京都の医療・介護・福祉情報コミュの認知症患者の列車事故で最高裁判決。

認知症の男性が１人で外出して列車にはねられ死亡した事故を巡り、ＪＲ東海が家族に約７２０万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁は男性の家族に賠償を命じた２審判決を破棄し、ＪＲ東海側の請求を棄却した。
家族側の逆転勝訴が裁判官の全員一致で確定した。

これで、２審の判決が不当な判定である事が位置づけられて、関係者は安堵をしている事と思います。
ご家族等は遠方にお住まいにも関わらずに、足繁く要介護者の自宅に通い面倒を見ていた事も在り、その事が評価されたと言われています。
疎遠にしていたならば、また判決も厳しいものになったのかもしれません。

この事から、２審の不等な判決の内容の一部で、一時も目を離さずに介護等をする事が困難であり、家族等の監督責任が何処まで問えるかの定義が一応できたのではないかと思います。
欲を言えば、認知症患者に対する制度等の対応策にも言及してほしかったし、制度自体の見直しにまで言及してほしい。
この事に関しては、今後の動向に注視したいと思います。

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 03月02日 00:20

この類の裁判は、状況等により一変する可能性がある。
今回の判決は一応決着がつきましたが、今後もこの様な事例がたくさん出てくる可能性もあり、ご家族の監督責任が状況によっては厳しく問われてくるケースも出てくるという事を今回の最高裁でも示唆しています。

１審判決では、当時要介護4、認知症高齢者自立度Ⅳという重度のアルツハイマー型認知症で判断能力はなく責任能力がなかったとしたうえで、遠方にお住まいの家族に介護方針を主導していたキーパーソンとして、監督する義務を認めるとともにこの義務を怠ったとした。
当時85歳で、要介護１の同居の妻にも徘徊などをしないようにする注意義務があったのに、目を離してしまった過失があるとした。

２審判決では、別居している家族の責任は問わず、同居する妻に対し損害賠償の支払いが命じられた。

この様に、裁判官ですら判決内容が迷走しているようにも感じます。
今後の責任の主体、責任の分配の仕方について、説得力のある判断基準が明確に示されることが望まれる。

認知症高齢者による、自動車の運転で多数の死傷者を出した場合もそうですが、もはや他人事とは言えず、身近に起こり得るという事を、各々念頭において置かなければなりません。
それと同時に、この様な悲劇にならないように対応や対策をしっかりと社会問題として、全ての人々が考えて行かねばなりません。

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