ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

公開前の映画情報コミュのイースタン・プロミス

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「イースタン・プロミス」 Eastern Promises
  08年6月14日、シャンテシネほか公開
  07年イギリス・カナダ  日活配給
  上映時間:100分  日本語字幕:?
  監督:デイヴィッド・クローネンバーグ
  出演:ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル
     アーミン・ミューラー=スタール、シニード・キューザック、イエジー・スコリモフスキー
  http://www.easternpromise.jp/


同じ役者を滅多に使わないデイヴィッド・クローネンバーグ監督が「ヒストリー・オブ・バイオレンス」に続いてヴィゴ・モーテンセンを起用し、オスカー主演男優賞にノミネートされた作品です。描かれるのはロンドンを舞台にしたロシアンマフィアの闇の世界。

試写が行われた狭い映画美学校第2試写室は人であふれ返り、通路に座る「座布団席」が登場していました。一部で「ヴィゴ・モーテンセンの無修正全裸が見れる」と話題になっていて、それが妙に混んでいた理由でしょうか(笑) 私がここで「座布団席」を見たのは「ブロークバック・マウンテン」以来かな? やっぱりそういう"売り"があると、マスコミも集まるようで(笑)。

クリスマスの直前、ロンドンの街角にある薬局にロシア人の少女が駆け込んできた。彼女は妊娠していてすでに破水していたため、病院に担ぎ込まれる。無事赤ん坊は産まれたものの。彼女は息を引き取ってしまった。病院で看護婦をしているアンナ(ナオミ・ワッツ)は、彼女の身元を探るために彼女が持っていた日記をめくると、1枚のロシアン・レストランのカードが出てきた。その店を訪れたアンナは、店主とその息子(ヴァンサン・カッセル)、そして息子の運転手ニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)と会うが、手がかりは見つからない。仕方なく、ロシア語ができる叔父の元を尋ねると、「この件からは手を引け」と忠告される。そこには「イースタン・プロミス」=人身売買に関する恐ろしい事実が書かれていたのだ−−。

さすがHなしでR-18指定になっただけある、壮絶なバイオレンスムービーです。暴力シーンでも、上辺だけでなく、皮膚が割かれ、肉が悲鳴を上げ、骨がきしむ「生身の人間が感じる痛さ」が伝わってくるエグさ。特にサウナで全裸、もちろん武器を持たないニコライが武装した男たちに襲われるシーンは、自分がナイフを突きつけられているかのような緊迫感に包まれます。こういう暴力シーンを描くことに関しては、クローネンバーグ、やっぱりうまい。

ただし、同じ張り詰めた暴力でも、「ノーカントリー」のような無秩序なものではなく、理路整然とした規律的な暴力の世界です。その意味では、対照的なイメージを受けました。

単なる暴力表現だけの映画ではなく、物語も魅力的です。一冊の日記から端を発し、どんどん広がるストーリー。儀礼的で日本のヤクザのようなロシアン・マフィアの世界。展開が読めない意外性などなど。細かいところの描写にも気を払っている印象です。

ヴィゴ・モーテンセンは、前作「ヒストリー・オブ・バイオレンス」では片田舎で暮らす元マフィアを演じましたが、今作ではロンドンで生きるロシアン・マフィアの役をクールに演じています。あの何を考えているのか分からないような冷たい瞳でにらまれたら、確かにコワイぞ。ほとんど蛇ににらまれたカエル状態。キャラクターの勝利でしょう。ほぼ丸見え(笑)の全裸格闘シーンも含め、圧巻です。この個性なら、監督が続けて使いたがる気がわかる。

ナオミ・ワッツは好きな役者さんです。彼女も目がいいですね。意思がこもった真っ直ぐな瞳で見つめられたら、どんないたずらっ子でも「ごめんなさい」と白状してしまいそう。

けど、これがR-18なら、やっぱり流血し放題の「スウィーニー・トッド」はどうなのよ? と思ってしまいます。やっぱりレーティングの基準がよくわからないなぁ。


私的採点:4.0点(5点満点)


                  3月18日 映画美学校第2試写室

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

公開前の映画情報 更新情報

公開前の映画情報のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング