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映画レビューアーフォーラムコミュの【ネタバレ有り】『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』 [ 2010年10月16日公開 ]

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●Introduction
 フリーターの理久彦は、謎の美女・祥子に紹介された時給11万2000円のアルバイトに参加する。その内容は、暗鬼館という場所で、男女10人が7 日間暮らすという心理実験らしい。理久彦が与えられた部屋に入ると、そこには謎の箱があった。その中には火かき棒が入っている。これは武器なのか…?鬼館のルールでは、誰かが“探偵”になり“犯人”を決めなくてはならないという…。

 人気ミステリー作家・米澤穂信の「インシテミル」を『リング』の中田秀夫監督が映画化した。外部から隔絶された密室で起こる殺人事件と、疑心暗鬼に陥っていく人間の狂気を描いている。実験の参加者を演じるのは、藤原竜也、北大路欣也を始めとする実力派俳優たち。犯人がわからない恐怖から、次第に恐慌に陥っていく参加者たちをそれぞれが全力で演じており、さながら演技合戦の様相を見せている。現実離れした内容が、すんなり受け入れられるのは、俳優陣の熱演のおかげだろう。Jホラーの巨匠・中田秀夫監督が見せる恐怖演出もさすがの一言。俳優たちの熱演をさらに引き立て、参加者と同じような疑心暗鬼の世界に観る者を引き込んでいく。
[ 2010年10月16日公開 ]

コメント(1)

 さすがにホラーの巨匠・中田秀夫監督だけに、登場人物と同じ目線で恐怖感を演出するところはさすがで、いつ襲われるかわからないというスリル感はたっぷり味わえました。 監督と出演者が頑張って、なんとかエンターティメントとして一定水準の作品に仕上げたものの、いかんせん原作の設定が現実離れしすぎていて、突っ込みどころ満載。
 せっかくの緊迫感溢れる演出を殺してしまっているのが残念です。

 演技面でも、10人の出場者が感情をむき出しにして、熱演しているのは伝わってきました。これまでの心理ゲーム作品と大きく異なるのは、北大路欣也の存在。重鎮の参加で、画面の重みが違うものだと感じました。
 藤原竜也も頑張っていますが、『カイジ 人生逆転ゲーム』の主人公と設定からキャラまでそっくりなんです。ヒットした『カイジ』にあやかろうとしているのでしょうか。少しは違いを持たせてあげないと、藤原竜也がワンパターンの演技しかできないような錯覚に陥りました。

 それでは、ストーリー上の疑問点を羅列していきます。
 まずは、ゲームそのものの存在理由があり得なすぎます、殺人映像をネットで公開して、課金収入を得ることが目的とされているのは全くのナンセンス!そんなことしたら、ネット上でも大騒ぎだし、警察も緊急出動してゲーム遂行を阻止するはずなのに、黙認されているのはおかしすぎます。
 次にゲームのルールが説明される段階で、まだ殺人ゲームとネタバレされていないのに、参加者が恐怖感を募らせるのは、時期尚早だと思います。何か事件が起こって、ゲーム参加者が、ゲーム内容に気付くという展開があって然るべきでしょう。ストーリーが予定調和になってしまい、強引に進んでいくのは、いただけない展開です。
 そしてゲームのメインとなる殺人の犯人捜しでは、参加者による多数決の評決は一度しか行われませんでした。後は続々と殺人が繰り返されていき、評決どころではなくなってしまうのです。多数決による評決は、結果的に冤罪を生んでしまうというところが、今の裁判員制度や検察審査会制度への皮肉に繋がっているのではないでしょうか。

 ゲームには、殺人を促すために主催する機構側が送り込んだスパイもいました。スパイが煽って殺人を唆したとしても、序盤で参加者が殺人ゲームにのめり込んでいくモチベーションが弱すぎます。もう少し決定打が欲しいところでした。
 加えて、参加者を管理し、ルール違反には容赦なく制裁を加える「ガイド」と呼ばれる警備ロボットの制裁内容に、対象によってブレがあることも気になりました。
 さらにラストに連続で用意されたドンデン返しも、返し方が強引で、何でも有りなのかと思えてしまいました。特に、北大路欣也演じる安東の死んだと思わせるところ、そして主人公結城をゲームに誘い、いい仲となる祥子のトンデモない秘密など、すっきりしないシーンが目立つのです。

 まぁそれでも、ライアーゲームみたいに、超高速な裏切りとウソの連続で頭の中がこんがらがるようなストーリーよりはわかりやすいとは言えます。
 それでも『バトルロイヤル』同様に人の命がゲームの対象となってしまうのは、後味がいいものではありません。そんなにスプラッターではないのですが、たとえ数億円損害が被る結末でも、人が死なない心理ゲームのほうが、やはりホットしますね。
 面白さとあり得なさが同居している作品だと思います。

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