「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull
08年6月21日、日劇１ほか公開（14・15日先行公開）
08年アメリカ パラマウント配給
上映時間：122分 日本語字幕：戸田奈津子
監督：スティーヴン・スピルバーグ
出演：ハリソン・フォード、ケイト・ブランシェット、シャイア・ラブーフ、カレン・アレン
レイ・ウィンストン、ジョン・ハート、ジム・ブロードベント
http://
製作総指揮ジョージ・ルーカス、監督スティーヴン・スピルバーグという超ビックネームがタッグを組み、全米興行収入がシリーズ３作合計で６億ドルを超えた超人気シリーズが、待望の復活です。１作目「レイダース／失われた聖櫃＜アーク＞」（81年）から四半世紀、３作目「最後の聖戦」（89年）から19年。宣伝担当の人ですら「１作目の時に生まれてなかった」というくらいですから、リアルタイムでインディシリーズを知らない人をどう取り込めるかが、興行的な勝負の分かれ目になりそうです。……なんて御託は感想とは関係ないですね。
ネタバレ厳禁なので粗筋は詳しくは書けませんが、舞台は初の第二次大戦後の1957年。３作目の舞台から19年後という、実際と同じ時の流れを経ています。インディアナ・ジョーンズ博士が老けたのも自然に見える、というわけですね。南米の奥地に眠るクリスタル製のスカル（髑髏）を巡り、ソ連軍のエージェントと壮絶な死闘を繰り広げます。
昔のクオリティーとほとんど変わっていないのにビックリ。３作目の数年後に製作、といっても違和感がないくらい。「ジェットコースター・ムービーの元祖」と呼ばれたスピード感、テンポのよさはもちろん、ウィットに富んだ会話、時には「この映像を撮りたいがために強引にこんなストーリー展開にしたんだろ！」と突っ込みたくなるようなところまで、そのまんまです。年相応に若干落ち着いた展開の感はあるけど（ハリソン・フォードというよりスピルバーグが、かな？）、とにかく楽しい映像、イベントをたっぷり詰め込んであります。
ただ、20数年前にリアルタイムで胸躍らせて観た人たちが同じ感覚をまた味わえるか、というと若干不安な点が。
まず、80年代の冒険活劇のパイオニア的存在であるけど、「最後の聖戦」から19年、その間に亜流の作品が数多く登場しています。今作を観ても「どこかで観たことある感」が否めないのです。実際、私も観ていて「ナショナル・トレジャー」にソックリだな、と言う印象を持ってしまいました。ＶＦＸは19年前より格段の進歩を遂げていますが、それとて他の作品に比べて特別優れているわけでもない。
また、観ている方も20年近く歳を重ねて、映画に対する観方、感じ方が変わってきているはずです。同じ人でも目が肥えて、これまでと違うレベルの映画を見せてくれないと満足できない部分があるかもしれません。
断片的にすら書けませんが、ラストの荒唐無稽な展開は、見方によってはトンデモもの扱いされる恐れがあります。特に、インディシリーズに親しんでいない世代は。私のようにリアルタイムで観ていた世代なら、「このシリーズなら許したるか」と温かく見守れるものですが（笑）。過去に我々を楽しませてくれた積み重ねがなせる業でしょう。
まぁ、それもこれも、インディシリーズ最新作という期待の大きさによるもので、普通に観れば一級品の娯楽作だと思います。
ハリソン・フォードは間もなく66歳。あの冒険に出かける時のいでたちには、歳は全く感じさせませんでしたが、スーツ姿になると途端に老いた印象を持ってしまいます。シャイア・ラブーフは将来的にはインディ２代目を襲名するのかな？ 敵役のケイト・ブランシェットはどんな役でもこなせる器用さを持っていますね。そして今作では、１作目でヒロインを演じたカレン・アレンが出演しています。顔のシワと体型の変化は隠せないけど、あの快活なイメージは27年のブランクを全く感じさせません。ハリソン・フォードとどう絡むかはお楽しみに。
何だかんだ言っても、ジョン・ウィリアムスのテーマソングが流れ、帽子を被ったシルエットが浮かび上がるだけで、「インディ・イズ・バック！」と喝采を上げ、点数もオマケしたくなるのが事実なのです（笑）。同じように心躍らせてしまう人は……言われなくても映画館に足を運ぶでしょうね（笑）
ちなみに今作を含めた４作の個人的な評価は、４＝３＞１＞２といったところでしょうか。
私的採点：3.5+オマケ0.5点（5点満点）
5月27日 日劇１
※ちなみに、パラマウントはインディシリーズ５作品製作の契約を結んでいるそうです。ということは、また次もある!?
Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull
08年6月21日、日劇１ほか公開（14・15日先行公開）
08年アメリカ パラマウント配給
上映時間：122分 日本語字幕：戸田奈津子
監督：スティーヴン・スピルバーグ
出演：ハリソン・フォード、ケイト・ブランシェット、シャイア・ラブーフ、カレン・アレン
レイ・ウィンストン、ジョン・ハート、ジム・ブロードベント
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製作総指揮ジョージ・ルーカス、監督スティーヴン・スピルバーグという超ビックネームがタッグを組み、全米興行収入がシリーズ３作合計で６億ドルを超えた超人気シリーズが、待望の復活です。１作目「レイダース／失われた聖櫃＜アーク＞」（81年）から四半世紀、３作目「最後の聖戦」（89年）から19年。宣伝担当の人ですら「１作目の時に生まれてなかった」というくらいですから、リアルタイムでインディシリーズを知らない人をどう取り込めるかが、興行的な勝負の分かれ目になりそうです。……なんて御託は感想とは関係ないですね。
ネタバレ厳禁なので粗筋は詳しくは書けませんが、舞台は初の第二次大戦後の1957年。３作目の舞台から19年後という、実際と同じ時の流れを経ています。インディアナ・ジョーンズ博士が老けたのも自然に見える、というわけですね。南米の奥地に眠るクリスタル製のスカル（髑髏）を巡り、ソ連軍のエージェントと壮絶な死闘を繰り広げます。
昔のクオリティーとほとんど変わっていないのにビックリ。３作目の数年後に製作、といっても違和感がないくらい。「ジェットコースター・ムービーの元祖」と呼ばれたスピード感、テンポのよさはもちろん、ウィットに富んだ会話、時には「この映像を撮りたいがために強引にこんなストーリー展開にしたんだろ！」と突っ込みたくなるようなところまで、そのまんまです。年相応に若干落ち着いた展開の感はあるけど（ハリソン・フォードというよりスピルバーグが、かな？）、とにかく楽しい映像、イベントをたっぷり詰め込んであります。
ただ、20数年前にリアルタイムで胸躍らせて観た人たちが同じ感覚をまた味わえるか、というと若干不安な点が。
まず、80年代の冒険活劇のパイオニア的存在であるけど、「最後の聖戦」から19年、その間に亜流の作品が数多く登場しています。今作を観ても「どこかで観たことある感」が否めないのです。実際、私も観ていて「ナショナル・トレジャー」にソックリだな、と言う印象を持ってしまいました。ＶＦＸは19年前より格段の進歩を遂げていますが、それとて他の作品に比べて特別優れているわけでもない。
また、観ている方も20年近く歳を重ねて、映画に対する観方、感じ方が変わってきているはずです。同じ人でも目が肥えて、これまでと違うレベルの映画を見せてくれないと満足できない部分があるかもしれません。
断片的にすら書けませんが、ラストの荒唐無稽な展開は、見方によってはトンデモもの扱いされる恐れがあります。特に、インディシリーズに親しんでいない世代は。私のようにリアルタイムで観ていた世代なら、「このシリーズなら許したるか」と温かく見守れるものですが（笑）。過去に我々を楽しませてくれた積み重ねがなせる業でしょう。
まぁ、それもこれも、インディシリーズ最新作という期待の大きさによるもので、普通に観れば一級品の娯楽作だと思います。
ハリソン・フォードは間もなく66歳。あの冒険に出かける時のいでたちには、歳は全く感じさせませんでしたが、スーツ姿になると途端に老いた印象を持ってしまいます。シャイア・ラブーフは将来的にはインディ２代目を襲名するのかな？ 敵役のケイト・ブランシェットはどんな役でもこなせる器用さを持っていますね。そして今作では、１作目でヒロインを演じたカレン・アレンが出演しています。顔のシワと体型の変化は隠せないけど、あの快活なイメージは27年のブランクを全く感じさせません。ハリソン・フォードとどう絡むかはお楽しみに。
何だかんだ言っても、ジョン・ウィリアムスのテーマソングが流れ、帽子を被ったシルエットが浮かび上がるだけで、「インディ・イズ・バック！」と喝采を上げ、点数もオマケしたくなるのが事実なのです（笑）。同じように心躍らせてしまう人は……言われなくても映画館に足を運ぶでしょうね（笑）
ちなみに今作を含めた４作の個人的な評価は、４＝３＞１＞２といったところでしょうか。
私的採点：3.5+オマケ0.5点（5点満点）
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