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シタールを科学するコミュの〜シタールのSa=Dは神様との折合い〜 追加考察:弦の性質とピッチの関係を物理的に考察 その1「弦の強度」項目③

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項目③で考察した、アタック時に上擦らない理想的な弦について、更に考察を深めてみます。

結論から言うと、3弦を芯とし、4弦と線密度が等しい巻弦を採用する事で解決されます。その理由を順を追って説明します。
4弦がアタック時に上擦る原因は、開放時の応力が降伏点点から遠い事にある事が分かりました。具体的値は降伏点の19%となります。3弦だと
42%なので、4弦よい2倍以上良い条件にあると言えます。まずはこの条件で良いと言う前提から話を進めます。
ギターで使われるような巻弦の場合、応力の評価対象は芯線のみについて行われます。周りのコイルは巻きついているだけなので、張力が掛からないからです。つまり、芯に3弦を選ぶ事で、応力を降伏点の42%にすると言う目的は達せられるのです。後は適切な重さのコイルを巻いて、線密度を大きくすれば4弦と同じ周波数が得られます。言い換えると、弦を重くしてやれば良いと言う事です。
これは先のトピックで話したように、周波数fは弦長L、線密度σ、張力Tと次のような関係に有るからです。
T=σ・(f・2L)^2 式(1)
線密度は1m当たりの弦の重さです。3弦1mの重さをa、1m当たりに追加すべき重さをxとすると、理想的な線密度σ(理想)は
σ(理想)=a+x 式(2)
となります。式(2)を式(1)に代入し、左辺がxとなるよう整理すると、
x={T/(f・2L)^2}ーa 式(3)
が得られます。ここに先のトピックに上げた値を入れれば、追加すべき重さxが求まります。具体的な弦の設計には、この重量をどの様な材質、形状で実現するかを検討すれば良いのですが、作れないのでこれ以上の検討は辞めておきます。

話は少し変わりますが、2弦にピアノ線芯の巻弦を使っている人を見た事が有ります。切れにくい2弦がないか試されていたものと思われます。しかし程なく元の銅弦に戻されていました。
「巻弦の応力評価は芯線のみについて行われる」という原理からわかるように、シタールの弦長でDチューニングする場合、銅程ピッキングによるピッチ変化の影響を受けない物は有りません。芯線がピアノ線だと降伏点から遠いため、ピッチ安定性は銅弦に敵いません。
この事実は、この世の物理法則を司る神様と、シタールのネック長とSa=Dと決めた人間との間に付いた折合いとしか言いようが有りません。
また、サロードやエスラジのようにシタールより全長の短い楽器のSaにEが用いられるのも、神様との折合いですね!

コメント(2)

ありがとうございます。サンギートメーラの会場で会えるかも。

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