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家族性高コレステロール血症コミュのクレストール 対 リピトール

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「クレストール」というのは、高脂血症治療薬、つまり血液中のコレステロールを下げる薬です。
クレストールは、日本の「塩野義製薬」が開発した薬で、イギリスの製薬会社「アストラゼネカ社」が全世界で販売をしています。

一方、ここで「競合品」とされているのは、「ファイザー社」の「リピトール」です。
「リピトール」も、クレストール同様のスタチン系薬剤であり、クレストールよりも先に発売されました。

双方とも、高脂血症治療薬の中で主流であるスタチン系薬剤と呼ばれるタイプの薬です。


リピトールは、現在、世界で最も売上高が高い薬剤とされている、スタチン系薬剤のトップブランドであるそうです。

今回のニュースは、「アストラゼネカ社」が「クレストール」と「リピトール」の効果を比較する臨床試験を行ったというものです。

その結果は、「クレストールがリピトールを上回る効果を出すことは出来なかった」というのが結論だということです。

「アストラゼネカ社」が「ファイザー社」に喧嘩をふっかけたけれど、結局返り討ちにあってしまった」みたいな感じです。

ところで現在、クレストールは、リピトールほどではありませんが、非常によく売れている薬です。
それだけ売れているのに、なんでわざわざケンカを売るような試験を行ったのでしょうか?

・・・・ここからは、私の想像が入ります・・・・

おそらく、その原因の一つとして、「リピトールの特許切れ」が上げられます。

製薬会社によって開発された新薬は、特許によって一定の期間、製造を独占することが出来ます。
特許が有効な間は、他の製薬会社は、開発会社から製造販売の権利を買わない限り、同じ薬を作ったり売ったりすることは出来ません。

しかし、特許期間が切れると、どの会社でも同じ薬を作って販売できるようになります。

もちろん、もとの開発会社の薬(先発品といいます)と同等であることを証明しないといけませんが、クスリをゼロから作るのに比べれば圧倒的に安価な費用で薬を売り出すことが出来ます。

したがって、売りだす価格も、先発品に比べ非常に安く押さえることが出来ます。

このような、特許期間が切れてから、他社が売り出す安価な薬剤を「ジェネリック医薬品」といいます。

日本では、ジェネリック医薬品はまだまだ普及していません。
しかし、アメリカなどの海外では、医療費を安くするために、ジェネリック医薬品に対する需要は非常に大きくなっています。

新薬の特許が切れると同時に、たくさんの会社からジェネリック医薬品が発売され、先発品の売上は半分以下にまで激減するというのは、よくみられる光景です。

リピトールの場合も、今年中に特許期間が切れ、その瞬間にものすごい数のジェネリック医薬品が発売されると予想されています。


海外では、リピトールの売上は減少し、ジェネリック医薬品の処方量が劇的に増加するとされています。

さて、このリピトールのジェネリック医薬品は、クレストールにどのような影響をあたえるのでしょうか。

リピトールとクレストールは、共にスタチン系薬剤であり、基本的に同じ効能を示す薬剤です。
ということは、同じ有効性、安全性を示すのであれば、どちらを選んでもそれほど差はない事になります。

ここに、リピトールのジェネリック医薬品が参入することになるとすれば、どうなるか。
クレストールの売上が、リピトールまではいかないまでも、減少する可能性は十分考えられます。

もちろん、リピトールとクレストールは全く違う化合物なので、有効性に差がある可能性はあります。
どこがどう違うのか、を示すためには、きちんと条件を揃えて臨床試験を行うのが一番です。

アストラゼネカ社は、もしクレストールがリピトールよりも有効性が高い、という試験結果が得られれば、クレストールはリピトール(およびそのジェネリック医薬品)に対し、優位性を示すことになり、リピトールのジェネリック医薬品による影響を小さくすることが可能になる・・・と目論んだのでしょうが。

結局、今回の試験では、この優位性が示せなかったということになり、アストラゼネカ社としては、なかなか厳しい結果になったようです。

「薬作り職人のブログ」より一部編集して転載

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