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再生医療 ver.2コミュの理化学研究所 世界初iPS臨床研究を申請

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NHKニュース
理化学研究所 世界初iPS臨床研究を申請
2月28日 15時53分

体のさまざまな組織になるiPS細胞を使って、病気で傷ついた目の網膜の一部を再生し、失われた患者の視力を回復させようという世界で初めての臨床研究を、理化学研究所が厚生労働省に申請しました。審査で認められしだい、患者の選定など具体的な作業が始まる見込みで、iPS細胞を使った再生医療は、実現に向け大きく動きだすことになります。

厚生労働省に臨床研究の実施を申請したのは、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーなどの研究チームです。
今回の臨床研究は、目の網膜が傷つく難病「滲出型(しんしゅつがた)加齢黄斑変性」のため、視力が大幅に低下した患者が対象です。
臨床研究では、まず患者の皮膚の細胞を採取し、iPS細胞を作り出します。
そして、特殊なたんぱく質を加えて網膜の組織に変化させたあと、シート状に加工して患者の目に移植し、網膜の再生と視力の回復を目指します。
移植手術は、神戸の先端医療センター病院で実施される予定で、6人の患者に移植し治療の安全性や効果について確認します。
厚生労働省の審査で認められれば、患者の選定など具体的な作業が始まる見込みで、iPS細胞を使った再生医療は、実現に向け大きく動きだすことになります。
今回の臨床研究について、会見した理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーは「これまでに動物を使った実験で十分に安全性を検証し、ヒトでの臨床研究を実施できる段階に来たと判断した。新たな治療を作るといううえでは、ようやくスタートを切ったというところだが、国の省庁やさまざまな研究機関が、一丸となってプロジェクトを進めてきたという点で、非常に意義深いと思う」と話しました。

山中教授「前例のない医療実現への努力に敬意」
iPS細胞を開発した京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授は、今回の申請について「ヒトのiPS細胞を開発して僅か5年ほどで、臨床研究計画が厚生労働省への申請にまで至ったことを大変うれしく思います。同時に、前例のない医療の実現のためになされたであろう努力に敬意を表したいと思います。これから、厚生労働省で慎重な審査を行っていただき、iPS細胞を用いた治療法が適切かつ着実に発展していくことを願っています。京都大学iPS細胞研究所は、今後も高橋先生の臨床研究のために協力してまいります」というコメントを出しました。

患者団体「一日も早く実用化を」
臨床研究の申請について加齢黄斑変性の患者でつくる「加齢黄斑変性友の会」の高橋英夫世話人代表は「これまでの治療では、症状の進行を食い止めるのが精一杯だった。今回の臨床研究は、将来的にこの病気の根本的な治療につながる可能性があると思っている。安全性を確認しながら一日も早く実用化してほしい」と話しています。

最初の対象が加齢黄斑変性の理由
iPS細胞を使って治療を行う最初の臨床研究が加齢黄斑変性を対象としたのは、目の網膜の中心にある「黄斑」への組織の移植がさまざまな点で研究に適しているからです。
まず、黄斑は大きさが直径2ミリ程度と小さく、治療のために移植する組織は数十万個の細胞で作ることが出来ます。
少なくとも数千万個の細胞が必要となる心臓の筋肉などより比較的簡単に培養できるとされています。
また、黄斑は体を傷つけずに、眼底検査でいつでも観察が可能で、万が一、移植した組織に異常が現れた場合は、レーザーを当てて焼くことができるといった利点があるとされています。

今後の臨床研究の課題
iPS細胞を実際の医療に応用する際には、倫理面や技術面でさまざまな課題があります。
病気やけがで失われた体の機能を補う再生医療でiPS細胞を使う場合、別の細胞に変化させてから患者に移植します。
しかし、iPS細胞が僅かでも残っていればがんになるおそれがあるほか、そもそもiPS細胞のできる仕組みが解明されていないため、予期しない反応が起きることがあるのではないかという指摘もあります。
こうした点から、専門家の中にはiPS細胞を患者の治療に応用するのは時期尚早ではないかとする意見もあります。
厚生労働省の委員会では、こうした課題について検討し、臨床研究の実施に問題がないか審査することにしています。
そして、了承が得られれば、研究チームはiPS細胞から作った組織を患者に移植して、体内で異常が生じないか、安全面に細心の注意を払いながら、もともとあった組織と同じように機能するかどうか、視力を回復する効果がどの程度期待できるのか、さまざまな角度から検証していくことになります。

実用化に向けた国の動き
iPS細胞を巡っては前の政権が去年7月に閣議決定した「日本再生戦略」で「iPS細胞などによる再生医療を世界に先駆けて実現化すべき」と掲げたほか、今の安倍政権も今年度の補正予算に研究費などとして240億円を確保するなど、国として実用化に向けた研究を後押ししています。
文部科学省が今月改訂した研究の工程表によりますと、iPS細胞から作り出した組織などを移植する臨床研究の開始時期について、今回申請のあった目の網膜はことしにも、血小板や心臓の筋肉、それに神経細胞や目の角膜などは3年から4年後を目指すとしています。
また、iPS細胞を使って難病の薬を開発する国の研究プロジェクトも始まっています。
アルツハイマー病やパーキンソン病、それに遺伝性の心臓の病気などの患者から皮膚などの提供を受けて作ったiPS細胞を病気の細胞に変化させ、発症に至る仕組みを調べたり、薬の候補物質に効果があるか試したりする計画で、5年以内に新薬を開発して臨床試験を始めることが目標になっています。

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