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伝説のロッカー ヒザキジャガーコミュのリレー小説 『ロックマウンテンを成りあがれ!!』

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参加オープンのリレー小説。ヒザキを知ってる人も知らない人も、それぞれの四次元LOVEで思い思いのストーリーを捏造してください。気が付けばそこには巨大なロックンロールマウンテンが出現しているはず!!!

コメント(12)

朝、ヒザキはゴミの中で目覚めた。昨夜の記憶は無い。
口の中で血の味がする。頬の内側を怪我してる様だ。
・・・どうせ酔っ払ってケンカでもしたんだろう。
自嘲気味に起き上がってコートの裾をはらう。
ポケットに手を入れると、何か覚えの無いものに触れた。
紙くずでも紛れたかと何気なく取り出すと、それはチケットだった。
『サラダ&キャデラックスpresents サラキャデナイト』と書いてある。
サラダ&キャデラックス・・・バンド名だろうか。
覚えはなかったが、その名前を見た刹那、脳裏に宇宙空間が現出した。
大小の恒星・惑星・彗星が無数に散らばる世界。光と闇の交錯。
その闇の部分の中でもひときわ暗い漆黒の闇が渦を巻いていて、
ヒザキはそこに吸い込まれるような感覚に陥った。
「うわぁあああああっ!!!」
ヒザキは尻餅をついて汗だくになっていた。今のは何だったんだろう。
永遠に続くかと思われた闇の向こうに、かすかに光が見えた気がしたのだ。
もう一度チケットを見たが、今度は何も起こらなかった。
日付を見ると今日になっている。夜8時から。
場所は『moonpalace(ムーンパレス)』と書いてある。
「行ってみっか」
自慢のロン毛をかき上げながらつぶやくと、ブーツを鳴らして歩き出した。
夜まではまだ早い。部屋に帰ってシャワーを浴びよう。そう思った。
朦朧とした中浴びるシャワーはまるでスローモーションのように
水の一滴一滴を確認するように何かを洗い流しているようだった。
それにしても昨日俺は何をしていたのか?
そしてあの吸い込まれるような感覚は何だったのだろうか?
と考えていた、しかし全く思い出せない。
まるでUFOにさらわれたように記憶に穴が開いてる。
とりあえず今俺に出来ることはこのチケットにあるmoonpalace
という店に今夜行ってみてサラキャデナイトの主催者である
サラダ&キャデラックという何者かに会ってみたいと思った。
場所は・・東区か。ウチの・・ってか俺んちのスグそばじゃんか!
同じ町内会にあったとは驚きだ。
ちなみにヒザキの住むアパートの隣には『UFO情報センター』という
謎のセンターを営むHさんが住んでいる。
たまに挨拶を交わす程度の間柄だが、温厚で誠実そうな人である。
時々、夜中にフト窓の外を見ると、
空に向かって何事かを語りかけているHさんがいるが、
多分仕事でストレスでも溜まってるんだろう。
ヒザキはそう思うことにしていた。
まあそれは良いとして、moonpalaceだ。
そんなイベントを行えるような場所が近所にあっただろうか。

ボンヤリ考えながら窓の外を眺めていると、
Hさんの家の前に人影があるのに気付いた。
人数は二人。黒いスーツに黒ネクタイ、そしてサングラス。
髪はオールバックに撫で付けてある。見るからに怪しい。
二人は辺りを見回して誰もいないのを確認してから、
Hさんの家のインターフォンを押した。
男たちはインターフォンと少し会話をしていたが、
しばらくすると、ドアが開いた。
出てきたのはHさんだったが、何かがいつもとは違った。
ランニングシャツ姿で肩から大きなタオルをかけたHさんは
妙にキメキメなポーズで、遠目に見てもそれと分かるように
矢沢永吉のマネで「ヨロシク」と言っていた。家の中では
永ちゃんのアルバムである『ドアを開けろ』に入っている
『黒く塗りつぶせ』が爆音でかかっていた。
MIBの二人は急に硬直姿勢になって、細かく拍手したり
指笛を吹いたりしていて、ファンそのものという感じだ。
北の永ちゃんことHさんもそれに答えて両手を広げたり
ステップを踏んだりして完全に成りきってる。いや、成りあがっている。
そういう時間が10分ほど過ぎ、その後3人は連れ立って歩き出した。
呆然と見守っていたヒザキだったが、ハッと我に返ると、
スグに着替えを始めた。・・・追うしかない。
怪しすぎる。どこへ行くのか気になりすぎる。
オーバーオールにGジャンを羽織って、テンガロンハットを被る。
レイバンのタレサンもモチロン忘れない。
家を飛び出すと、3人が通りを右に曲がって行くところだった。
夢中で追い掛けた・・・、あたかも友人のために走り続けたメロスのように。だが、二つ目の角を減速もせずにまがった瞬間、悲劇が起きたのだった。そこには、今後どんな活動をすればいいのかと路頭に迷っていた『イジリ岡田』が余所見をして歩いていたのだ。
「ドッシ〜〜〜ン!!!!」
レイバンのタレサンが宙に舞った
仰向けにのけぞるようにして倒れながら、ヒザキは反射的に宙に舞ったレイバンをオーバーヘッドキックでやさしく後ろへ飛ばした。昔取った杵柄ってヤツだ。レイバンは大きく弧を描きながら、車道の方へと飛び、走ってきた車の開いている窓から車の中に飛び込んだ。そして考えられない事に、運転している男性の顔にダイレクトに装着された。運転手である男性は、急に視界が真っ暗になってビックリしたが、それがサングラスである事にスグに気付き、一旦車を停めた後、いつもの要領でカッコよくそれをはずした。その男性は、あの元クールスの舘ひろしだった。
「今日の会場、確かここら辺だと思ったんだけどな・・・」
そう言いながら、レイバンの片方の弦の部分を口にくわえたダンディは、反対側の歩道で口論をしている二人の怪しい男性に目を向けた。
少し揺れながらヒザキとイジリ岡田に歩み寄る舘ひろしだったが、顔いろが急変した。
「そこの長髪の君!そうだ、お前だ!ポケットからのぞいているチケットは・・!!ふっ、このレイバンもらっていくよ!ブラザーよ、また後でな!」
そう言うと舘ひろしは行ってしまった。
変な男の出現で気勢を削がれた二人は
フンッ、って感じでお互いその場を立ち去った。
振り返るとイジリー岡田がヒザキのほうを向いて
あっかんベーしていたので、石をぶつけたら逃げていった。

「さて・・と、この辺りだったよな」
独りごとを言いながら歩いていると、目の前に
『LIVE&BAR moonpalace』
という看板が見えてきた。
「ここだな」
そう呟いたヒザキであったが、足をふみいれてしまったのは安くをモット-にした焼鳥の店「鳥兆」であった。
「えらっしゃえ」
気の抜けたような店主の声が聞こえた。結構イイ年のオヤジだ。
(・・・ここでライブをやるのか?)
奥の方を見ると、確かにマイクがあるのは見えるが。カラオケ?
「あのー、ここって『moon palace』ってお店ですよね?」
オヤジの目を覗き込むようにして訪ねると
オヤジは表情を変えずに三秒ほど黙った後で
「はい、そうですよ」と言った。
安心したヒザキは取りあえずカウンターに座り、取りあえず生ビールを注文した。
「ぷふーっ!」
ひと口目のビールを飲んだ後、ヒザキは思わずそう口走っていた。
オヤジが枝豆を運んでくる。
「ギンナンある?」
枝豆を口に運びながら訊ねると、オヤジは
「はい、ありますよ」と答える。
「じゃあお願い」「あいよ」
豆系が大好きなヒザキは、枝豆とギンナンさえあれば
いつまでも飲み続けていられる。
二杯目のビールを注文した直後、入口の引き戸がガラガラ音を立てた。
入って来たのはHさんとMIBの二人だった。

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