1970年発表作。
前作「FIRE AND WATER」において、自身のスタイルを確立させたハードロックを提示したFREEが続いて示した音は、平穏と安定であった。
THE BANDから影響を受けた、土臭さ、泥臭さを感じさせつつもじっくりと展開する楽曲陣。
ポール・コゾフも、アンディ・フレイザーも奔放なフレーズは封印し、最低限の音数で楽曲の完成度に寄与することに専念している。
そうなるとポール・ロジャースのボーカルが前面に出るのだが、そこはさすがだ。
ロックシーン最高峰の実力を誇るボーカリストの、深く味わい深い、見事なパフォーマンスが集約されている。