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中野の音楽BAR ZAZIEコミュの大人として

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マスターのブログより・・・

よく、80年代が、と僕の青春時代について書いておりますが、なにも80年代がすべてバラ色と言っているわけではありません。むしろ、80年代って本質は見ないで幻想ばかり追っかけていたともいえるのでして、確かに軽薄な時代と言われてもしかたありますまい。ただ、どうしても逃れられないのは、僕の青春時代はその80年代であったという事実。そこで、見て体験して味わったもの、それがすべてではないが僕の血となり肉となっているのでして、それにその80年代をけっこう当時斜に構えてみていた自分でありますから、まっとうな体現者としてというより、こんな見方をする一人の男、とぐらいに思っていただけると、と思います。

 さて、80年代がどうの、というより僕と言う人間は、子どものから早く大人になりたい、と思っていたのでして、中学、高校生の頃はかなりマセガキであったのではないでしょうか。そんな僕ですから、当時流行していたものでも、自分の世代より、上の世代で流行っていたものへ飛びついていく。だから、中学時代にフュージョン、ジャズへ傾倒していくのでして、それは当時の大学生たちが聴いていた音楽だったから。僕は長男なんで、兄や姉がいるのではないですが、そういう理由で常に上の世代を意識していた。

 それは、ただ大人にはやくなりたい、というより、大人の世界の方がかっこよく見え、とても面白そうに僕には思えました。同世代の流行しているものは、どうも子供っぽくてかっこよくなく、上の世代の方がスタイリッシュでオシャレだと。

 これもよく言っていることですが、僕がロック少年にならず、フュージョン、ジャズ、AOR、シティポップを聴くようになったのは、ロックがどうも泥くさく、また歌謡曲は幼稚な子供っぽさが嫌で、ワザとその真逆にいったのだと思います。つまり、同世代の多数が支持するものじゃないものを俺は先に知ってるんだぜ、という優越感もあったのですね。

 つまり、それは憧れであったのでして、大人への憧れ、それが僕の音楽体験になっていったということであります。その大人への憧れ、これを最近よく考えるのでして、というのも、僕がその大人に完全に今なっているのですが、本当に大人がやっていることが下からみてカッコイイなあと見えるのか、というか、一般的な大人じゃなく一個人としての僕が、ちゃんとそういう生き方ができているのか、それを考えるのです。

 80年代から90年代前半の大人って、それまでの高度成長の中で会社人間でいきてきた仕事イコール男、みたいな図式から抜けて、まあ、金銭的にも余裕があったからでしょうが、ようやく大人は大人の遊びをしようぜ、的なノリで行動していた、と僕は今ふりかえるとそう見えるのです。。それはその後のバブルに繋がる軽い中身のないハリボテみたいなものも多数ありましたが、でも真夏に山や海で大きなジャズフェスがいくつも行われ、そこでビール片手にバカンス気分を満喫したなんてことがけっこう普通にあった時代でもあります。

 子供はジャズを勉強してからこいよ、的なノリで、あの頃、僕には大人が凄くカッコよく(すべてじゃないけどね)見えました。サラリーマン駆け出しの頃も、ゴールデン街にいりびたり(これ自体が大人になりたくて、俺は他の若いサラリーマンとは違うぜ、というやはり優越感だなあ)そこで知り合ったテレビ局のプロデューサーに夜通しジャズバーを連れまわしてもらって(もちろんおごりで帰りまでタクシーで送ってくれました)、大人の遊び方を堪能させてもらい、その人に「ジャズは頭で聴くもんじゃない、ここで聴けよ、酒が美味くなる音楽なんだ、これは」なんてことを言われたり。けっして外見が派手でカッコイイ人じゃなかったけど、大人の渋さ、大人の優しさ、ハードボイルドな大人の世界、そして大人の音楽としてのジャズを教えてくれたその当時中年(たぶん今の僕の年ぐらい)のプロデューサーはとっても大人のカッコよさを持っておりました。

 さて、今の僕はそんな大人になっているのでしょうか。あの当時の自分が憧れるような人間になっているのか。大人の仕事をして、大人の遊びをし、子供が憧れるようなことをやっているのか。「おい、ちゃんと勉強してからこいよ」そんなことを胸張って言えることができるのか。

 今の若者が夢がない、やる気がない、楽しいことがないからテレビゲームしかやらない、そんな風にしてしまっているのは、やはり大人が憧れになっていないから、それがすべてではないが原因の一部ではあると僕は思います。いつも思うけど、世間の大人がどうだっていい、自分はどうなんだ、ということ。世の中の大人が子供アイドルにワーワー言おうがそんなことはどうでもいい、僕は俺は本当になにをカッコイイと子供たちに示せていけるのか。自分に娘ができたということも含め、これからの人生はここが勝負でポイントだろう、と今思っています。

 あの時代がよかったんじゃない。あの時代にはそういうカッコイイ大人がいたんだ、という事実。それは今もいるかもしれないけど、大人の世界としては現実に埋没して完全に水面下にもぐって見えなくなってしまった。今こそね、それを現実の中で見える世界に僕はしないとと真剣に考えているのでして、そうじゃないと僕もつまんないし、こんなシリアスなだけの現実じゃ夢がなさすぎるでしょ。今風に言えば、それがリア充ということなんだよ。だれかに認められたいとかじゃなく、一人だって胸張ってどうだカッコイイだろ、って言えることが。そういう大人に僕はなりたい、いやならないと、ね。

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