歩行者天国コミュの☆ドラゴン司のファフナティック・ロマンス☆

明るく、気さくで、ひょうきん者。

カッコイイけど、お馬鹿さん。

ホコ天ベーシスト、ドラゴン司(新品)の恋愛事情。

過去の甘い恋の歴史を振り返りつつ、最新情報をアップしていきます。

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「プロローグ」

2002年 4月。

高校一年生。

出会った頃のドラゴンは、今より20キロ以上太っていた巨漢だった。

当時のあだ名は「マッキー」

だけど太っていたから、みんなからは、「デブッキー」「豚」などと言われイジメられていた。

そんな、ある日。

当時から、正義の味方を演じていた俺は、そんな彼と友達になって「あげる」ことを決意した。

昼休憩。

「一緒にメシ食おうぜ」

と声をかける俺。

「‥いいの？」とはドラゴン。

仲間が「なんで、そんなヤツに声かけるんだよ」
などと怪訝な顔をしている中。

俺は、彼を仲間に入れたのだ。

俺は彼に聞いた。

「おめー、彼女いないだろ？」(なんて失礼な奴だ)

すると、思わぬ返事が返ってきたんだ。

～つづく～

[3] mixiユーザー 11月23日 12:44

第二回「デート DE とうかさん☆」

「いるよ。中学卒業から付き合ってる」

一同、騒然。

しかも、告白「された」らしい。

当時、暗くてデブかったドラゴンからは、想像もつかない。

「今度、とうかさん(広島の祭り)に行くんだ。」
と嬉しそうに語っている。

そんな姿が、なんだか微笑ましくて。

「そうか。楽しんで来てな！」
‥なんて、彼に言ったもんだ。

時は進み、とうかさんが終わって、初めての登校。

俺は、彼からデートの話を聞くのが楽しみで仕方なくて。(今と変わってないね。笑)

いつもより、早く登校していた。

だけど、いつまで経っても彼は現れない。

ついには、担任の先生が教室に入ってきて。
朝のホームルームが始まった。

俺は、先生が喋り出すよりも早く‥
「先生！牧原(ドラゴン)は、どうしたんですか！？」

先生が落ち着いた口調で喋り出す。

「牧原くんは、今、入院してます。」

「えーーーっ！？」

～つづく～

[4] mixiユーザー 11月23日 13:36

第三回「歩行者天国」

お見舞いに行くと。

身体中、包帯でグルグル巻きになって、ベッドに横たわるドラゴンが待っていた。

お医者さんの話によると。

とうかさんの真ん中の道路が、歩行者天国になっていて。

そこを走る、お神輿レースの、お神輿に服がひっかかり。

100メートルほど、引きずられたそうだ。

全身打撲。全治一ヶ月。

「こんな、どんくさい彼氏、嫌」
と言われ、彼女からはフラれたそうだ。

俺は、彼にかける言葉が見つからず。

彼の好物である、ローソンの「からあげ君レッド」を置いて、そっと立ち去ろうとした。

そんな時、彼が呟いた。

「ちきしょう。道路が歩行者天国にさえなってなければ‥」

その声は、涙で震えていた。

「歩行者天国‥？」

俺は、やけにその言葉が、頭に引っかかった。

「だって、そうでしょ渡辺くん！？
道路が歩行者天国にさえなってなければ、僕がお神輿に引っかかって、引きずられて、ボロボロになることもなかったんだ！！」

俺は、ちょっと笑いそうになった。

だが、我慢した。

「彼女にも、フラれることもなかったはずなのに‥」

俺は、少し考えた。

そして、言ったんだ。

「違うよ、マッキー。歩行者天国って、もっと、楽しいものなんだよ。
きっとね。

お前は、恋のレースには負けたけど‥

お神輿レースには参加したんだ。

そうだろ？」

「‥‥え？あ、うん。」

「そうだ、マッキー。

一緒に、バンドやらないか！？

名前は『歩行者天国』だ！
ホコ天が、本当は楽しいものだって、俺が教えてやるよ！！」

「歩行者天国‥‥いい名前だ。」

「よし、じゃあ、お前ベースな。」

「うん。いいよ。」

「俺、ボーカルな。」

「うん。そうしよう。」

「それじゃ、また学校で！」

「はーい。ばいばーい。」

「あ、それと、もう一つ。」

「なに？」

「渡辺君じゃなくて、稔でいいぜ？」

「うん。俺も、マッキーじゃなくて、ドラゴンでいいよ！」

「おっけー！じゃあな、ドラゴン！」

「バイバイ。稔。」

俺は、思った。

馬鹿だ。

コイツ。

そして、俺。

ね。

～つづく～

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