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映画レビューアーフォーラムコミュの【ネタバレアリ】『プロメテウス』 [2012年8月24日公開]

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●Introduction
 「ブレードランナー」「グラディエーター」などのリドリー・スコット監督が手がけるSFミステリー大作。人類の起源を探るために探査に乗り出したチームが未踏の惑星に赴き真実を追う。「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」などの「ミレニアム」シリーズや「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム」のノオミ・ラパスが様々な古代文明に共通して見られるサインを知的生命体からの招待状と位置付ける考古学者を、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」「SHAME‐シェイム‐」のマイケル・ファスベンダーがアンドロイドを、「モンスター」「スノーホワイト」のシャーリーズ・セロンが冷徹な女性監督官を演じる。脚本はジョン・スペイツとTVドラマシリーズ『LOST』のデイモン・リンデロフ。

 エジプトやマヤ、メソポタミアなどの古代遺跡の壁画から、共通するサインが見つかる。発展した時代も場所も異なるこれら古代遺跡で見つかったサインを、考古学者のエリザベス(ノオミ・ラパス)は人類を創造した知的生命体からの招待状ではないかと分析する。人類の起源の謎を解くため、エリザベスや恋人ホロウェイ、女性監督官ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)、精巧なアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)ら17名は巨大企業ウェイランド・コーポレーションが建造を手がけた宇宙船プロメテウス号に乗り込み、未踏の惑星を目指して出航する。2093年、目的の惑星にたどり着いた一行は、砂漠に広がる明らかに人の手により造られた遺跡を見つけ、その奥へと足を踏み入れる。しかしその惑星では地球の科学では計り知れない異常な出来事が次々と起こり、脅威となって彼らに襲いかかる……。
[2012年8月24日公開]

コメント(1)

 本当に罪作りな作品。
 予告編を見た人の多くは「人類はどこから来たのか。誰が人類を創ったのか」。誰もが知りたい人類究極の謎であるこれらの問いの答えが、実は宇宙にあったと暗示し、加えて大迫力あるSF映像を見せられると、期待してしまうのは無理のないこと。

 『2001年宇宙の旅』、小説なら『星を継ぐもの』など有名な先例があり、時代を超えて人類創世の謎は、エンターティメントの世界でも普遍の持てベーションとして語られてきました。そんな壮大な神話的世界観が描かれると予告編で期待させておいて、いざ惑星到着後は一転、ハラハラ、ドキドキのホラー・アクションの様相に一変してしまいます。

正体を見せぬモンスター。ひとりまたひとりと刻々と襲われ犠牲になっていく隊員たち。その展開は、これまでのスプラッター作品をまんま踏襲したものだったのです。一口に言って、これは『エイリアン・ビギンズ』。リドリー・スコット監督が1979年に公開した「エイリアン」誕生の秘密が明かされる作品だったのです。

 神話的世界観を期待して劇場に足を運んだ人は、まさか途中から『エイリアン』シリーズの続編を見せられることになるとは思いもよらなかったでしょう。それを踏まえて見にいく人は、スコット監督ならではの、高度な技術に裏づけられた壮大なスケールの映像に圧倒されることでしょう。何より素晴らしいのは、CGでなんでも合成できる時代にあって、可能な限り本物のセット作りを尊重していること。その姿勢がイメージに豊かな奥行きとリアルティを醸し出していると感じました。3Dにも拘って、メガネの装着も気にならないほど自然な感覚で見ることができました。ぜひ3Dで堪能したいものです。
 但し人類の起源については、あまり期待しすぎないで鑑賞したほうがいいと思います。全く無関係ではないのですが、ラストに行くほどに本来のテーマを離れて、モンスターとの対決アクションへシフトしてしまうのです。

 舞台は2089年の地球。
 世界各地で大昔の洞窟壁画が発見され、人類を創造した知的生命体の存在が示唆されます。科学者のエリザベス(ノオミ・ラパス)は、「創造主」の星だと主張。巨大企業の資金で作られた宇宙船プロメテウス号は、壁画に描かれた惑星めざして2年もの航行を続け、生命体の故郷にたどり着きます。そこには、不気味な遺跡、巨大な顔の像、壺(つぼ)のような無数の謎の物体……。そしてミイラ化した巨大な生命体が見つかり、分析すると、その細胞のDNAが人類と一致していたのです。

 見どころはタフなヒロインの活躍。科学者として探究心も旺盛なエリザベスは、えたいの知れないモンスターの出現にも怖じることなく、果敢に人類の起源の解明に打ち込むのでした。その間、 自分の腹の中の異様な生き物を手術機械で取り出したり、眠りから覚めた巨人と徹底的に戦うさまは、科学者というよりも女戦士そのもの。たとえ独りになっても戦い抜くエリザベスの探究心の執念には脱帽しました。クライマックスのバトルシーンは圧巻です。
 こう書くと猛女のイメージがするけれど、同僚の科学者とのラブシーンは、色香を放つ恋する女の姿に。 こんなアクティブで色っぽい女をパーフェクトに演じ分けられるのは、ノオミ・ラパスだけだろうと思います。
 
 宇宙船にはアンドロイドや余命行くばかりもないプロメテウス号のスポンサー企業代表も乗船し、人間のいのちの本質も語られて悪くはありません。いかんせん、スコット監督が力業で結末をエイリアンの誕生に強引に持っていたことが全てで、それさえなくて当初のコンセプトに叶ったエンディングを用意すれば。もっと感動的な作品になっていたことでしょう。

 それでも人類生命が創造されるシーンは、幻想的でした。ダーウィンの進化論では猿から人間になった過程の実証がままならず、大きな進化断層が未解決のまま残されています。人類が神に等しい文明の進んだ宇宙人によって創造された説のほうが、理にかなうのではないでしょうか。
 それにしても、本作の宇宙人は人類を創造したかと思いきや、今度は滅ぼそうとしたり、きまぐれなんですね。まるで旧約聖書に登場する裁き神ヤーウェと性格が似ていると思います。

 さらに本編に登場する古代シュメールと言えば、2009年のアメリカ映画「フォース・カインド」に登場する宇宙人も、なぜか古代シュメール語で「我は神なり」と語っていたところが興味深いと思いました。古代シュメール文明は、宇宙人と交流があったのでしょうか。

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