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志働塾コミュの時間管理

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出勤時間をごまかした場合の対処法」を解説します。-----------------------
「A係長が出勤時間をごまかしています」と部下から報告がありました。

この場合、どうしたらいいでしょうか?
------------------------まずは、この会社の状況を確認しましょう。
この会社は
〇 タイムカードは無い
〇 出勤簿は出社時刻、退社時刻を自分で手書き
〇 給与計算は出勤簿を基に計算
となってします。
そして、このA係長は実際の労働時間よりも長く申告し、残業代を多くもらっていました。
これは意図的に会社のお金を搾取していることになるので、会社としては対処しなければなりません。
しかし、現時点では具体的な証拠が無いので、会社としてはこれを証明しなければなりません。
これが証明できず、会社が裁判に負けた事例もあります。
<大阪地裁 平成11年5月>

〇 出勤簿により、時間管理が実施されている
〇 出勤簿の記載どおりの時間で残業代を計算
〇 社員は出勤簿どおりの残業代が支払われていないと主張
〇 会社は「出勤簿は虚偽申告」なので、残業代は払わないとした
〇 社員は裁判を起こしたそして、裁判所は
〇 もし、虚偽ならそれを【会社が】証明しなければならない
〇 証明できなければ、出勤簿の記載を採用
としたのです。
実際に社員の申告が虚偽だったかどうかは別にして、会社が証明できなかったので、社員が勝訴したのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~もちろん、こういう証明はその日その日で記録し、証明しなければなりません。そもそも、社員の出社時刻、退社時刻を管理することは会社の責任なのです。
これを社員任せにした場合時間管理を放棄しているとされても仕方がありません。
この裁判例も早めに調査して注意をすれば、
ここまでのトラブルには発展しなかったでしょう。
しかし、ある程度の期間、放置した上で問題にしているので、トラブルになってしまったのです。
会社がまず行なうべき対応は「服務規定の明文化」です。
さらに、服務規定に違反した場合、
懲戒処分の対象になることも明示しましょう。
具体的には次の記載となります。
--------------------------------------------------------------------
(出退勤の記録)
 第〇条 出退勤、外出の際は必ず所定の方法によって、本人がその時刻を記録しなければならない。


(制裁の事由)

 第〇条 従業員が次の各号のいずれかに該当するときは、情状に応じ、譴責、減給又は出勤停止とする。また、悪質の場合は別途の処分も検討とする。
  
 <中略>

虚偽の申告、届出を行ったとき
この記載が無いと、虚偽の申告で懲戒処分をしたとしても処分無効の訴えをおこされる可能性もあるのです。
 
それから、「虚偽の申告かどうか」を調査をする場合に注意する点があります。それは、上司が虚偽の申告をした場合です。
この場合、告発をしたのがその上司の部下の場合、この社員を保護しなければなりません。
なぜならば、部下が上司の不正を告発した場合、上司から嫌がらせ、不当評価を受ける可能性があるからです。
だから、会社としては
○ 告発した社員が誰かという事実を「絶対に」秘密にする
○ 虚偽の申告をした上司を異動させる、降格する、解雇する
という対応が必要になります。
この対応は慎重に行いましょう。
ちなみに、
○ 同僚にタイムカードを何度も不正打刻させた
○ 再三の注意をしても改善されず、懲戒解雇をした○ 最高裁まで争い、会社が勝訴
という判例もあります(八戸鋼業事件 最高裁 昭和42年3月)。

このように、虚偽が発覚したらきちんと処罰することが重要です。
もっといえば、不正が行なわれる可能性のある体制そのものにも問題があります。
不正が行なわれる可能性がある手書きなどは事務効率も悪いので、この意味からも改善すべきです。
たとえば、
○ 給与計算のソフトと連動したタイムカードを導入する
○ ICカードを使って、出社時刻、退社時刻を管理する
○ パソコンのログイン、ログアウトの時間をデータとして採用する
などの方法により、事務効率のアップを図る必要があります。
これらの方法は事務効率のアップだけでなく、
トラブル防止にも役立つのです。
繰り返しになりますが、
社員の時間を管理することは「会社の義務」です。
その義務を果たすための体制、システムの導入は必要ですが、
もちろん100%の保全はできません。
だからこそ大切なのは
○ 不正は絶対に許さない
○ 懲戒処分という厳しい対処をする
という会社の姿勢なのです。
これが再発防止につながるのです。

コメント(3)

確かに労務管理のとらえ方ですね


もしかして・・・

ジュリストが愛読書ですか?
そこまではありません。
でも…このことを存じないことで、過去手痛くやられました。だから、甘く見て欲しくないし、背景があることを知ってほしいのです。
みな起業をこころざすなら、なおさらです。
起業は甘くないのです。
いつもありがとうございます

貴重な経験のもとなんですね

またいろいろと教授ください

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