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江戸川乱歩異人館(山口譲司篇)コミュの*お勢登場*

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久方の書き込みいたしました。
管理人の涙香です。
今回は、ヤられました。いい意味で?!
たぶん初のコミック化でしょうか。
『お勢登場』

題名「お勢登場」は大正15年に『大衆文 芸』に発表された短編なのですが、その後発禁になってしまう当時としては、もんだい作です。
ストーリーは、意外や。原作を上手くまとめていて。僕自身は、喜んでいますが
原作をお読みになっていない方の為、紹介します。

肺病やみの夫、格太郎は妻であるお勢の不倫に悩みながらも、 離婚を言い出せずに耐えて暮らしている。ある日、いつものよ うに入念に化粧をして出かけるお勢を見送った格太郎は、寂し さを紛らわすように子供たちとかくれんぼを始める。ところ が、隠れ場所を探すうち何気なく潜り込んだ古い長持ちの掛け 金が偶然かかってしまい、彼は長持ちに閉じこめられてしまっ た。密閉されている長持ちの中で格太郎はどんどん息苦しく なっていく。子供達は遠くに行ってしまった。格太郎は断末魔 の苦しみのなか、両手の爪でがりがりと長持ちの蓋の裏を引掻 き、もがく。 そこに恋人との逢瀬から帰ってきたお勢は、押し入れの中から 何やらがりがりと音がすることに気づく。 長持ちの中に夫が閉じこめられてしまったことに気づいたお勢 は、一度は助け出そうと掛け金を外して、ちょっと蓋を持ち上 げたがまた元通りぐっと蓋を押さえつけて掛け金をかけてしま う。 しばらくして検死も済んで、長持ちから格太郎の死体も運び出 されて、長持ちの蓋の裏を調べてみると‥‥、 それは影のようにおぼろげに、狂者の筆のようにたどたどしい ものであったけれど、よく見れば、無数のかき傷の上をおおっ て、一字は大きく、一字は小さく、あるものは斜めに、あるも のはやっと判読できるほどのゆがみ方で、まざまざと『オセ イ』の三文字があらわれているのであった。

省略形でスミマセンでしたが、
乱歩先生の作品で「芋虫」の『ユルス』もゾッとするモノがありますが、
この『オセイ』は、怖いというよりもこうなる運命というか。必然性を感じました。
なぜなら、抵抗できない男が愛する悪女のために殺されてそれで も、なお愛しているという切ない心模様。
乱歩先生の作風で心の闇の部分が初期作品には「D坂ー」や「屋根裏ー」に洗われてます。
まぁ「白昼夢」といったとん でもなく怖い話もありますが・・・・。
江戸川乱歩異人館、次回の作品が楽しみです。

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