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東日本大震災記録コミュの141.大震災の経済学、ほら吹き学者の重い罪微分値と積分値を混同し、社会を混乱させている

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「といち」という言葉で、意味が通じるだろうか?

 「十日で一割(とおかでいちわり)」だから「といち(十一、じゅういち、ではない)」非合法な闇金融の利率を端的に示す数字だ。

 で、こういうことがうまく分からない人がいるらしい・・・と言うより、少なくないらしい日本国の現状であることが分かってしまった。

 何のことか・・・? 「放射線量」の話である。

時間微分と積算値

 様々な情報が駆け巡っている。ここではその具体を云々はしない。考えたいのは「シーベルト」と「シーベルト毎時」という単位の混乱だ。

 すでにこの問題については様々なところで言及してきた、というか、言及以上に直接メディアの誤報修正も、一定の範囲で手伝ってきた。

 先々週、福島第一原発第1号機が水素爆発した直後には、NHKの解説委員が生放送のアドリブで放射線量について明らかに誤った内容を「解説」しているのを見た。

 知り合いに直ちに連絡するとともに、チェック機構の確立を勧め、私自身はツイッターで時々刻々の各局のミスを修正するということを、そのあと延べ60時間ほど継続した。

 タイムラインがすべて残っているが、あまりに初歩的なミスが多いので、途中多くの局はチャネルを合わせることをしなくなったほどだ。

 いまさらながら、一応おさらいしておこう。「シーベルト」というのは放射能が人間の健康にダメージを与える目安として、疫学統計的に定められた便利のための単位だ。

 非常に乱暴に言えば「総計1シーベルトの放射能を浴びれば死ぬ」と覚えておけばいい。瞬時には死なないかもしれないが、かなりの高確率でガンなどの重篤な疾病が懸念される。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5712

 問題は「1シーベルト毎時」だ。これは「1時間当たり1シーベルト」の放射線量が出ているということで、私がそこに1時間ずっと立ち尽くしていれば1シーベルト浴びてしまってマズいという状況を示す。

 仮にそこに10分の1時間、つまり6分間だけ立っていて、あとは退避していれば「0.1シーベルト」の被曝量になる。

 「1時間当たりの」というのは車の運転で言えば「走行距離」に対して「速度」に当たる、つまり「時間微分」なのだ。この微分値と全体の合計値、つまり積算量(積分値)を混同するために、メディア上に小学校低学年程度の誤りが頻出してしまった。

 名前のみを知る、ある経済学者は、わざわざ書かなければいいのに、この初等的なミスに気づかぬ手計算で、愚にもつかない誤ったコラムを書いていた。

 ITだマーケットだ、と格好良い世界でいろいろ発言してきた方だったが、これではお話にならない、と馬脚を見せられたようで幻滅だった。そういうケースが実は少なくない。

「積分値」と「残留量」

 また、ある地点の放射線量の積算がその場所に存在する放射能の総量になるわけでもない。いま「1時間当たり何ミリ」という降雨量が報じられたとしよう。10ミリの雨と言えばそこそこの降りだ。

 仮にそこに適切な底面積の容器(雨量計)を置いておくと、1時間後に1センチ、水が溜まっていますよ、というのが「1時間当たり10ミリ」の意味するところだ。

 だが仮に、その場所に「雨量計」のような器がなければ、水は溜まることなく他の場所へと流れ去ってゆく。実は放射能も同様で、福島第一原発から飛散する多くの放射性物質は、風に乗って飛散しどこに行ったか分からない。

 逆に、どこか特定の場所に残った放射性物質は「残留放射能」と呼ばれるもので、非常に注意を要する。

 まかり間違って、私たちの身体の中に「残留放射能」が溜まってしまうと「体内被曝」の状態となり極めて危険だ。直ちに専門医の適切な処置を受ける必要がある。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5712?page=2

 重要なのは「積算被曝量」が1シーベルトほどになってしまうと生命に影響が出る、というポイントだ。

 報道される単位で言えば「1000ミリ・シーベルト」が致死的な領域だ。これはつまり「預金の高が1000万円を超えると危ないですよ」ということになる。

 これに対して「1時間当たり1ミリ・シーベルト」の線量が観測される場所は、1000時間連続してそこにい続けると危険が懸念される、ということになる。

 これは日に直せば41日強、つまり1カ月以上ずっと居るとよくないですよ、という程度の線量だ。

 報道される「放射線量」には値の上下がある。つまり「瞬間風速」の高い時間帯とそうでない時間帯があるということだ。一瞬だけ高い放射線量が測定されることがある。

 例えば福島第一原発で1、3号機が水素爆発した、とか、4号機で火災があった、など、放射性物質がばら撒かれた直後には、各地で観測される線量の値も高くなる。それらの大半は風に飛散して、どこへともなく環境の中に散逸してしまう。

「デリバティブ」と市場の風速

 この動き、何かに似ていないだろうか・・・乱高下である。証券の価格が上昇したり下落したりする動きを、放射性物質のデータの変化とともに観察すると、いくつか興味深い事が分かる。

 ポイントは、どちらも「微分量」だということだ。私たちは株価を考える時、それ自体に価格がついているのだから、仮に単位をつけるなら「\」(円)とか「$」(ドル)とか「£」(ポンド)といった単位であろうと思ってしまいがちだ。

 これは一面正しいけれど、物事の全体像を見極めると、時におかしなことにもなる。

 あえて教科書的に原点に立つなら、株式などの証券は会社などが資「金」を「融」通するために発行する、信用に基づく「金融」商品であるはずだ。株券であれば「配当」が本来得られる利得ということになる。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5712?page=3

 だが、この株券自体の「金融」が、本来の株式の機能を超えて「証券市場」を発達させる過程で、デリバティブなどの様々な「金融派生商品」が登場してきた。

 ちなみに『デリバティブ』という言葉は数学では「微分係数」と訳される。1970年代、市場の電算化は一時代を画し、今日で言う「金融工学」という新しい分野と、付随する巨大なマーケットを生み出して来たのも、いまさら強調するまでもないだろう。

 金融工学でカタカナ語が多いのは、多くが数学などに日本語で別の訳語が定着しているのが一因と思われる。

 さて「株価」とは、本来、その株式を発行している会社が、今後どれくらい収益を上げ、あるいは成長するか、という可能性を測る指標、つまり「未来に向けての期待」を反映する数値、量と言ってよい。

 実際に、予想通りの高配当がなされることもあれば、何らかの理由によって期待が裏切られることもある。

 本を正せばイギリス東インド会社が、ロンドンからデリーやカルカッタまでの長距離の船旅に要する資金を、荷物を満載した船が帰還することを期待して取れ高の見通しが不安定な「あずき」先物相場で調達した例で考えてもいいだろう。

 なぜ証券市場に様々な風が吹き、乱高下があるかと言えば、そこにもたらされる様々な「先行き見通し」の「情報」が株価を左右するからにほかならない。

 かくして、市場の風向きや瞬間風速が、そのまま証券の価格変動と相関を持つ。実に当たり前の話なのだが・・・ちょっと待てよ、と気づいて頂きたいのだ。

飛散する放射線量と株価のトレンド

 この原稿の中で「瞬間風速」という言葉を2つ、別の意味で使った。風で飛散する放射性物質の拡散による放射線量、つまりリアルな「風」と、証券市場におけるトレンドの見通しとしての「風向き」あるいは「風速」という比喩。

 そしてこの両者が単に比喩というだけの関係にとどまらないのは、東北関東大震災後の世界同時株安、投機的な資金流動に伴う円高やG7の協調介入など、一連の動きを見ても火を見るより明らかだ。

 ここであえて、私はこんな見方を提示してみたい。「意図的に高められた」あるいは「低められた」放射線量の値は、そのまま「先行き見通し」としての証券価格と相関するのではないか?

 ・・・などといっても、何もここで牽強付会な「株価予測」をしようというわけではない。デマによる大規模な株価操作、陰謀説を唱える金融小説も趣味ではない。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5712?page=4

 重要なのは「時間微分」による微係数という観点から構造的にとらえる時、放射線量「情報」の数値変動は、市場動向とわりと生真面目に関連しており、それはローカルな情報であればあるほど、限定が高くなるということだ。

 日本を襲った未曾有の大震災と、前代未聞の2次災害である原発事故。両者の同時多発的な災害を商機と見て、例えば投機的な為替の操作を仕かける、といったことは言語道断だと考える。

 だが人間社会の現実は、そうした言語道断な行動がまかり通る代物でもある。

 さてここで、単に比喩で言う以上に、株価と放射線量「情報」ともども「時間微分」の観点から考え、逆演算を考えて「積分」を評価するなら、別の「時間見通し」が明確に見えてくるだろう。

 本稿校正中の具体例を1つ挙げよう。某大手通信社電の「広域での降下物線量」として 「メガベクレル/平方キロメートル当たり」とあるべきところが「メガ・ベクレル/平方メートル当たり」と現在進行形で厚顔無恥にも出続けている。

 単に見ているだけでは申し訳ないので、ツイッター上にリンクをつけて指摘しておいたが、「キロ」という単位が1つないだけで「キロ×キロ」で100万倍高い放射線濃度を(日本語で、ではあるが)世界発信しているわけだ。

 もしちょっとした悪知恵の働く奴がいて「**通信社電の日本の報道によれば・・・」と、この100万倍高い値を海外の特定銘柄を念頭に「情報配信」すれば、少なくとも瞬間風速的に値を動かすことは容易だろう。

 何と言っても「本物の日本の大手報道」が、堂々と小学生のようなミスを流しているのだから。

 さらにこれと並べて政府報道などを記して「隠蔽が懸念・・・」などとすれば、道具立てとしては十分すぎる準備が整ってしまうかもしれない。

 こんなケースを1つ2つでなく、いちいち数え切れないほど目にしている。何も難しい数学ではない。例えば、短期で売り抜け利ザヤを稼げる日数の目安といった、ちょっと勘のいい経済ヤクザでも考えそうな話に過ぎない。

 短期的な視点でナイーブに右往左往する無定見をよく見るが、ここであえて長期的視点に立てとは言わない。

 時間微分による変動量を考えるなら、逆に「積分区間」から逆算することで、全体像への見通しの利いた戦略が立てられるという、普通程度に気が利いて、自分でコンピューターを回せる海外のコンサルタントなら誰でも考えそうな話をしているだけである。

 悪しき経験主義を、権威にもならない権威主義で粉飾した日本の「災害コンサルタント」が発信する情報をいくつか目にして、顔をしかめざるをえなかった。こういうところで儲けようという根性そのものを、卑しい心性と言わねばならない。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5712?page=5

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