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■危機管理@放射能情報倉庫コミュの国家の基本姿勢 2(重要)

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日本でもアメリカでもロシアでも中国でも同じだが、国家を運営する人間たちは基本的に「自分たちの非」は認めない。そして大きな責任問題に発展する事実については、その全てを隠蔽又は捏造する。

国家は基本的に「因果関係を誤魔化せるものは経済を優先させるために危険とは認めない」という基本姿勢だから、被曝被害においても「因果関係を誤魔化せる被曝被害」は記録にも数字にも残らない。

この国家の姿勢は基本的にどこの国も同じだが、とりわけ東アジア諸国である日本、ロシア、中国、北朝鮮はその習慣が強い。(日本以外が共産主義国家であるのは日本の軍国主義が健在であることを示す)

国家にとっては「因果関係を誤魔化せる被曝被害」は「闇に葬るべき被害、数字」なのであり、従ってチェルノブイリの被曝被害のように日本でも多くの記録にも数字にも残らない被曝被害が予想される。

国家が「国民の健康や生命」より「経済や税収」を優先する限り、国家が「チェルノブイリの教訓」を活かさない限り、国民ひとりひとりが「チェルノブイリの教訓」を活かす以外に被害を防ぐ方法はないだろう。

※画像はチェルノブイリ原発事故に対するソ連保健省局長の事故対応支持




チェルノブイリの真実
 「チェルノブイリ極秘−隠された事故報告」 アラ・ヤロシンスカヤ著 平凡社刊

   『極秘。一部限り。ソ連邦共産党中央委員会政治局会議。1986年7月3日。

    ゴルバチョフ−…それにしても、なぜ(チェルノブイリ型原子炉の)理論的
    研究が続けられなかったのですか。個々人の主意主義がこの国を冒険に引き
    ずりこんだ、ということになりませんか。…              』

チェルノブイリ原発事故直後、既にソ連首脳部はその事故原因も、被害の深刻さも知り尽くしていた。しかし自らの保身のためだけに、真実を隠し、嘘の情報を流して、住民に避けられたはずの無益な被曝を強いていたのである。

「チェルノブイリ極秘−隠された事故報告」−この本は、一人のジャーナリストが被災地を丹念に取材し、また隠された情報を公開させ暴露した、そのドキュメントである。そしてこれは、万一の時のニッポンの状況でもあることを私たちは覚悟しておく必要がある。何故ならこれこそが原発というものの社会的、政治的本質であるからだ。

以下、じっくりと読んでいただきたい。

        ◇         ◇         ◇

ソ連邦保健省第三局指令 1986年7月27日 〈チェ原発事故処理作業遂行下での秘密体制強化について〉 「(4)事故の結果を秘密にすること。(8)治療の結果を秘密にすること。(9)チェ原発の事故処理参加者の放射線被曝の程度に関する情報を秘密にすること。」

チェ事故処理政府委員会 1987年9月24日 〈一般向けの新聞に発表したり、ラジオやテレビで報道したりすべきでないチェ事故関係の情報リスト〉「(1)許容被曝基準を越えた個々の居住地点ごとの放射能汚染レベルについての情報。(2)チェ原発の特殊な条件の中で作業した現場作業員、あるいは事故処理に従事した者の肉体的労働力低下、職業能力喪失の証拠に関する情報。」

ソ連邦国防省 1986年7月27日 〈ソ連邦国防省中央軍事委員会声明〉 「(1)電離性被曝の作用に起因したり、それと因果関係にある間接的結果の中には、50ラド以上の線量の被曝後、5〜10年して発生する白血病と白血症を入るべきである。(2)事故処理作業に従事し、急性障害のでなかった者には、急性の身体的症状や慢性疾患の兆候があっても、電離性被曝との因果関係を認めるべきではない。(3)かつてチェ原発での作業にかかわり、急性放射線障害にかからなかったか、あるいは急性障害の段階に達していない者の病気証明書の作成に際しては、上記仕事への従事の事実及び総被曝線量を記載しないこと。」

ソ連邦共産党中央委員会政治局チェ原発事故処理対策グループ会議

「機密。1986年7月27日。…ソ連邦保健省は、住民の放射線被曝許容基準の新基準値−従来値の10倍引き上げを承認した。特別の場合には、従来値の50倍にまで、これらの基準値を引き上げることも可能である。…かくして、この放射線状態が2年続いても、老若男女すべての住民の健康と安全は保証される。」(傍点引用者
「機密。1986年8月22日。…程度の差こそあれ、半減期の長い放射能によって汚染された地帯での農業生産実施に関する勧告と方策が策定された。…貯蔵中であったり、また今年買い付けられることになっている、放射性物質濃度の高い肉を国家の備蓄としてストックしておくことを妥当とみなす。(添付資料)汚染食料品の飲食により人体に大量の放射性物質が蓄積されるのを防ぐために、ソ連邦保健省は、放射性物質に汚染された肉を国じゅうに最大限分散させ、それをソーセージ、缶詰、肉の半製品の加工のために、正常な肉10に対して1の割合で使用することを勧めている。」(傍点筆者)
「機密。1986年6月4日。チェ事故の原因と処理過程に関連した基本問題についての記者会見のための指令。(2) チェ事故処理過程の説明に際して、事故処理と、あり得る放射能による被害を防止するために向けられた、世界に前例のないほど大規模な技術的及び組織的対策が、いかにスムーズに遂行されているかを示すこと。上記の活動実施する際に、いかに高い大衆的なヒロイズムが発揮され、作業が進められたかを指摘すること。住民の安全を確保するためにとられた、大規模な方策を示すこと、特に汚染地帯に住む人々に対する配慮を指摘すること。…(4)チェ原発区域から大気中に放出された放射性物質のささやかな量の拡散が、エコロジー上、物質上の重大な被害をもたらしたと公言している一連の西側諸国の個々の公人たちや新聞の主張や評価にも、根拠がないことを指摘すること。」(傍点引用者)

ソ連邦共産党中央委員会政治局会議 

「極秘。一部限り。1986年7月3日。議長−同志M・S・ゴルバチョフ。

シチェルビーナ(ソ連邦閣僚会議副議長)−…当委員会の委託で活動していた専門家グループは、運転中のチェ型炉の信頼性を問題にして、炉の特性が現在の安全基準に合っていない、と結論しました。彼らの結論の中では、国際的水準で審査されれば、この炉は『追放処分』になるだろうと言われています。この炉は潜在的に危険なのです。この型の新しい原発は建設中止という、容易ならざる決定を採択すべきです。…電力・電化省は1983年から一度も原発の安全性に関わる問題を検討してきませんでした。…

ゴルバチョフ−委員会は、未完成の原子炉がなぜ実用化されたのか、分析したのですか。アメリカでは、この型の炉は使われていない、そうだね、レガソフ同志。

レガソフ(アカデミー会員)−アメリカでは、このような型の原子炉は、製造されなかったし、発電にも利用されませんでした。

ゴルバチョフ−炉が実用化されてからは、理論的研究は続けられなかったのですか。

シチェルビーナ−1956年に、これらの原子炉の運命を決める決定が採択されました。…

ゴルバチョフ−それにしても、なぜ理論的研究が続けられなかったのですか。個々人の主意主義がこの国を冒険に引きずり込んだ、ということになりませんか。…都市周辺に原発を設置するという提案は、誰がしたのですか。…

シチェルビーナ−安全性の問題は解決済みだ、と考えられてきたのです。それについては、その準備にレガソフも参加したクルチャトフ研究所の出版物の中でも言われています。

ゴルバチョフ−事故は何回あったのかね。

ブリュハーノフ(チェ原発所長)−1年に1、2回事故が起こっています。

ゴルバチョフ−104回事故が起こっているんですね。責任は誰がとったのですか。

メシコフ(中規模機械製作省次官)−それはわが省の発電所ではなく、電力・電化省のものです。…この炉はテスト済の炉です。格納容器がないだけです。規則を厳守すれば、安全です。

ゴルバチョフ−そうだとすれば、その生産を中止すべきである、という文書にあなたはどうして署名したのかね。私には、あなたのやっていることは驚きですね。この原子炉は不十分だ、その運転は危険性を伴う、と皆が言っているのに、あなたはここで体面を守ろうとしているのですから。

メシコフ−私は、原子力発電の名誉を守ろうとしているのです。

ゴルバチョフ−あなたは、30年間主張してきたことを、今も主張し続ける訳ですね。それは中規模機械製作省の領域は、科学や国家や党の統制下にはないということの反映です。政府委員会が作業をしていた時のことですが、メシコフ同志、あなたが軽率に振る舞い明白な事実を誤魔化そうとしている、との情報が私に届きましたよ。

メシコフ−この原子炉には優れた点があります。

ゴルバチョフ−だが、それは十二分に研究されていない、そうですね、レガソフ同志。
レガソフ−はい、それはそうです。 ……  」






秘密主義は許さない
http://after-311.sakura.ne.jp/wp/2011/10/09/%E7%A7%98%E5%AF%86%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%AF%E8%A8%B1%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%84/

被災者救援活動の諸問題とロシアの現状
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Yr96B-J.html


【資料】文献

USSR State Commission on the Utilization of Atomic Energy, The Accident at the Chernobyl Nuclear Power Plant and Its Consequences, August 1986.
IAEA, One Decade after Chernobyl: Summing Up the Consequences of the Accident, Proceedings of an International Conference, Vienna, 8-12 April 1996, STI/PUB/1001, IAEA, 1996.
WHO, Health Consequences of the Chernobyl Accident: Results of the IPHECA Projects and Related National Programmes, Summary Report, WHO, 1995.
OECD/NEA, Chernobyl: Ten Years on Radiological and Health Impact, November 1995.
A. Yaroshinskaya, IZVESTIYA, April 24, 1992 (in Russian).
A. Yaroshinskaya, Chernobyl: Top Secret, Drugie-berega, Moscow, 1992 (in Russian).
V. Lupandin, Invisible Victims, NABAT No. 36, Minsk, October 1992 (in Russian).
中川保雄,放射線被曝の歴史,技術と人間,1991.
中川保雄,広島・長崎の原爆放射線影響研究:急性死・急性障害の過小評価,科学史研究,25巻,p20-33(1986).
Nonstochastic Effects of Ionizing Radiation, ICRP Publication 41 (1984)
1990 Recommendations of ICRP, ICRP Publication 60.
A. Karaoglou et.al. ed., The Radiological Consequences of the Chernobyl Accident, Proceedings of the 1st international conference 18-22 Mar 1996, EUR16544, EC.
I. K. Baliff, V. Stepanenko ed., Retrospective Dosimetry and Dose Reconstruction, EUR 16540, EC(199) p.17.
Ibid., p.109.
Yu. A. Izrael et.al., Meteorology and Hydrology, 1987 No.2, pp.5-18 (in Russian).
Yu. A. Izrael, Chernobyl: Radioactive Contamination in the Environment, Gidrometizdat, 1990 (in Russian).
I. A. Likhtarev et.al., Retrospective Reconstruction of Individual and Collective External Gamma Doses of Population Evacuated after the Chernobyl Accident, Health Physics, 66(6): 643-652 (1994).
USAEC, Reactor Safety Study, WASH-1400 Draft, August 1974.
USNRC, Reactor Safety Study, WASH-1400, October 1975.
op. ct. No.13, p.25.
今中哲二他,京都大学原子炉実験症第32回学術講演会報文集,1998年1月,p.93-100.

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