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東日本大震災記録コミュの239、「増産もう無理」 飲料水メーカー悲鳴

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 東日本大震災で飲料水の需要が高まっている。被災地への救援物資に加え、東京都が乳児の水道水摂取を控えるよう呼びかけた(23日。24日に解除)後は被災地以外でもミネラルウオーターの需要が急増。飲料水メーカーは工場のフル稼働を目指すが、計画停電の追い打ちもあって「これ以上は無理」という悲鳴も聞かれる。ミネラルウオーター生産量全国一の山梨県の現場から報告する。【水脇友輔、春増翔太】
 28日午後2時すぎ、南アルプスのふもと、山梨県北杜市白州(はくしゅう)町の「白州ヘルス飲料」の工場内は節電で薄暗かった。同社は日本コカ・コーラ(東京都)のブランド「森の水だより」を生産している。ベルトコンベヤーの上に2リットルペットボトルが流れ続け、品質検査を経て次々と段ボール箱に納められていた。
 白州町は大手メーカーの工場が並ぶ。日本ミネラルウォーター協会(東京都)によると、昨年1年間の全国のミネラルウオーター生産量のうち3割を山梨県内が占める。
 白州ヘルス飲料は、地下約100メートルから取水する。3月からは夏場に備え、通常の年でも毎日2リットルを約2万本生産するフル稼働体制だ。工場長の田上清司さん(57)は悲鳴を上げる。
 「被災地を思うと一本でも多く生産したいのですが、既に24時間稼働。従業員は休日返上です」
 白州町の「道の駅はくしゅう」にも、施設内の湧き水を求めて都心部から客が急増している。
 駅長の山口光茂さん(66)によると、26、27日は約90台収容の駐車場が車で埋まった。水を入れようとポリタンクを抱えた数十人が行列を作った。店頭販売のポリタンクも26日に完売。両日とも「湧き水をくめると聞いたが」との問い合わせが殺到した。山口さんは「夏に問い合わせが相次ぐことはあるが、雪の残る今の時期では考えられない」と驚く。
 28日に訪れた長野県富士見町の会社員、山崎健司さん(53)は「近所の店でも水が消えた」と2リットルボトル約20本を持参。水を入れていた妻(42)は「微量でも放射性物質が検出されれば不安」と話した。
 山梨県小菅村の公営温泉施設「小菅の湯」には震災後、ひっきりなしに電話がかかっている。同施設が地元で採水して販売している「多摩源流水」の注文だ。
 23日に東京都が乳児の水道水摂取を控えるよう呼びかけると、その日のうちに在庫計約600リットルを完売してしまった。28日に震災後に初めて製品化した水3トン分を販売したところ、これも即日完売。通常なら3〜4カ月で売り切れる量という。商品化の委託先の埼玉県の会社も、被災地向けの他社製品生産で手いっぱいといい、担当者は「今後の販売のめどは立っていない」と話す。
 ◇計画停電追い打ち
 急増する需要のほかにも、メーカーに追い打ちをかけている要因がある。計画停電だ。
 白州ヘルス飲料の工場に自家発電の設備はない。一度停電すると、機械を殺菌する必要がある。生産再開に10時間以上を要し、1日の生産量が半減する。田上さんは不安そうだ。「計画停電が夏秋まで続くようだと、従業員がもちません」
 富士山の北麓(ほくろく)にある中小飲料水メーカーは、自社ブランド商品が生産できなくなった。自社ボトルのキャップやラベルの製造を茨城県の会社に発注していたが、この会社が震災で生産停止に追い込まれたためだ。それでも3月の生産量は受託生産でしのぎ、前年同月比1・4倍に増えた。計画停電には夜間操業などで対応しているが、従業員の勤務体制に頭を悩ます。担当者は言った。
 「もっと増産したいが、これ以上は無理です」
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毎日新聞 2011年3月31日 14時03分(最終更新 3月31日 14時12分

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