「紀元前１万年」 10,000 B.C.
08年4月26日、丸の内ピカデリー１ほか公開
08年アメリカ ワーナー・ブラザース映画配給
上映時間：109分 日本語字幕：アンゼたかし
監督：ローランド・エメリッヒ
出演：スティーブン・ストレイト、カミーラ・ベル、クリフ・カーティス、モナ・ハモンド
http://
「インデペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」などなど、アンビリーバボーな大作を取り続けているゲルマン監督ローランド・エメリッヒの最新作です。今度の舞台はタイトル通り、今から1万2000年前の世界。今作でもやってくれましたっ！
まだマンモスと人類が共存していた時代。山奥の部族に属する若きハンターのデレーは、巨大なマンモスを狩るというテストに合格し、戦士たちを率いるリーダーに抜擢される。ある日、突然部族が謎の男たちに襲われ、最愛のエバレットら多くの村人がさらわれてしまう。少数の仲間を率いて村人を救出する旅に出かけるデレー。途中、サーベルタイガーら凶暴な野獣らと出会いながらも苦難の旅を続け、ようやくたどり着いた場所は、彼らの想像もつかないほどの文明が発達した、?神?が統治している国だった−−。
いやぁ、メチャクチャ金と手間をかけ、ＶＦＸてんこ盛りで作った壮大なるおバカ映画でした。突っ込みどころ満載で、もう途中から笑うしかなかった。いや、この手の映画って、そういうのが多いんだけど。
〜以下、一部ネタバレあり〜
?まず、主人公たちが旅する道程。雪深い山岳地帯を出発し、そこを抜けると熱帯雨林（笑）。さらにサバンナ、砂漠と歩いていく……って、一体どんな場所をどのくらい歩いてるんねん!?
?村を襲った一味は騎馬隊を率いていた。……へ〜、騎馬隊ってこんな古くからあったんだ。
?主人公は年上の戦士から、「生きたい道は自分で決めろ」と人生哲学を説かれたりする。……まぁ、この時代に人生哲学があっても不思議じゃないけど。
?村人たちをさらった?神?が統治する国は、さらった人々を奴隷として使い、マンモスを働かせてピラミッドや巨大な神殿を建設していた……。いや、この時代にピラミッドはないだろ!?
?その国を統治する?神?は精密な金細工を身にまとっていた……。この時代、金細工技術なんてあったか!?
??神?は望遠鏡を使って天体観測を行っていた……。いや、これは絶対にありえんだろ!? 望遠鏡はガリレオの時代だぞ!?
その他にも、村に残った巫女が、主人公たちが苦難に遭遇するたびに、目をクワッと見開き、鼻血をタラ〜と流したりする。もう、おかしいったらありゃしない。
けど、深読みすれば、主人公はじめ奴隷を救う人たちは揃って白人で、それに黒人が協力している。劇中で話される言葉も英語。一方、奴隷を使う側はみな彫が深く、ヒゲを生やしていたりして、見ようによってはアラブ系にも見て取れる。話す言葉も謎の言語……。これって「米国vsアラブ」の図式を物語に織り込んだ!? 「インデペンデンス・デイ」でドイツ人でありながらアメリカ万歳映画を撮ったエメリッヒの本領発揮なのか!? とも思ったりして……。けど、逆に巨大文明に対する挑戦と受け取ることもできるか……。
〜以上、ネタバレあり終わり〜
ここまで書いて、もう１人の自分が囁きます。
「エメリッヒ作品にンなツッコミや深読みをしたらアカンやろ。そのハズしっぷりも含めて楽しむ、っつーのがエメリッヒ作品の見方やで！」
なんで関西弁かはわかりませんが（笑）、確かにそれもひとつの映画の観方でしょう。「インデペンデンス・デイ」でやんやの喝采を送ったエメリッヒ野郎なら、文句なく楽しめるハズです。
それ以外にも、ＶＦＸをとことん使いきったと思われる冒頭のマンモス狩りの映像は確かにド迫力。できれば大画面＋いい音響の劇場で観てほしい。
ヒロインのカミーラ・ベルは、リンジー・ローハンを清純にした感じのイメージで、なかなかのベッピンさんでした。
……と、最後は取り繕いましたが、私はそこまでエメリッヒに肩入れしたいとは思わない（笑）ので、この点数で。
私的採点：1.0点（5点満点）
2月22日 丸の内ピカデリー１
08年4月26日、丸の内ピカデリー１ほか公開
08年アメリカ ワーナー・ブラザース映画配給
上映時間：109分 日本語字幕：アンゼたかし
監督：ローランド・エメリッヒ
出演：スティーブン・ストレイト、カミーラ・ベル、クリフ・カーティス、モナ・ハモンド
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「インデペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」などなど、アンビリーバボーな大作を取り続けているゲルマン監督ローランド・エメリッヒの最新作です。今度の舞台はタイトル通り、今から1万2000年前の世界。今作でもやってくれましたっ！
まだマンモスと人類が共存していた時代。山奥の部族に属する若きハンターのデレーは、巨大なマンモスを狩るというテストに合格し、戦士たちを率いるリーダーに抜擢される。ある日、突然部族が謎の男たちに襲われ、最愛のエバレットら多くの村人がさらわれてしまう。少数の仲間を率いて村人を救出する旅に出かけるデレー。途中、サーベルタイガーら凶暴な野獣らと出会いながらも苦難の旅を続け、ようやくたどり着いた場所は、彼らの想像もつかないほどの文明が発達した、?神?が統治している国だった−−。
いやぁ、メチャクチャ金と手間をかけ、ＶＦＸてんこ盛りで作った壮大なるおバカ映画でした。突っ込みどころ満載で、もう途中から笑うしかなかった。いや、この手の映画って、そういうのが多いんだけど。
〜以下、一部ネタバレあり〜
?まず、主人公たちが旅する道程。雪深い山岳地帯を出発し、そこを抜けると熱帯雨林（笑）。さらにサバンナ、砂漠と歩いていく……って、一体どんな場所をどのくらい歩いてるんねん!?
?村を襲った一味は騎馬隊を率いていた。……へ〜、騎馬隊ってこんな古くからあったんだ。
?主人公は年上の戦士から、「生きたい道は自分で決めろ」と人生哲学を説かれたりする。……まぁ、この時代に人生哲学があっても不思議じゃないけど。
?村人たちをさらった?神?が統治する国は、さらった人々を奴隷として使い、マンモスを働かせてピラミッドや巨大な神殿を建設していた……。いや、この時代にピラミッドはないだろ!?
?その国を統治する?神?は精密な金細工を身にまとっていた……。この時代、金細工技術なんてあったか!?
??神?は望遠鏡を使って天体観測を行っていた……。いや、これは絶対にありえんだろ!? 望遠鏡はガリレオの時代だぞ!?
その他にも、村に残った巫女が、主人公たちが苦難に遭遇するたびに、目をクワッと見開き、鼻血をタラ〜と流したりする。もう、おかしいったらありゃしない。
けど、深読みすれば、主人公はじめ奴隷を救う人たちは揃って白人で、それに黒人が協力している。劇中で話される言葉も英語。一方、奴隷を使う側はみな彫が深く、ヒゲを生やしていたりして、見ようによってはアラブ系にも見て取れる。話す言葉も謎の言語……。これって「米国vsアラブ」の図式を物語に織り込んだ!? 「インデペンデンス・デイ」でドイツ人でありながらアメリカ万歳映画を撮ったエメリッヒの本領発揮なのか!? とも思ったりして……。けど、逆に巨大文明に対する挑戦と受け取ることもできるか……。
〜以上、ネタバレあり終わり〜
ここまで書いて、もう１人の自分が囁きます。
「エメリッヒ作品にンなツッコミや深読みをしたらアカンやろ。そのハズしっぷりも含めて楽しむ、っつーのがエメリッヒ作品の見方やで！」
なんで関西弁かはわかりませんが（笑）、確かにそれもひとつの映画の観方でしょう。「インデペンデンス・デイ」でやんやの喝采を送ったエメリッヒ野郎なら、文句なく楽しめるハズです。
それ以外にも、ＶＦＸをとことん使いきったと思われる冒頭のマンモス狩りの映像は確かにド迫力。できれば大画面＋いい音響の劇場で観てほしい。
ヒロインのカミーラ・ベルは、リンジー・ローハンを清純にした感じのイメージで、なかなかのベッピンさんでした。
……と、最後は取り繕いましたが、私はそこまでエメリッヒに肩入れしたいとは思わない（笑）ので、この点数で。
私的採点：1.0点（5点満点）
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