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masaのアトリエコミュのサクラの記憶 第三話 〜不思議な一日〜

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朝、目が覚めると、私は泣いていた。
何で泣いてるんだろう。
両親が亡くなった時は、毎日が悲しくて、こんな風に泣いて起きていたが
もうそれも3年も前の話。

何か悲しい夢でも見たのかな。

ベットから身体を起こし、朝の身支度を始める。
用意が出来たので、仕事に出掛ける。

職場は街中にある集合ビルの4Fにある小さな会社で
いわゆる広告代理店という職種である。

朝食は毎日、職場に向う途中にあるコンビニで買うことにしていた。

いつものようにオニギリとお茶を買い、レジに持っていく。
レジでは店員さんが何か話をしていた。
『・・・ひどい事故だったな。』
『俺、間近で見ちゃったよ。』

最近、この辺で事故があったみたい。

とりあえず、レジを済まし、会社へと急ぐ。

就業開始の20分前。
自分の机に付き、朝食を食べていると同僚の美香が
話しかけてきた。

『おはよう・・・大丈夫?さくらまだ無理しなくてもいいんだよ。』

突然、心配されても何のことかわからない。

『えっ?何のこと?私何か心配掛けてたっけ?』

『心配って。。さくら何を言ってるの?
 真治君のことだよ。どうしちゃったのさくら!』

『真治君?だれそれ?私知ってる人だっけ?』

『誰って!・・・』その時、就業を開始する鐘の音が聞こえた。

『あとでまた来るからね!』

そう言って美香は、自分の机へと戻っていった。

『真治・・・って誰の事言ってたんだろう?』
変な美香だなぁー

その日は一日何かおかしかった。

私に話掛ける人、全員が『元気出せよ!』などと声を掛けてくれた。

そんなに私は元気付けられるようなことがあっただろうか?

仕事も終わり、『お疲れ様です。先に失礼します。』と言い
会社を出ようとすると、またしても美香が話しかけてきた。

『ちょっと待ってさくら!私も一緒に帰るから。』

美香は、自分の机の上を片付け、まだ仕事の残る社員に一礼をし
小走りで近寄ってきた。

『お待たせっ』美香は少し肩で息を切らしていた。

『そんなに急がなくても良かったのに。でも久しぶりだね。一緒に帰るの。』

『さくら・・・』

それから会社のビルを出るまで、美香は下を俯いたまま何も喋らず
ずっと下を向き考え事をしていた。

何か悩みでもあるのかなー?

ちょうどビルの玄関口を抜けた辺りで聞いてみた。
『美香なにかあったの?』

『えっ?それは私の・・・って、うーーん・・・』

すると突然、帰路とは逆の方に走って行き

『また明日話すね。さくら気をつけて帰ってね!』

そうやって、手を振り人混みの中に消えていった。

一体なんだったんだろう?

不思議に思いながら、いつもの会社の帰り道を帰っていった。

ただ、何故か自分の右隣りが寂しくなった気がした。

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