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恵永【おとめ妖怪ざくろ】コミュのSS R18 恵永X突羽根「海柘榴の花」

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SSを書いています、綾です。
メインは薄桜鬼とおとめ妖怪ざくろは利すすですが
恵永さんはどうしても表現したくて、一週間足掻いて仕上げました。

R18です。
なので駄目な方は、スルーなさって下さい。










コミックで恵永さんに恋をしました。
突羽根が恵永を好きになった気持ちが、とてもよく分かって、胸が熱くなりました。
アニメでは丁寧に二人が描かれていて、本当に素敵すぎて、哀しすぎて・・・
涙が止まりませんでした。
そんな二人を表現したくて、一週間足掻いてみました。
突羽根の夫は薄桜鬼の近藤さん、大川さんで
嫌な男を演じるのも上手いなーーと唸りました。
だからこそ、幸せな二人を表現したくて・・・
恵永さんの最期の言葉に繋がるような感じに。
突羽根の幸せを手放しで悦べない感じを、表現したくて。

pixivとサイトの方にもうpしていますが
コミュにも投下させて下さい。

読んで下さって有難う御座います♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

海柘榴の花


恵永は私を、能力の強い子供を産む為の道具として扱わない。
その代わり大切なものを扱うように、例えば里のものが自分の子供を愛しそうに撫でている時の瞳と同じ目で見つめてくれる。
いいえ、多分少しだけ違う・・・・でも温かい温度で私を包んでくれているのは、一緒。
身体の隅々にまで恵永の視線の温度が流れてきて、私の指の先にも紅い血潮が流れているんだって教えてくれる。

「すまなかったな、今は収穫の時期で猫の手も借りたいほど忙しくて。
お前の真っ白で陶器のような手が、こんなになって」

大きな掌で私の手を包んでくれる恵永の瞳を見つめながら、想いを自分の言葉で伝えるのがこんなに嬉しいことだと初めて知った。

「凄く楽しい!
それに恵永の、里の人の手伝いが出来て嬉しかったの・・・
こんな傷、すぐに・・・」

些細な事だけど、稲穂を刈り取った時に切ってしまった指のことを、恵永が心配してくれているのが嬉しくて。
でも指先に紅い血が滲んでいるのを見た時、私は恵永の愛を強く感じていたから、こんな小さな傷はすぐに癒せたけれど、それをすることが出来ないで居た。
とても哀しいけれど離れている時間に指の傷を見れば、恵永の愛を感じることが出来るようにこのままにしておきたくて・・・

ちょっと待っていろ、と笑顔を残して背後の小さな箪笥の中を探していた恵永が、嬉しそうな顔をして小さな瓶を手にしている。

「母さんの椿油、これを塗れば少しは・・・・」

小さな瓶に入っていた椿油の残りを全て自分の掌に移して、何時も私の頬にしてくれるみたいに両の手で温めたあと、私の掌にすり込んでくれる。
こんな恵永の温かい想いを心から嬉しいと感じるこの時間が、永遠に続いてくれたら良いのに。

「お母様の椿油でしょ?申し訳無いわ」

指の1本1本にまで丁寧に、指先が終わると掌と手の甲にも丁寧に。
そしてその手が着物の袖に入ってきて、残りを手首の奥にまで伸ばしてくれる。
一連の動作が少しだけくすぐったくて、身体を捩りながら声にしたい言葉が美味く出てこなくて、私はただくすくすと笑うことしか出来ないの。

なんだろう、この感覚は・・・・

「病気で死んだ母さんが、子供の頃良くこうしてやってくれた」

「そう・・・だったの」

申し訳無い気持ちで見つめた恵永の顔に浮かんでいるのは、そうやって自分の子供の手を労ってくれた時のお母様の顔なの?
とても愛しそうに、私を見つめてくれている。
人間は何時もそう、自分以外のものに、無垢で純粋な笑顔を手放しで向けている。

なんて尊くて、そして素敵なのかしら。

今、私の顔にも同じような微笑みが浮かんでいると良いけど・・・

そう想いながら見つめた恵永の瞳が、何かを雄弁に語り始めるようにゆっくりと揺れ動いて居る。
椿油は充分にすり込まれたはずなのに、まだ両の手首が恵永に捕まって居る事に恥ずかしさを感じて、頬が急に熱を帯びてゆくから。
恥ずかしさから視線を外そうとするけれど、私の手首を強く握る恵永から目が離せない。

「突羽根、今晩は帰らないでくれ。
天女様に相応しくない薄い布団しかないが、その替わり俺が一晩中抱き締めていてやるから」

な、良いだろう?と言う恵永の瞳は、今まで見たことのない色を含んでいるから、私は喉の奥で詰まる言葉を声にする替わりに、小さく頷く事しか出来なかった。





何時も不快極まりないと想って居た絹の擦れる音がしない替わりに、恵永は私を強く抱き締めてくれた。
髪をそっと撫でて、熱すぎる吐息のままで私に口付けてくれる。

「突羽根・・・」

私の目を見ながら名前を呼んでくれる、その声に胸の奥がぎゅっとなって苦しくなる。
見つめられた私の目の奥が急に熱くなって、熱に怯えて瞳を閉じると、そこから一筋の雫が頬を伝って零れ落ちるから。
恵永がそれをたどって、そっと唇で拭ってくれる。

「幸せなのに、どうして涙が出るの?」

私の問いに困ったような、でも真冬に咲く椿の花のように美しい笑顔を届けてくれた後、私の涙を慰めるようにそっと頬に触れてくれた恵永の手が・・・・震えている・・・・・

「俺の手も震えている・・・」

私の頬を両手で包んでくれている恵永の手のからは、その震えから連想した底知れない恐怖の感情は伝わってこなくて。
そこから伝わって来たのは、むしろ真逆の喜びと歓喜の感情。
それは今まで一度だって感じたことのない、優しい熱の波動。

「恵永・・・」

だから私は頬に触れる恵永の掌に自分の手を重ねて、頬を寄せながら、人間が愛しいものに触れるように感情を込めて包み込む。
どうか私の、この伝えきれない感情も伝わりますようにと祈りながら。








身体の下から見上げた恵永の髪が、ゆっくりと肩の辺りから降りてきて、私の頬に触れるのがくすぐったくて。
でもそれがとても愛しくて。
これが人間が感じる愛情の欠片なのかと想う私の口から飛び出したのは、今まで一度も上げた事もなかった声で。
だからその声に怯えて口元を両手で覆う私に、恵永が微笑みながらその手を外してしまう。

「隠さないで」

その手がゆっくりと、私の帯を外している。
何時もだったら不快に思っていた衣擦れの音も、今日は私の胸の高鳴りを助長する小道具のようで、簡単に感情が走り出して仕舞いそう。
頼りない最後の細帯1本も外されて、心細さと恥ずかしさから縋るような目で木綿の帯を解く恵永を見つめると、私の視線に気が付いた恵永の優しい微笑みが降りて来る。
何も纏っていない恵永の身体を見るのは初めてで、途端に泳ぐ視線の行き場に困っている私に、優しい視線が迫ってくるのを眼を閉じないで見つめていた。
そのまま唇に重なると想った恵永の唇は、予想に反して私の耳を優しく噛むから、隠す事さえも出来ない私の艶を帯びた声が跳ね上がる。
多分笑われて仕舞っただろうという恥ずかしさの軌跡をたどる間もなく、耳から首筋に温かな唇が降りてゆくのと同時に、重なった襟元から大きな掌が侵入してくるから。
両の乳房を恵永に愛撫されて、隠す事の出来ない欲情が、甘い声になって空を彷徨うのを眺めながら、私は恵永の長い髪に指を絡ませていた。

恵永の唇と指先に、身体と心が翻弄されてゆく。

今まで感じたこともなかった欲情が、身体の隅々から立ち上り、身体中を駆け抜けてゆく感覚が嬉しくて。
もう、口元を覆う事も忘れてしまうほどの、圧倒的な波に飲み込まれてゆく。

「突羽根の声、堪らない」

恵永の唇が再び私の唇に戻ってきて、頬が大きな掌に包まれる。
だから私は潤んだ視界のままで、愛しいものを見る人間の瞳の優しさを想い出しながら、自分の眼にその温度を宿して恵永を見つめていた。



唐突に開かれた脚の中心を恵永に嬲られた時、私は初めて抵抗の声を上げていた。

「や・ぁ・・」

私の脚を開く恵永の手をはね除けようとするけれど、背中を駆け上がる欲情は抑えられなくて、彷徨う私の手はやがて恵永の髪にたどり着き、それを指に絡ませてゆく。
水音を響かせながら恵永が吸い上げたその場所が、熱を持ってどくんと息づいているように感じてしまい、暴走の向かう先を手探りで模索しだした時だった。

「綺麗だ、突羽根」

不意に一連の動作を辞めて、とても意地悪な子供のような顔で恵永が私を見下ろしているから。
私は言葉に出来ない想いをどうすることも出来なくて。

お願い、恵永。
もうこれ以上は・・・・

初めてそう想った心の声を、音に出来たらどれだけ良かったかしら・・・・
ただただ笑う恵永の目を、恨めしそうに覗き込む事しか出来なかった。



今までの私だったら、早く終わらせ欲しいと願っていた。
自分の感情を乗せないで、その行為が少しでも早く終わってくれないかと祈っていた。
上がる声は、夫の欲情を簡素に終わらせて貰うための演出。
だって私は能力の強い子供を産む為だけの、道具に過ぎないのだから。

だけど恵永から流れて来るのは、温かい想いだけ。
見下ろす瞳は優しくて、温かくて、欲情には流されないで、このまま何時までもこの瞳に見下ろされていたいとさえ思えてしまうから。

「恵永」

だけど自然と零れ落ちるのは、私を本当に愛して、見つめてくれる人の名前。
今まで一度だって感じたことのない、熱い想いが込み上げて来る。
だから私は、その熱い身体と心を求めるようにそっと腕を伸ばして、自分の感情を、想いを乗せて届けたいと願っていた。

そんな私の想いを受け取ってくれたのだろう、恵永が本当に優しい微笑みで頷いてくれるのが嬉しくて、私の身体に真紅の花が喜びに満ちて綻ぶのを感じていた。

「突羽根」
「恵永」

最後に一度だけ許可を得るように見つめられたのが嬉しくて、私は泣きそうになるのを必死に押さえながら、微笑みを浮かべて恵永の瞳に頷く。
だけど一思いに貫かれた時に、今まで感じたことのない温度と痛みに、驚きを隠せなかったから。

「恵永・・・痛・・い・・・」

それでもまだ受け入れたまま、拒絶の意志を身体が示していないのは、きっと・・・

「大丈夫・・・お願い・・・」

心の声に従って恵永に抱かれることを望んだのなら、今心の叫びを受け入れてろと、真紅の花が教えてくれたように感じて。
心配した表情で見下ろす恵永の首に、私の想いを届けるように両の手を纏わせる。

「もう、自分を偽りたくないの・・・・
恵永が好き、こんなにも愛しているの」

愛していると告げる事が、こんなにも嬉しいとは知らなかった。
こんなにも、苦しいとは知らなかった。

堪えきれず流れた涙が吸い込まれていった先の髪を、恵永がそっと撫でてくれる。
優しい色に激しい炎を宿した瞳で、「天女様・・・・」そう一言だけ苦しそうに呟いた唇がさっきよりも紅く艶を帯びているから。
私は恵永の頭に手を伸ばして引き寄せると、自分からその唇を奪っていた。



私の真紅の花弁は、恵永に掻き乱され続けていた。
身体を震わせて、それでも咲き乱れ続ける花が、何時しかその花弁を周りに散らしてゆくのを感じていた。



身体の芯がこんなにも熱くなって、私の身体はどうにかなってしまったのではないかと心配になるほど。
だけど何時ものように、一刻も早く終わって欲しいとは想わなくて。

「恵永・・・もっと、もっと・・・」

掻き乱して欲しい、激しく突き動かして欲しい。
貴方の愛情を、身体の一番深い場所で感じたいの。
そう想えば想う程。
恵永を求めれば求める程、私の心の深い部分に鍵をかけて隠した想いが、鼓動を打ち鳴らしてその存在を主張してくる。

「えなが…ぁ…」

彼の動きに反応して流される私は、欲情の出口を探して彷徨っている。
そんな身体を不意に抱えられて、私は恵永の膝に乗せられた形になって、驚いた私はただ熱い身体にしがみつき声を上げてしまう。

「あぁ…ん、奥まで…入ってるぅ」

体勢が変わり深々と突き立てられて、私は甘い欲情で身体が満たされるような感覚に包まれていた。

「痛くないか?」

耳元で笑みを含んだ声がして、私は自分が今言ってしまった言葉が急に恥ずかしくなって、俯いて頷く事しか出来なかったけれど。

「お前の事は、お前が話したくなったら話せば良い」

突然の言葉に驚き顔を上げると、そこには神妙な表情を浮かべる恵永の顔があって、私は心意を確かめたくてそのまま見つめてしまった。
唐突に、恵永が一度だけ私を突き上げるから、零れ落ちた甘い声がとても恥ずかしくと感じる間もなく、深く繋がった部分が私の意志とは関係なくまるで生き物のように動く。
今度は絶えきれないと言わんばかりの艶を帯びた声が私の口から零れると、霞む恵永の瞳にまたしても欲情の炎が揺らめいているのが見えて。

「だが忘れるな。
俺は何があっても、お前の全てを受け入れる」

それが天女様に恋をした俺の覚悟だ、と小さく言って笑う恵永の顔が、涙に滲んで見えなくなってしまう。

そんな事、言わないで・・・

心が叫ぶ声を、声に変換できたならどれだけ救われるだろう。
小さく笑う恵永を見ているのが絶えられなり、閉じた瞼に温かい唇が降りてきて私を慰めてくれるから、私は恵永の耳の下に手を伸ばして唇に誘っていた。

ただ心の声に従って求めるままに、恵永の舌に自分の舌を絡ませてゆく。
水音をたてて絡めあう舌の動きと同調するように、深く繋がった場所の温度が上がってゆくのを感じていた。

「えながぁ」

零れ落ちた声が驚く程艶を帯びているのも隠さないで、しっかりと愛しい人の温度の上がる身体にしがみつき、誘うように腰を揺らす。

「突羽根、お前の羽衣は何処にある」

耳元に熱い息がかかり、背中に欲情が走るのを感じた私は、出口に向かって走り出しそうになる欲情を抑えるように甘い声を上げ首を振る。

「お前を繋ぎ留めたい」

再び耳に息を吹きかけられて、私は耐えきれずに、首を振りながら先ほどよりも長くゆっくりと腰を揺らす。
なんて淫らな行為だと想えば想う程、身体の一番深い場所が疼くのを押さえる事が出来ないから。

「何処に?」

少し苦しそうな声がして、強くしがみついていた腕を離し、熱に冒され潤んだ瞳の視界で恵永の瞳を覗き込めば、微かに突き上げながら私の答えを待つ恵永の顔に、さっきまでの余裕が感じらなくて。
その瞳の色に調和するように、一緒に走り出したい欲求が熱を帯びた二人の身体中を駆け抜けているから。
もう一度、想いを確かめるように、恵永に口付ける。
そんな私の想いに答えてくれるように、恵永に求められるのが嬉しくて、深い口付けを身体中で感じていた。
ゆっくりと唇は離した時、私の気持ちを表したように、銀の糸が二人の間を繋ぐのが嬉しくて。

「私の羽衣は…ここにあります」

乱される心と身体で素直になって、右の手のひらで、そっと恵永の厚い左胸に触れていた。
頷くえながの喜びは、欲情の暴走となって私を突き立て続けている。
敏感な深い場所を激しく責められて、私は声も枯れ枯れに恵永の名前を空に放ち続けていた。
繋がった場所が痺れを伴っていて、解き放ってくれと問いかけている。
その声が五月蠅くて、恵永の吐息が向かう先に霧を発生させるから。

「お願い、恵永・・・・」

涙が頬を伝うのも構わないで、熱と欲に冒された身体を恵永に差し出すように、再び背中にしがみついていた。
それが合図だと分かってくれたように、恵永は先ほど以上に私を突き上げている。
尊い愛情から生まれた欲が、痺れと震えを伴って私と恵永の身体を支配しようとしているのが分かったから。

「突羽根」

温かい、でも少しだけ苦しそうな熱い声が、満たされる事への恐怖に震える私の元に降り注ぐ。
その声に導かれるように、一筋の花道が形成されているのが分かったから。
恵永に再び強くしがみつき、欲情に満たされる身体を手放して。

「ああ・・・」

突き抜けた私の欲情を追いかけるように、恵永の熱い残滓を身体の深い場所に感じて。
それは初めて知った、強烈な幸せの証だったから。
身体中に咲き誇っていた真紅の花が、恵永によってその花弁を一瞬で散らしてゆくのを感じていた。





恵永は決して嘘を言わない。
私には相応しくないと言っていた布団で、しっかりと抱き締められる幸せを、まだ痺れの残る身体と心で受け止めて。
恵永の鼓動が、静かに伝わって来るのが嬉しくて。
髪をそっと撫でてくれるのが、嬉しくて。
その優しさに感謝して、私は鍵を手に封印してきた想いを、ぼんやりとした視界のままで、告げていた。

「私は里一番の巫女で、里長の妻。
望むと望まざるとに関わらず、里長にあてがわれた娘よ・・・・」

誰に告げたかったのだろう。
たった今、激しく愛を交わした恵永に告げたかったの?
多分、違う・・・
恵永の愛で出来た世界に、偽らない私を示したかったのだから・・・・

それでも恐怖に突き動かされて怯える私の身体が、再び強く抱き締められる。
ぴったりと重なった恵永の身体から流れて来るのは、清らかな愛情の波動だけ。

「突羽根?
お前の羽衣は、俺の心にあるのだろう?」

その声が新たな波となって、私を再び埋め尽くすから。
心の声を音に変換する事の出来ない私は、ただ頷く事しか出来なくて。
涙に霞む視界のまま強く恵永に抱き締められ、何時しか眠りの扉に吸い込まれていった。




BGM 三浦大知 The Answer
2010/12/19
2010/12/20 加筆

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