81、中東・アフリカ情報コミュの3、イラク：死者５２人に　教会襲撃事件

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　毎日新聞　2010年11月1日　21時17分
　【カイロ和田浩明】イラクの首都バグダッドのキリスト教会で３１日、武装集団が信徒らを人質に取った事件は、イラク治安部隊の強行突入作戦で解決したが、ロイター通信によると、人質や治安部隊員ら５２人が死亡、６０人が負傷。キリスト教徒を標的にした事件では近年で最悪の被害となった。

　教会はバグダッドで最大級で、事件当時、日曜礼拝のため約１２０人の信徒が集まっていた。武装集団は５人以上とみられ、犠牲者が殺害されたのか、銃撃戦に巻き込まれたのかは不明。突入作戦は米軍も支援したが、実行部隊はイラク側だったという。

　国際テロ組織アルカイダ系の「イラク・イスラム国（ＩＳＩ）」が犯行声明を出した。ＩＳＩはエジプトのキリスト教の一派コプト教徒でイスラムに改宗したとされる女性の引き渡しを求めていた。

　イラク政府幹部は武装集団が「イラク人ではない」と主張している。
　イラクではイスラム過激派による迫害でキリスト教徒が大量脱出する事態が続いている。０３年のイラク戦争前はキリスト教徒が人口の約３％だったが、現在、１％を切っているとの推計もある。

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