ＥＱ　こころの知能指数コミュの好きな音楽を聴くことで『慢性の痛み』と『憂うつ（鬱）』を４分の１減らす

■好きな音楽を聴くことで『慢性の痛み』と『憂うつ（鬱）』を４分の１減らす
（Music 'can reduce chronic pain'：6月1日英語版配信分）

音楽を聴くことで、関節痛などの慢性の痛みを２１パーセントまで減少させ、憂うつ（鬱）を２５パーセントまで減少させることができます。

音楽を聴くことは、人々に自分が痛みを制御できるパワーがあるように感じさせ、身体の障害を少なくします。
音楽の種類は問わず効果がみられました。

研究チームは、すでに、就寝前に４５分間、静かな音楽を聴くことは、３分の１以上、睡眠を改善することを報告しています。

研究は、米国のオハイオ州のクリーブランド診療財団のナース研究者のサンドラ・シードケッキ博士（Dr Sandra L Siedlecki）が、Journal of Advanced Nursing誌 Volume 54.5に報告しました。

研究チームは、６０人の人々を、音楽を聴くグループと、比較のためのコントロールグループの２つのグループに分けて、臨床試験をしました。４０人の人々は、２つの音楽療法グループに、２０人は比較のためのコントロールグループに割り当てられました。

１週間、毎日１時間、音楽を聴く人々は、コントロールグループの人々と比べて、身体的、精神的症状を改善したことを、発見しました。
被験者の人々は、平均５０才で、米国のオハイオ州の『痛みとカイロプラクティック診療所』で募集されました。骨関節炎、リウマチ様関節炎、ヒザの問題を含んでいて、それらはさまざまな痛みの症状に、長年---平均６．５年間---苦しみ続けていました。
９０パーセントの人々は、身体に１箇所以上の痛みをもち、９５パーセントは慢性的な痛みをもっていました。

音楽の効果を調べる前に、被験者の普段の痛みは、０から１０の強さのスケールで、平均で６を示していました。症状が悪いときは、痛みの強さは９を超えていました。
音楽療法のグループの人々は、毎日１時間、ヘッドホンで音楽を聴きました。コントロールグループを含む被験者の人々には、毎日、痛み日記をつけてもらいました。

第１のグループは、ポッピやロックから、スロー音楽、メリディー音楽、さらにリラックスや入眠に使用される自然の音まで、自分の好きな音楽を選びました。

第２のグループは、研究チームが選んだ５本のリラックス音楽テープから選びました。ピアノ音楽、ジャズ、オーケストラ、ハープ、シンセサイザー、以前の音楽療法の研究で使用した音楽です。

最後のグループは音楽を聴かない、コントロールグループです。

音楽グループは、２つの異なる測定スケールで、痛みが１２～２１パーセント低下したと報告しました。音楽を聴くことをしなかったコントロールグループの人々は、１～２パーセント痛みを増加させました。

音楽を聴いたグループは、コントロールグループと比べて、１９～２５パーセント、憂うつ（鬱）が少なくなりました。

音楽グループは、９～１８パーセント身体の障害を減らしました。５～８パーセント以上多くコントロールグループより痛みを克服するパワーをもっていました。

音楽を聴くことは、第１、第２の２つの実験グループに、統計的に重要な影響を与えました、痛み、憂うつ、および身体の障害を減少させて、活力を増加させてました。

２つの音楽グループの間には、いくつかの小さい違いがありましたが、コントロールグループと比べると、それらの両方が一貫した改善を示しました。

非悪性の痛みは、重大な健康問題のままで残されています。痛みに苦しむ人々は、薬物療法を使用しますが、救われない痛みを、高いレベルで報告し続けます。したがって、痛みを緩和するものなら、何でも歓迎されるといいます。

音楽を聴くことは、すでに、多くの良い効果が示されています。今回の研究は、音楽には現代のヘルスケアにおいて、期待される重要な役割があることを示す増加している一連の証拠に加えられます、と博士は述べています。