THE　半ば面白い話（仮）コミュの【痛怖】あははは　(ﾖｰﾃﾞﾙ)

中学校の美術の授業中。
どうやら木の板を彫刻刀で削り、レリーフみたいなものを作成しているようだ。

おや、一人危なっかしい手つきの男子生徒がいるなぁ。

削っている前方に手を置き、板を押さえている。あぶないなぁ、あぶないなぁ、

あははは

どこからともなく笑い声が聞こえた直後、急に彼が力を込めて削り出した。

ガッ！

勢い余った彫刻刀が板を押さえる彼の左手首に向かって今まさに突き刺さろうと…

という夢を見ながら、
青年は彼女のひざ枕の上で眠っていた。その寝顔はとても穏やかだ。なぜなら彼女は彼の耳かきをしている最中だもの。

気持ち良いよね。耳かき。

あははははははは

どこからか乾いた笑い声が聞こえた。

あ、だめだよ！
かき棒を耳に挿したまま彼女が大きなくしゃみを、

ハ、ハックシ…

ｶﾁｯ

そこで主婦は調理中だった手を止め、テレビのチャンネルを変えた。しかし良い番組がなかなか見つからない。

ｶﾁｶﾁ

ｶﾁｶﾁ

あははははははは

おっとお目当ての番組が見つかったのか、主婦は夕食の支度を再開した。

ｻﾞﾘｻﾞﾘ
ｻﾞﾘｻﾞﾘ

主婦の目はテレビに釘付けだ。

ｻﾞﾘｻﾞﾘ
ｻﾞﾘｻﾞﾘ

おろしてる大根の塊はどんどん小さくなっていく、番組が盛り上がるにつれて主婦の手の動きも加速する。

ｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘｻﾞﾘ

あっという間に鋭く尖った無数の下ろし金の先端に指が…

という投稿ハガキを読み上げるラジオ。
イヤホンでそれを聴いていたサラリーマンにはＤＪの声は届かない。帰宅途中の電車内、仕事の疲れからか彼は座席に座ったままうとうとと居眠りをしていたからだ。

あはははははははははははははは

車内に響く笑い声。

む、何を寝ぼけたのか、
サラリーマンは杖がわりに両手を載せていた傘を無意識に反転させた。

まったく起きないサラリーマン、それどころかこっくりこっくりと前後の動きが大きくなっていく。

こっくりこっくり

こっくりこっくり

彼はやがて頭をのけぞらせたあと、

かくんと顔面をもたげ
良いスピードで鉄製の傘の先端目がけて自らの左目を…

という話を今ネットで読んでいる、

あなた。

ボーっとしてていいの？
といってもこれを読んでる時点で手遅れなんだけど

ほらぁ、
うしr

あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは