【6】米国にはライトブリッジ(Lightbridge Corp. =2009年に社名をThorium Power ltd.から変更、NASDAQ上場)という核燃料企業があり。世界で広く使用されている軽水炉原子炉でのトリウム利用研究を行っている。同社は、2009年7月、世界最大の原子力エネルギー会社、仏アレバ社とウランを燃料とする軽水炉にトリウム燃料サイクルを利用する研究について協力協定を締結した。
【インド】ウラン資源は乏しいがトリウム資源は豊富にある。モナズ石という砂状の放射性鉱物の中に含まれる。このモナズ石は、いま中国による寡占支配で問題になっているレアアースを多く含む鉱物である。現在は、レアアース資源として採掘すると、厄介な放射性鉱物トリウムを除去しなければならないが、トリウムが原子燃料として利用できれば一挙両得だ。ウランをオーストラリアなどに依存しなくて済む。インド原子エネルギー局(the Indian Atomic Energy Authority)は、既存の原子炉1基をモナズ石から抽出したトリウムによる燃料転換することに決めた。