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81、中東・アフリカ情報コミュの77、リビア:仏英米など多国籍軍 空爆を本格化

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 【ロンドン笠原敏彦、カイロ樋口直樹、ワシントン古本陽荘】国連安保理決議に基づく仏英米など多国籍軍のリビアへの攻撃は20日、米軍がB2ステルス長距離爆撃機3機を使い、北西部ミスラタ近郊の軍民共用空港の軍用部分を爆撃するなど空爆を本格化させた。

 AFP通信などによるとトリポリのカダフィ大佐邸もミサイルで破壊された。リビア政府軍は20日、決議の求める反体制派との即時停戦を受け入れると表明したが、欧米側は懐疑的で、21日以降も爆撃を継続する。

 リビア政府は、19日からの爆撃で20日までに64人が死亡したと発表、「民間人が標的になった」と主張した。

 米軍は20日、戦闘機と爆撃機を投入し、空港や地上部隊を攻撃した。戦闘機は、反体制派の拠点・北東部ベンガジに迫っていたリビア政府軍の地上部隊の車両などを攻撃。米英仏軍の戦闘機15機が作戦に参加した。巡航ミサイル「トマホーク」は20日までに計124発となり、リビアのレーダー活動は停止状態に追い込まれた。

 ベルギーのデクレム国防相は20日、軍事行動は「数週間以上」続く可能性があると述べた。ベルギーはF16戦闘機6機などを半年間の予定で提供する。

 トリポリで破壊されたのはカダフィ邸の3階建ての司令施設で、大佐が客人を迎えるテントから50メートルしか離れていない。大佐の居住地は他にあるとの情報もある。安保理決議はカダフィ氏の殺害は求めておらず、ゴートニー米統合参謀本部事務局長は20日、「現時点で彼が標的リストに載っていないことは保証する」とした。

 一方、アラブ連盟(22カ国・機構)のムーサ事務局長は20日、爆撃は「(安保理決議の求める)飛行禁止空域の設定という目的と異なる」と述べ「我々が求めるのは民間人の保護で、爆撃ではない」と民間人死傷者の拡大に懸念を示した。欧米はアラブ連盟の支持と協力を根拠に武力行使に踏み切っただけに、多国籍軍の足並みが乱れる懸念が出てきた。

 欧米の反発を受け事務局長は21日「安保理決議と連盟(の方針)に矛盾はない」と事実上爆撃を容認したが、しこりは残った。爆撃批判の背景には、外国軍の介入に敏感なアラブ諸国の事情がある。

 イラク戦争(03年)以来最大となる欧米主体の軍事介入は、反体制派の後押しを目的としている。同じような反体制運動を抱える独裁的なアラブ諸国にとって介入は「もろ刃の剣」だ。

 カダフィ政権に追い詰められ「虐殺の危機」にひんした反体制派を守るため「人道介入」としての飛行禁止空域設定には賛成したが、体制崩壊を招きかねない大規模な武力行使を求めたわけではない−−。事務局長発言からはアラブ諸国の複雑な心境が読み取れる。

 欧米は軍事介入が「欧米対イスラム」の対決構図になることを避けたいと考えており、ムーサ事務局長の空爆批判に困惑している。空爆が一般市民の被害を拡大すれば、アラブ世界の反欧米感情を刺激する可能性もあり、多国籍軍は慎重な軍事行動を求められる。

 欧米側は軍事介入に際し、イラク戦争の再現と受け止められないよう細心の注意を払った。アラブ連盟の支持を介入の条件としたのもそのためだ。欧米側はアラブ諸国も「すべての必要な措置」に触れた安保理決議を承認したと認識していた。

 マレン米統合参謀本部議長は20日、軍事介入が「いかなる形で終結するかは非常に不確かだ」と発言。介入の成功にはアラブ諸国の支持が不可欠で、カダフィ政権が「十字軍」「植民地主義」などとアラブの反欧米感情をあおるプロパガンダ戦を展開する中、欧米側は情報戦の緒戦で思わぬ誤算に出くわした。

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毎日新聞 2011年3月21日 20時04分

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