どんな体のしくみだよ。

俺『風邪ひきますよ？』

ウンチ『……………』

俺『まだベンチの方が…』

ウンチ『…………』

見てるくせにシカトしてんじゃねぇええええええ！！

なんか喋りやがれぇえええええ！！

なんで俺ぶら下がりながら酔っ払いに声かけてんの！？

何コレ？第三者から見たらどんな状況！？

どう見ても俺の方がおかしいよね？

だってウンチは寝てるだけだし！！

ウンチ『………』

…流石にこの状況は無理だ。

ウンチは本当に寝ているようだが集中できん。

今日はランニングだけにしよう。

そう思いウンテイから降り公園を去ろうとすると

すすり泣きする声が聞こえてきた。

俺『！？』

ウンチ『ん゛～行かないでくれ…』

俺『(起きてたんだ)』

ウンチ『そばにいてくれ…』

キモイ。

まさかこんな所で

こんなに酔っ払って

こんなにもハゲ散らかって

しかもウンテイと神経が繋がっている特殊な人体構造をした中年男性に告白されるとは…

俺『いや…あの…』

ウンチ『お前しかいないんだ……さゆり。』

誰だ？

おそらく嫁に逃げられたのだろう。それでこんなに酔っ払って…

ウンチ『ちゃんと通うしプレゼントも忘れないから…』

ちがった。

ウンチ『…もう他の女は二度と指名＃＆＊さ＠§ぷやあ』

後半はもう聞き取れなかった。急にオンオンと泣き出すウンチ。

どーでもよかったので俺は去ろうとした。

パンチ『行かないでくれよぉおお！！』

俺『え！？俺！？さゆり！？どっち！？』

ウンチ『ぅう…もう…わかんないんだぁ…独りじゃ…生きていけないんだぁあ！！』

いっそ息の根を止めてやろうかと思った。

俺『しっかりしてくださいよ！！』

ウンチ『うう…』

俺『だからさゆりさんにも嫌われたんじゃないんですか！？』

ウンチ『うう…あるいは…そうかもしれない。』

あるいはて(笑)

俺『とりあえずこんな所で寝るようなだらしない男に振り向く訳ないでしょう！それに………(省略)……さ！起きて！！！』

なんで初対面のおっさんに説教してんだ俺。

ウンチ『あなたの…お名前は？』

俺『田中です(嘘)』

ウンチ『あぁ…やっぱり…』

どゆことだよ。

本当に息の根を止めてやろうかと思った。

俺『おじさんの名前は？』

ウンチ『いや、名乗るほどのもんじ＠§＆＃…………長谷川です。』

名乗ってんじゃねーか。

俺『とりあえずここで寝るのはやめましょう？ね！？』

マダオ『そうですね。わざわざありがとうございます。』

そう言うとマダオはゆっくり立ち上がり歩き出した。

俺『長谷川さん！気をつけて！！』

よけいなお世話だったのかもしれないが

なんとなく放っておけなかったのだ。

頑張ってください。マダ…いや、長谷川さん。きっとあなたはもうマダオは卒業したはずですから。

俺はやっと集中できると思い、ウンテイに手をかけ練習を再開した。

振り返るとマダオはベンチで寝ていた。