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映画レビューアーフォーラムコミュの【ネタバレ有り】『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』 [ 2011年7月29日公開 ]

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●Introduction
遥か宇宙の彼方よりやってきたトランスフォーマーたち。その地球侵略の第一歩は月の裏側(ダークサイド・ムーン)にあった!今から40年前の1969年7月20日、アポロ11号は月面着陸に成功。アームストロングとオルドリンは、人類で初めて月に降り立った。全世界が固唾を呑んで見 守ったこの歴史的偉業の陰で、NASAとアメリカ政府がひた隠しにしてきた事実があった。月の裏側には、彼らよりも先に未知の宇宙船が不時着して いて、そしてそこには…。

2007年夏、製作総指揮スティーブン・スピルバーグ、監督マイケル・ベイのコンピにより誕生した「トランスフォーマー」シリーズも遂に完結。スペクタクルに富む実写のアクションと超絶的なCGという基本をそのままに、本作の全体の80%以上がフル3Dで撮影された。ロケを主体にしたスケールの大きな実写3D映像と、膨大な情報量の3DのCGを組み合わせ、“トランスフォー マーの世界観にフル3Dを導入する”という困難な挑戦を行っている。3作通じて主人公となるシャイア・ラブーフ演じるサムは社会人になり、新たなヒロインに話題の新星ロージー・ハンティントン=ホワイトレイを大抜擢。さらにジョシュ・デュアメル、タイリース・ギブソン、ジョン・タトゥーロらのレギュラー陣に加え、ジョン・マルコヴィッチ、パトリック・デンプシーらも出演している。(作品資料より)
[ 2011年7月29日公開 ]

コメント(2)

 シリーズ初の3D作品であり、アバターで使用されたフュージョン・カメラ・システムを用いて撮影されています。シリーズのファンであると公言しているジェームズ・キャメロンも本作の映像を絶賛しています。軍用機から軍人達がスカイダイブするシーンでは、あまりのリアルさに鳥肌が立ちました。これは飛び降りるキャストに3Dカメラを装着させて撮影したというものです。ぜひ3Dでの鑑賞をお勧めします。

 全米での興行成績が伸び悩んだ前作のてこ入れのため、脚本家を交代。また監督や製作のスピルバーグとの確執があったミカエラ・ペインズ役のミーガン・フォックスを降板させ、背水の陣で取り組んだ本作は、シリーズ上の問題点を克服し、大幅にスケールアップしています。

 特に前作までトランスフォーマー同志の戦闘シーンが、大音響ばかり目立ち状況が見えにくくなっていたのが、今回は良く整理されて分かりやすくなりました。また、前作では人間の戦闘部隊は余りに無力でした。本作では、ピンチに陥ったオートボットを支援。ディセプティコンを次々破壊するなど果敢に戦果を上げるようになりました。そういう点で、これまでの怪獣映画のパターンを打ち破っていると思います。
 但し、人間ドラマの面ではまだまだ検討の余地がありそうです。もとより人間ドラマは重視していない本シリーズはあります。但しX-MENの新作のように、脚本と演出次第で、この手のSF作品でも、人間ドラマとして確立する作品は可能だと思います。特に、ミカエラと別れたことで心に傷を負ってしまったサムが、カーリーと出会って立ち直っていくところは、もっと丁寧に描いても良かったのではないでしょうか。
 サムの身を案じる余り、一端はサムと別れてしまうカーリーの気持ちも良く描けていなかったと思います。
 また、学園を卒業したサムの就職活動ネタも余り伏線になっていなく、蛇足に過ぎない感じです。さらに、オートボット追放に傾いていく前半の流れは、テンポが悪くもたついている感じがしました。
 ただ、前作で下品なシモネタが完全封印されたのは良かったと思います。オートボット追放のシーンでサムと、オートボットとの別れのシーンは、少しほろっとなりました。
 全般的に、作品の軽さがなくなり、「連帯か、征服か」というシリーズのテーマが、色濃く浮上した作品に仕上がったと思います。


 物語はまず地球史に残るアポロ計画が舞台に。今までのチマチマした主人公サムの日常をコミカルに描いていた部分は、大幅に割愛されています。人類はそこで異星人のものと思われる宇宙船の残骸を発見していたことが描かれます。永年そのことをアメリカ政府は隠していました。そのことがオートボット軍団との思わぬ確執となり、後半の混乱を引き起こす原因となっていきます。

 月面の宇宙船には、オプティマスより前の指導者で、彼を次期指導者に育て上げたセンチネル・プライムが眠っていました。彼は、一端オートボットに参加するものの、故郷のサイバトロン星を復興させるため、密かにディセプティコンと組み、ワープ装置を復活させてしまいます。
 センチネルが再生した装置により、これまでにない規模の大軍団がシカゴを蹂躙していきます。オプティマスの母星までワープしてきたら、地球は完全に武力制圧されてしまうでしょう。
 圧倒的攻撃力の前に、オートボットの大半が捕虜にされる危機的状況に、サムはレンジャー部隊と共にワープ装置の破壊に向かっていく展開でした。
 さて本作では、これまでに増してメッセージ性が強くなってきました。背景にあるのは、X-MENと同じ民族問題。トランスフォーマーを移民に置き換えると浮かんでくるテーマは、移民への眼差しです。特にユダヤ人である意識が強いスピルバーグが、地球の繁栄に貢献しているユダヤ人に対する風当たりを意識してるのではないかという台詞があります。それは、仲間を裏切るセンチネルがオプティマスに、「他の星では神として崇められたのに、この星では機械扱い」と不満を述べる言葉に色濃く出ていると思います。
 気になるのは、スピルバーグの意図。『宇宙戦争』以来、無慈悲に地球が侵略されてしまう作品が多くなってきました。本作もラストで辛勝するものの、おおむね宇宙人に対してオートボット抜きでは、抵抗しても無理だと言わんばかりです。どうしてことさら宇宙人への恐怖感ばかり煽り立てる作品を製作するのでしょうか。その点が気になっていました。すると試写会の帰り道で、同行したプロのミュージッシャンの方が、衝撃的なことを告げました。スピルバーグは、侵略的な宇宙人の手先となったんだと。だから、これからも、宇宙人への恐怖心を煽り立てる作品ばかり作ると思うよと。彼は幸福の科学の会員で有り、ネタ元は最近の大川総裁の講話からだといういいます。
 事実は確かめられませんが、その一言で永年の疑問に合点がいきました。スピルバーグは愛と友情を描いてきてものの、エゴに満ちた地球文明は一度宇宙人の手で終わらせて、再生すべきだとという方へ舵を切ったのではないでしょうか。ユダヤ人であるスピルバーグが、愛による救済を捨てて無慈悲な終末思想に走ったとしても不思議ではありません。 しかし、スピルバーグが好きだった小地蔵にしてみれば、彼が「裁き神」の方へ傾いてしまうのは残念でなりません。

 そんな影響のためか、オートボットも移民同様にずいぶん地球での居心地が悪く描かれていました。オートボットと民間人との間には、移民問題同様に静かな緊張をはらんでいたのです。
 前作においてトランスフォーマーの存在が公となったために、オートボットはNESTとあわせ公然と活動。しかし、オートボットへの直接的な関わりの少ない民間人の間では対ディセプティコン作戦で結果的に被る被害もあって、オートボットに対する不信感が強まっていたのです。路地の落書にオートボットを非難する文句が書かれてたり非難運動が起り、急速に、世論はオートボットを地球から追放して、トランスフォーマーからの介入を原因を除くべきだとの意見が強まっていったのでした。
 その緊張緩和のために、彼らは戦い続ける傍ら、紛争地域での平和維持活動を請け負っているところが序盤に描かれています。
 今回も、大規模な侵攻を阻止できたものの、被害は激しく、活躍したオートボットへの評価がどう変わっていくか分かりません。
 それは、移民特にユダヤ人に対する評価と微妙に連動しているように思われます。あれだけ活躍しているのに、オートボットやミュータントが人類と真の連帯を成し遂げる日はやってくるのでしょうか?

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