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政治の動きコミュの77.第4回 20年後インドに抜かれる日本

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国内市場に成長は望めない

 勝ち組企業の最高経営責任者(CEO)ほど、人材育成や業務の進め方において、グローバル化の必要性を痛感している。

 新興国を攻めあぐねる日本企業の課題を、企業トップへのアンケート結果から探る中で、それが見えてきた。それでは、日本企業はどこまで本気で新興国市場を攻めているのか? どの程度の成果をあげているのか?

 企業トップから相談を受けることも多い日本アイ・ビー・エムのコンサルタント、大久保 伸夫さんに聞いた。

 「最近、問い合わせが多いのは、圧倒的に新興国におけるビジネスについてですね」

 大久保さんの担当する顧客は、規模の大きな会社が多い。北米やヨーロッパも重要な市場だが、進出してからすでに長い歴史がある。拠点もあれば、駐在員もいる。いまさら社外のコンサルタントは必要はない。逆に新興国攻略となると、欧米進出で成功の方程式を持っているような大企業でさえ、社外の専門家のアドバイスを必要としているわけだ。

 例えば、新興国の成長率。連載第1回で、国際通貨基金(IMF)の2010年の予測を紹介したが、大久保さんの示す長期予測はさらに衝撃的だ。

 「中国の国内総生産(GDP)が日本を抜いて世界第2位になったという報道がありましたが、あれはまだほんの序章です」

 今年(2010年)、20年後(2030年)、40年後(2050年)の世界主要国のGDPランキング予測を見て欲しい。

 20年後、中国のGDPはアメリカを抜き世界トップになる。同時に日本のGDPはインドに抜かれる。さらに中国のGDPがアメリカの2倍、日本の10倍に達する40年後、トップ15カ国のうち10カ国を新興国が占めるようになる。そのとき、日本の経済規模はメキシコやインドネシアにも抜かれている。

 この予測だけ見ても、企業が新興国に事業基盤を築き、自社製品販売を考えるのが“必須事項”なのは明らかだろう。

 日本の人口は1億2000万人。1人当たりのGDPも高い。日本企業は国内市場だけでも、それなりに商売ができていた。一方、新興国で存在感を増す韓国の国内市場は人口4000万人弱、1人当たりGDPも日本の3分の1程度。韓国企業は世界に出て行くしかなかったのだ。

 時代は変わった。主戦場だった国内市場の縮小がはっきりし、隣で立ち上がりつつある中国というお化け市場の存在を無視できない。それが日本企業のCEOを駆り立てている。

 「特にグローバル化が遅れていた不動産、アパレル、食品、サービス業などのトップが危機感を感じ始めた」

http://www.yomiuri.co.jp/net/global/20101021p01.htm

トップギアのつもりも世界ではローギア

 韓国などの後塵を拝しているとはいえ、日本企業の新興国攻略の成果は、業績にも出ている。日本の製造業トップ50社の地域別売上高を、2000年度と2007年度で比較してみよう。全売上高に占める国内市場の割合は07年度でも83兆円と全体の約半分を占めるが、7年間の年平均成長率はわずか1.6%。一方、新興国・アジアの売上高は金額、構成比ともまだ小さいものの、年平均16.7%とダントツの成長率を示している。

 「この成長率は日本企業のトップが新興国攻略の大号令を出し、経営資源を優先的に投入して達成できた数字だとは思います。でも、世界から見るとずいぶんと見劣りする数字なのです」

 日本企業の新興国攻略のスピードを韓国企業、欧州企業と比べてみよう。韓国の大手4社は日本企業が新興国売り上げを年16.7%ずつ伸ばしていた7年間に、なんと倍以上となる年36%で新興国での売り上げを伸ばした。

 日本の会社でグローバル化が進んでいるといわれる企業でも、地域別売上高を見ると新興国からの売り上げは少なく、世界のグローバル企業と比較すると、かなり低い結果となる。国内企業ののんびりぶり、出遅れ感は否めない。

 日本企業はアジア市場攻略に走り出しているし、成果も出ている。だが、今のやり方では新興国では勝てそうもない。新興国で収益をあげる機会を増やすにはどうしたらよいのだろう。

 課題は企業によって異なるが、国によっても違う。頭文字を取ってBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)と呼ばれる新興4カ国、なかでも中国は別に考える必要がある。

 進出企業の数も、歴史のある企業も多いが「概して複雑な経営課題を抱えているところが多い。例えば人材の問題だ」という。

 中国に限らず、日本企業は日本人の駐在員が行って現地法人を作り、駐在員が社長に納まり、3〜5年ほど駐在して帰国するパターンが多い。駐在期間中は事なかれ主義で、リスクは取らないし、大過なく過ごすことを第一と考える。対して欧米企業は、現地企業トップに中国人を据え、頑張れば偉くなれるというキャリアパスを示す。

 「そういうトップ人事を末端の中国人社員が見ながら仕事をするわけですから、社員のやる気が全然違いますよね」

 大久保さんは新興国攻略の処方箋として人材を含めて合計5つのポイントを示す。

•事業成功の尺度(KPI)を変える
•PRよりもGR
•何をするかよりも誰とするか
•「腰掛け」から「腰を据えた」人材育成へ
•隘路を賄賂で突破しない
 次回はこのポイントに沿って、新興国市場ごとの日本企業の課題を見ていこう。

http://www.yomiuri.co.jp/net/global/20101021p02.htm

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