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茅ヶ崎ブッククラブコミュの2012.4.7 道化師の蝶

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感想のアップ12月からサボってしまいすみません。
12月はブラザーサン・シスタームーン  恩田陸
1月は神去なぁなぁ日常   三浦しをん
2月は誰かが足りない    宮下奈緒

と面白い本に出会ってきましたが、今回の芥川賞を受賞した本には
今までにはなかった不思議な発見があり、どうしても感想を残そうと3度書き始めて、
電源が落ちたり、PCの調子が悪くなったり、今回も最後まで書けるの分らないけど、
もしかしてこれも旅に出て書かないとダメなのか?などと勘ぐってしまいます。

さてこそ以上、
まさに「旅の中でしか読めない本」というのを体感しました。
最初、寝る前に何度も読み始めるんですが、先になかなか進めずいつのまにか寝てしまい
ました。興味はあるのに不思議です、それからたまたま電車で出かける時に
開いてみたら、もー止まらなくなってしまい知らない喫茶店の喧騒の中で一気に読んでしまいました。
それは、一人で知らない土地に迷い込んで偶然いいモノに出会ったような感じで、
言葉では説明しにくいです。

もしかしたら、どこで読むかによって感じ方もちがうのかもしれません。
読書の場合、いつ読むか(何歳で)で感じ方や共感するところがガラリと違いますよね
十代でハマる本、二十代で、三十代で、恋愛中に、子育て中に、介護中に、などその時の
境遇で、同じ本を読んでも感じ方が違ったり違った発見があります。

この本で言いたかったのは、最後の部分の「何事にも適した時と場所、方法があるはずであり
どこでも通用するのは、結局は紛い物にすぎない」
それは家にいたのでは分らなくて、一人で旅に出て(知らないところへ行ってみて)その時
その場所、その方法で出会ったものが貴重ということなのではないでしょうか?

本文の「幸福を捕まえるのではなく、とれたものが幸福なのだ。」というところも好きです。
ラジオで聞いた言葉で、「行こうと思っていたところにはたどり着けなかったが、行くべきところには
たどり着いた」というのが印象的でしたが、ちょっと似てます。

蝶は前兆のシンボルでもあり、良い出会いや気づきだと思う。


その他の感想

最初の導入部分や腕が3本ある人の打ち明け話など面白かった。
エイブラハム氏が最後の方で女性になっていた、わけがわからないまま終わった。
3の飛行機の話のあとで並んで座っている女性の一人がエイブラハム氏。

数字がふってあるところで場面ががらりと変わる。
さてこそ以上から、友幸友幸(ともゆきともゆき)を翻訳した人が語っている。
台所と辞書は友幸友幸が語っている。
4も翻訳した人で、エイブラハム会館でレポートを受け取った女性が5で主人公になり
友幸友幸だと思う。

言語、ということに関していじくりたい、本読みにはハマるような話。
話のテクニック、発想は面白いが、文章はつまらない。

円城さんの他の本はどんな感じか?
「これはペンです」
「バナナ剝きには最適の日々」
「後藤さんのこと」
「オブ ザ ベースボール」 

その他の感想、

出だしとか面白いんだけど、眠くなっちゃう。
嫌いじゃないけど、糸口がマニアックでどこから集中できるのか。
蝶のところなど、終わりはすきだった。

この本も、すべての人に理解されなくても良いと思っているんじゃないかな。
こういう本があってもいいというか、感覚で面白がってもらえればいいというか。
例えばハリウッド映画が好きな人がいて、フランス映画が好きな人がいる、みたいな。
この本はフランス映画のような霧のかかったような、話の内容よりも印象的な風景が
残るような。

みんなの好きなフランス映画を語りました。
「地下鉄のザジ」
「大人は分ってくれない」
「赤い風船」
「ベティーブルー」
「二人のベロニカ」
「ポンヌフの恋人」
「トリコロール」

台所や料理のことを語っているところが好き。
「結局いつも足りていなくても、手持ちのものを使う」
料理も言語も。
リズムを繰り返す言い回しが好き。
コリアンダーのところが好き。同じ言葉でも言語によって音の響きが違い
緑の濃さや味も違う気がする。
死の都ミスタス、ジュカ語、というのも気になり調べたら、ミスタスはゲームの中に出てくる町で
ジュカ語はすごくマイナーな言語だった。

迷路のような話のあちこちに蝶が出てきてそれを追いかけているうちに
網に引っ掛かり、それがパズルのピースのようにいつの間にか1つの絵が出来ていた。
そんな話だった気がする。感覚だけで読むと面白い。

例えば、この本が違う言語で書かれていてそれを読む外国に人たちはどのような感覚、見解を
するのだろうか?と気になった。

この本を読んでいて思い出した本は、「荒野の狼」ヘルマンヘッセで、
その中の人生劇場へは誰でもが入れるわけではなく、
その時、その場所、その人の知性が入場券になっていて、入れる時と入れないときがあった。
それから、イタリアのアマレッティ ビスケットの包み紙を筒形にお皿の上に立て、
ライターで火を付けると火がついたまま上に飛んで行き、天井の20cmくらい下でフッと火が消えて
蝶のような灰がヒラヒラ降りてくるんだけど、それをまた見たくなりました。
どこにうってるんだろう?そして何でそういう包み紙にしたんだろう?

さて、次回5/19も円城塔ですが、「後藤さんのこと」は帯が豆本仕様になっているらしいです。
あれこれ考えるより、ただ爆笑して楽しむのが正しい読み方?!とか書いてありました。
楽しみですね。

付け足しやイベントなどコミュを活用してくださいね。



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