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日本企業の動きコミュの96、「上司が無能」ではなく「自分が無能」 若手と中堅には「社長を含めた上司の使い方」を考えさせる

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 私は電機メーカーと電設資材問屋を渡り歩いたのち、なぜかコンピューター販売会社に出向してプログラマとシステムズエンジニア(SE)を経験し、その後は零細の電設資材問屋に戻って社長業を営んでいます。

 電設資材問屋に戻った辺りから「社長不要の会社」ということを考え、社長になってから色々な取り組みを進めてきました。これまでの経験や成功、失敗をお伝えしてきた本連載も16回目になります。

 今回は私の基本姿勢について書いてみます。これまでの連載でも時折触れてきたことです。

 説教めいた話になりますが、人は一人では生きていけません。また人は死ぬまで完成しませんから、常に考え、学び、実行し、成長しなければなりません。

 したがって、常に何らかの相手がいます。生きていくための相手、仕事をする相手、勉強する相手です。教えてもらうこともあれば、教えることもある。

 教えたり教られたりする際に人を介すとは必ずしも限りません。人の行いを観察し、理解を深めることもできます。多くのことに関心を持ち、試して失敗し、繰り返さないために工夫し続ける姿勢が大切と思ってやってきました。

 こういうことも含めて、今まで「教わったこと」をお伝えします。

「覚える」と「考える」は違う

 私の最初の記憶は、母親に連れられて行った、ある百貨店の宝探しゲームです。母はせっかちな性分で、ゲーム開始時刻の前に会場に入ってしまいました。係員が設営の真っ最中で、会場のあちこちに宝を隠すのに懸命でした。

 その後、学校に行くようになり、学校の勉強は宝探しゲームのようだと感じました。成績が悪いとき、「教師が隠しておいた正解を早く見つけた人は勉強ができると評価される。それだけのことだ」などと言ったりしました。

 学ぶといったとき、「覚える」と「考える」の二つの要素があります。覚える方に重点を置くと考える力が欠乏します。

 仕事で困難にぶつかったとき、「覚える」人はできない理由を探し出して唱えます。それより、どうしたら実現できるかを「考える」方が得策です。

40年前に聞いた座右の銘

 「万物、自然科学には勝てない」。

 この言葉は連載第1回目(「社長がいつ死んでも困らない会社に」)で紹介しました。40年ほど前、高校時代に生物の教師から聞いたこの言葉が、私の考え方を左右しています。

 作用には反作用、長所には短所、損には得など、すべての事象は相反する要素が支えあっており、一方だけを見て結論を出してはならない。自然科学は発見学だから、一つの学問に偏らず貪欲に学べ。

 こう教わったのです。

津川 雅良 2012年2月13日(月)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20120209/227036/?mlp&rt=nocnt

 一生の「苦労」と「楽」は一定量だと思います。先に「楽」を使い果たすと、後は苦労するばかりです。先に「苦労」しておくと、苦労を苦労と思わなくなります。

 ゆとり教育世代が問題視されるようになりました。本来であれば最初の苦労がゆとりを生みます。

 「やりたいこと」を探しているがみつからないと言う人がいます。楽しいことから始めるのはあまりお勧めしません。先に苦労してその中に「やりがい」を求める方が賢明でしょう。

 大学は工学部に入り、光に関する事象を学ぶことになりました。ところが、最初の授業は首から上の医学でした。学生たちから「専門外」だの「無関係」だのと言う声が上がりました。

 しかし、教授は「光は人が目でとらえ、脳で判断するもの。人を学ばないで何を知るつもりか」と壇上から我々を叱責し、さらに「すべては人に通じる。心理学を学べ」と指示しました。私はこれに従いました。

 特定の宗教に加担する意思はありませんが、仏教の「無学」、もはや学ぶこと無し、と悟るまで知識を吸収しなければ分かったことにはならないのでしょう。

 万人が学問を極める必要はありませんが、知識に抜けがある相手と交渉するのは大変です。まして、それが自分であると、相手に何かを伝えることさえできません。冒頭に「常に考え、学び、実行し、成長しなければなりません」と書いた所以です。

成功と失敗の考え方

 関連するすべての諸条件が成立すれば、物事は成功します。逆に一つでも条件が成立しなかった場合、失敗を招く危険が生じます。

 大雑把に言うとプロジェクトを成功させるには、失敗の手前で計画を終えればよいわけです。何をもって終了とするかを明らかにしておかないと、いずれ頓挫する可能性があります。

 終了時には、物事のプラスマイナスをプラスにしなけばなりません。これも第1回目に書きましたが「物事に取り組む時には、関連するすべてを頭の中に並べて見渡し、従来のやり方と改定後のやり方の長所短所を洗い出し、総和がプラスになる」ことを考える必要があります。

 失敗の対策も必要です。「もしこうなったら、こうする」といった用意です。もちろん、あらかじめ、すべての「もし」を考えることなどできません。どんな仕事も他人とやり取りするわけで、すべての他人を知っておくことはできませんから。

 すべての他人が関係してくる可能性があります。言い換えると、「自分には関係ない」ことなどこの世には存在しません。

 失敗したときに出てくる「知らなかった」という言葉には二通りの意味があります。「知ろうとしたが知ることができなかった」と「そもそも知ろうとしなかった」です。前者は学びにつながり、後者は次の失敗への道です。

 仕事を続けていくための知っておくべきことは沢山あります。資格を取るかどうかは別にして、正規の勉強が不可欠です。独学を心がけても、必ず抜けが生じます。

 中途半端な知識は、いつか露呈しますし、打ち合わせで知らないことに出会うこともありますから、復習をかねて再確認しなければなりません。

 異業種との仕事から得た生きた知識は参考になります。建設業は「クレーム産業」と称するぐらいですが、失敗の積み重ねによって解決策が進化しています。

 ただし、人の能力を示す「知識」と「行動」の合計値は一定ですから、知識ばかり詰め込んでいると、動けなくなる危険があります。

「相手が無能」ではなく「自分が無能」

 仕事の相手への理解が足りないと物事はうまく進みません。相手は社内外を問いません。どんな優れた社長であっても、すべての仕事を理解し、1人で処理することは不可能です。社内の相手を理解して仕事を頼まないといけません。

 しかし第2回(「新しいことなんかしたくない」)で述べた通り、「人が2人以上集うと、どこかに違いが生じてきます」。同じ人間などおりませんので。不一致は対立や反発の原因になります。

 社内の相手は上司であったり同僚であったり部下であったりします。しばしば聞くのは「上司が無能だ」という発言です。これは若い人に限りません。

 なぜかと聞くと「自分の立てた優れた計画を認めてくれないから」だそうです。認められないのは、計画の詰めの甘さが原因です。

 相手が理解できる文言を知らなかった。うまく上司を使いこなせなかった。いずれも自分の技量や力量が不足しているまま、事を進めたからに過ぎません。

 無能な上層は、うまく使いこなすに限ります。本当に自分が相手より優れているなら、上司など使いこなせるはずです。未熟な人ほど「相手が無能だ」と周りに原因を求めます。

 すべて主体的に考えるならば、「相手が無能」ではなく「自分が無能」になります。「上司は怖い人だ」ではなく「私は上司を恐れている」になります。

 若手と中堅社員には、担当する仕事の詳細を考えるとともに、社長の私を含めた上司の使い方も考えるように求めています。

 若手や中堅が考えるためには、相手を知らないといけません。相手はお客様であり、上司や同僚です。

 客先に足繁く通い、本来の求め、それこそお客様本人が気づかない悩みを聞き出し、メーカーが提供する製品情報をより簡潔に、より明確して提示し、採用していただく。零細問屋が生き残るために奇策はありません。

 社内を知ってもらうために部署間で人事異動させています。効果的だったのは業務発表会です。各部署で各自がどのような仕事に取り組んでいるかを説明し合い、お互いの認識を深めたことがあります。

仕組みづくりは欠かせない

 お互いの認識を深めたとしても、それぞれ別の人間ですから、仕事のやり方はどうしてもそれぞれのものになります。

 かつて自社の業務を分析したところ、ほとんどの社員のやり方が違っていました。中小規模の組織では、違ったやり方でも最後は同じ結果にたどり着く仕組みづくりが必要です。

 小なりとはいえ会社を経営していますと色々な不備に気付きます。その場で直せることは直しますが、中には組織と仕組みを変えないと対処できない不備も出てきます。

 毎年、正確には不備を見つけるたびに組織と仕組みが変わります。数年前なら「変えている」と書きましたが、今は運営そのものを社員に任せています。

 仕組みの最たるものが情報システムです。人材が豊富ではない中小企業が情報システムを活用するには、力の結集、さらには企業間の協力が必要になります。

 自社の情報システムを構築する際、全員に聞き取り調査し、例外処理の原因を明らかにして、手順をできる限り統一させてから、システムを導入しました。

 「企業間の協力が必要」と簡単に書きましたが、難題です。社内の情報システム導入ですら一苦労の中小企業が、協力し合うことなどできるのでしょうか。

 しかしこの壁を越えない限り、さらなる効率化は望めないと考えています。次回以降、中小企業が連携するためのEDI(電子データ交換)プロジェクトの顛末についてもお伝えしていきます。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20120209/227036/?P=4&ST=spc_ikkyoku

コメント(1)

ンチャさん情報ありがとうございます。
「上司が無能」ではなく「自分が無能」
とある通り、相手ではなく常に自分)を見つめる必要がありますね

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