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尾崎の<詩見抜き>コミュの雪の詩。

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雪の日

         尾崎淑久

三年前に積もって以来だろうか
海沿いの町に
珍しく降り積もった雪
寒さに耐える我々に
空から贈られる純白のプレゼント

三日もすれば
この純白も泥にまみれて溶けてゆく
庭の美しさを写しておこうか
雪見酒としゃれ込もうかと
僕が迷っているうちに

泥にまみれながら存在を消滅させてゆく
雪が感じるであろうその恐怖は
僕には計り知れないけれど
純白だった気持ちを
汚してしまったことなら
僕だってそうだ
雪と違い
生きるために泥にまみれているんだ、と
自分に言い訳をしながら
迷いながら汚れていった

近所の子ども達が作った雪だるまが
僕にむかって
あかんべぇ
を している
ネクタイのように見えるその舌は
ネクタイのように二枚舌などでは
決してない

海沿いの町に
珍しく降り積もった雪
僕の中にまだ残る
純白の心を
思い出させてくれた


(詩と創造63号発表作品を改筆)


先のトピックでしろさんが書いてくださった38ポエムは、この詩の一部を引用しました。

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